君が好き

君が好き

アイドルの話でもしようず。

それまでも何度かライブでステージは拝見していたけれど、ぼくが初めて水無月あやかさんとお話をしたのは2023年5月6日の天草でのモネリンピックだった。
コロナ禍が明け、少しずつイベントの増えてきていた時だった。
これまでゲストが出演したことがないRe:five主催のオフ会イベント、しかも天草に当時Ayakaさんと呼ばれていた水無月あやかさんが所属していたJunior Flavor Kumamotoがゲストで出演されたのだ。
Junior Flavor Kumamotoという名前が示す通り、当時15歳とは言え、ぼくの中ではAyakaさんはジュニアアイドルのイメージだった。一緒に活動されていたMisakiさんがまだ小学生だったのでその印象も強かった。
ただ、たまたまドッチボールで同じチームになり、オフ会なのでお話ししてみると、話した印象がすごくよかった。
ステージではMisakiさんがしっかり者で、どちらかというと天然っぽいキャラの印象もあったのだけど、初見のヲタクに対して、一緒にイベントを楽しもうと気を配って話してくれているのが伝わったのだ。のちに学力テストの企画などで明らかになるのだけど、この子、頭が切れるなという印象を持った。
実際、2023年の水無月あやかさんは、コロナ禍や2022年下期の受験休養のうっぷんを晴らすべく、飛躍した年だった。
2023年夏にJunior Flavor Kumamotoが熊本Flavorになり、Ayakaさんも水無月あやかさんと名前が変わり、名実ともにジュニアアイドルではなくなった。
12月には全国展開のFlavorグループの選抜メンバーにも選ばれ、熊本からただひとり、東京お台場のステージ経つという機会にも恵まれた。
周りでも水無月あやかさんを熱心に応援する人も増えてきて、いつしか「おれのあややん」や「あややん、行かないで」という名物となるヲタクさんの声が現場では聞こえるようになっていた。

昨日はその水無月あやかさんの卒業ライブに行ってきた。
タイムテーブルの最初は熊本Flavorの10分間のウエルカムステージ。
Overtureが流れ、NAVAROの飾り付けられたステージに主役の水無月あやかさんと、日向みさきさん、聖ともかさんが並ぶ。
ステージが明るくなった瞬間、客席の多くの人たちはステージ上の熊本Flavorの異変に気付いた。
水無月あやかさんがすでに号泣され、つられるように聖ともかさんも目に涙を浮かべていたのだ。
百戦錬磨の日向みさきさんが「(泣くのが)早いよー」とステージの体裁を整えていた。
ぼくはそれを見ながら、2022年頃のステージで見ていたJunior Flavor KumamotoのAyakaさんを思い出していた。
2022年頃は、Ayakaさん自身の生誕祭をRe:five劇場で開催されたほど、Junior Flavor Kumamotoは2021年末からRe:five劇場の常連グループだった。
当時からリーダーとしてJunior Flavor KumamotoのMCをAyakaさんは進行していたのだけれど、飾らず行き当たりばったりにAyakaさんが進行するから、途中で方向が変わって、それを舞台袖からみゆ先生が軌道修正するというハプニングが、ある種、Junior Flavor Kumamotoの名物のようになっていた時期がある。
Junior Flavor Kumamotoは、恵まれたビジュアル、優れた楽曲にそれを支える歌唱力とステージパフォーマンスはすごく鍛え上げられているのに、おそらく変に作りこむよりも素のままの自分たちを見せようとしていたのだろう、他のアイドルと違う、まるで女子小中学生の休み時間のトークのような飾らないMCを当時からやっていた。
その頃と同じように、感情を隠すことなくステージで見せてくれた水無月さんの気持ちが、当時のAyakaさんの姿とフラッシュバックしてぼくはうれしかった。
またこのウエルカムステージの二曲目に、Junior Flavor Kumamoto時代にはよくやっていたのに、熊本Flavorになってから封印されていた懐かしい曲をやってくれたのもエモかった。

20分間のステージでは星川のぞみさんも加わって、「LOVE∞無限大」「OMG~オーマイグッメン~」「コイマチ」とおなじみの曲が続いた。
ここでもこの曲を歌うのは最後とでも言いたげに涙ぐむ水無月あやかさんにぐっときったし、またその雰囲気に飲まれまいと「あんまり話すと泣きそうになるので次の曲に行きます」と進行する日向みさきさんのスキルの高さもお見事だった。
アンコール明けにはソロ曲を歌い、それからセレモニーもあり、最後に、これからの水無月あやかさんの無限の可能性を示すように「LOVE∞無限大」で締められたライブだった。
水無月あやかさんをはじめそれぞれのメンバーが、またファンや運営も惜しむように涙を浮かべていた。
ひとりのアイドルの卒業というのはやっぱり寂しいし、それがグループの最年長のリーダーとなれば影響も大きいものだろう。
これまでも水無月あやかさんは、中学受験、高校受験と休養期間が長かったこともあり、他のメンバーがグループを支えている場面もよく目にしていたが、だからこそ、たまにステージ登場してくれれば、その偉大さを感じさせてくれたものだ。
飾らず、素直な気持ちを見せながらステージをやってくれる、物販でも話してくれる、その魅力がつくづく名残惜しくなる涙だった。

とはいえ、これから水無月あやかさんは大きな夢に向かって走り出した。
その夢が叶えば、またぼくらの前に水無月あやかさんが現れてくれるはずだ。
その日の成功を夢見て、「またね」と言えた卒業ライブだった。

 

3月21日はひぜんりささんの生誕祭に行ってきた。
ぼくにとっては久しぶりの656広場は、まさに春の陽気あふれる心地よい気候。
キャッチコピーが「佐賀のアイドルりさち―たちと 楽しいライブ おいしいごはん!」ということで、まずはそのおいいしごはんを堪能すべく「お肉の太陽」のキッチンカーに行ってみた。
656広場にキッチンカーが出店することは珍しくないが、この日のメニューは「豚汁 300円、メンチカツ 300円、コロッケ 200円」とかなりリーズナブル。
ライブハウスでドリンク代を取られた経験のある大多数のヲタクにとって、お肉の太陽で豚汁とメンチカツで600円、もしくは豚汁とコロッケで500円という金額は、ワンドリンクを取られたと思えば「実質無料」の金額だった。ぼくは豚汁とメンチカツをいただいたが、ワンドリンクみたいに商品が金額に見合ってないと思わせるようなものではなく、むしろこの値段でこのクオリティは安いと思わせるほどの豚汁とメンチカツで、もうライブが始まる前から満足だった。

毎年、656広場の広いステージを大量のバルーンで飾り付けてくださるひぜんりささんの生誕委員さんは、今年もさらに進化していた。出演者が通る舞台袖からステージへ続く道はバルーンのゲートが設けられ、ステージはLEDライトを使ってまで飾り付けられていたし、「ラブフィッシュ」にちなんだのか、ヘリウムガスの魚の風船も浮かんでいる豪華さだった。
ライブ前には恒例の生誕委員さんとひぜんりささんの記念撮影も行われており、ひぜんりささんとの絆が見えるシーンだった。改めてここの生誕委員さんはすごいな、それもひぜんりささんの人柄が集めているのだろうと感心した。

豪華に生誕委員さんが飾り付けたステージに登場するゲストも豪華で、サガンプロのりゅらちーさんやちゃださん、園田有由美さんの他に、Cutiv、Re:five、藤崎みくりさん、エマジャクソンさん、Crews of camellia。
Re:fiveが、藤崎みくりさんやこの日帯同していた吉川りおさんと更に主役のひぜんりささんまでも共演しての「朝からカツカレー」をやったり、Crews of camelliaが「どんひゃらぴょんで竜宮城でも見れるかな」と期待していたヲタクの心をいい意味で裏切る、以前のもくむつでよくやっていた曲を連発したセットリストだったりと見せ場も多かった。

ひぜんりささんは最初にオープニングアクト的にウエルカムステージをやっていたが、メインでは一部も二部も園田有由美さんのあとに登場するタイムテーブルだった。そのため、この日はひぜんりささんと園田さんが絡む場面も多かった。
二部の冒頭かな、園田さんとMCをしている場面で、ぼくはふっと気になった場面があった。
MCでひぜんりささんが「わたし、最近だーゆんさんと似てきてるんですよ。もっと自分らしい個性を出したいのに」と言われていたのだ。
個人的には、ひぜんりさワールドとも言うべき独特の世界観のオリジナル曲を歌うステージがひぜんりささんの一番の魅力ではあるとぼくは思っている。
ただ、最近のひぜんりささんはもともと園田有由美さんが所属していたピンキースカイの曲を歌うことが増えてきている気がしている。そのためか、ご自身も周りの方も、園田さんにひぜんりささんが似てきているような印象を持つことも増えているのだろうかとふと感じた。
そして、あえて言うならばそれはそれでおもしろいなとぼくは思った。

2017年、ピンキースカイの後輩としてぼくらの前に姿を現したひぜんりささんは、そのピンキースカイとはまた違った個性を爆発させていた。ミュージカルのバックボーンからいわゆるボカロ曲を得意にしていたピンキースカイと違い、アニメ大好きかわいい大好きといった感じのひぜんりささんは、当時から同じ事務所でありながらピンキースカイとは違う個性だったのだ。
あまりにも先輩が偉大なため、その真似をしてもダメで、自分らしさを発揮する。
そのスタイルが気持ちのいいアイドルだったと当時のぼくは、ひぜんりささんに対して思っていた。
そんな個性の持ち主だから、いまさら園田さんに似てきてもその個性は飲み込まれることはないのだけれど、あえて「だーゆんさんに似てきている」という言葉はなんだかおかしかった。
ただ、佐賀のアイドルとして考えれば、それはいいこととも思う。
二年前にもくむつライブのマスターを園田有由美さんから引き継ぎ、かつてピンキースカイが佐賀を代表したように、いまやひぜんりささんは佐賀を代表するアイドルなのである。その伝統を引き継いでいる証で、園田さんに似ていると周りやご本人が感じることが増えられたのなら、それはそれだけ佐賀の伝統を引き継いているということなのだからだ。
そして、まあどこまで「だーゆんさんに似てきている」が本気の言葉だったのかはわからないが、そのあとにしっかり「自分らしい個性を」と付け加えられるところがさすがだなと感じた。

ひぜんりささんにはひぜんりささんらしい個性があり、園田有由美さんには園田有由美さんの個性がある。
個人的にこの日、ぼくが一番目を丸くしたのは、ひぜんりささんと園田有由美さんと海桜さんのサガンプロ三人でカバー曲をやったときのアドリブで入れていた園田さんのスキャットやハーモニーだ。
ちょうど去年の今頃に熊本で本気の園田さんを見せつけるあおたいPライブってのがあったけど、そのときと同じようにやっぱりこの方はとてつもないなあと感じるシーンだった。

そんな、見るたびに新たに圧倒してしまう先輩を持っているひぜんりささんは、その偉大な先輩の陰に隠れない強い個性を見せるために闘ってこられていたと思う。
それがまさにひぜんりささんの個性になっており、だーゆんさんに似てきたと言ってきたけど、やっぱりステージは唯一無二のひぜんりささんらしい時間だった。
そして、その個性もひぜんりささんは着々と進化させている。
この日、それを一番感じたのはアンコール前の最後の曲「セカイのシンパシー」だった。
一年前の生誕祭で、ひぜんりささん自身の体調不良もあって不完全な形でお披露目されたこの曲は、これまでのひぜんりささんのアイドル曲とも、また最近たまにやってくれる「It's a Small World」のようなピンキースカイの曲とも全く違う、あまり佐賀のアイドルでは聴けないエレクトロポップで、この曲をラストに持ってきたというところに、まだまだひぜんりさワールドを進化させようとしているひぜんりささんの心意気をぼくは感じた。
現時点のひぜんりささんでも、ステージをたくさん飾り付けてくれるる生誕委員さんもいる、天草まで遠征に行ってもついてきているファンもいる。
でもそこで満足しないで、まだまだ新たな一面を作り出しチャレンジしているスタイルが素敵だなとぼくは感じた。これでいいではなく、これ以上をいつも模索されている気持ちが伝わるからだ。

暗くなった656広場に、入場時に配られた水色のサイリウムをたくさんのファンが照らしてのアンコールは、一転ひぜんりささんらしいカラフルな楽曲の「ぱちぱれーしょん」だった。
Re:fiveの生誕祭でもお祝いの気持ちをハッピーにしてくれる曲だが、この日はひぜんりささんが自分のために歌うのかと思いきや、イントロから「ありがとう! ありがとう!」と、ゲストやお肉の太陽、そしてフロアのファンに向けて感謝の言葉を投げながらの登場。さすがである。
両サイドからシャボン玉の飛ぶステージで歌っているかと思いきや、「行くね」と一言言ってステージを下りて、サイリウムの光る会場をハイタッチしながら一周する。
それから「今日一瞬だけでも少しでもひぜんりさのことを好きだと思った人、声を聴かせて」と声をかけ、ハミングを促す。ひぜんりささんのために生誕委員さんやファンが作った空間で、ひぜんりささんが躍動して、その場にいる人が参加できるライブを作り上げたすごい瞬間だった。
そしてもう一度ステージに戻ると「歌うの大好き! 踊るの楽しい! みんなといるの最高にしあわせ!」と締めた。 
圧巻だった。本来なら、お祝いされる立場の生誕祭の主役が、主役だからこそ会場全体に気持ちをぶつけるその姿。愛が溢れる素晴らしい空間だった。そもそもアイドルというのはプロの歌手でもプロのダンサーでもないけど、愛を与えるプロなんだと再発見させてもらえた。
最近、ぼくの周りでは「#やっぱりぼくはひぜんりさちゃん」というハッシュタグをつけてXに投稿している人もいるが、ぼくは生誕委員さんも含めて、「やっぱりひぜんりさはすごいな」とつくづく見せつけられた生誕祭だった。

 

 

昨年の11月の涙の生誕祭から三か月余り、久しぶりに藤崎みくりが動き出した。
ゲストは同級生のひぜんりささん、吉川りおさん、更にシークレットゲストに樋口かこさん。この3人にみくりさんが加わると「りりりおっさ」というユニット名になるのは、みくり主催ではおなじみの話だ。
開演前、会場では、みくりさんが毎週バリバリに活動しているアイドルではないので「同窓会みたい」という声がどこからともなくちらほら聞こえていた。
たしかにそんな懐かしい雰囲気に浸りたい気持ちもどこかにあった。
実際、会場では何年ぶりだろうというヲタクさんに声をかけられて、びっくりしたほどだった。
しかし、その空気をトップバッターだったひぜんりささんが一変させる。
毎週バリバリに活動している、この日も佐賀で1ステージと配信をこなしての本格派アイドルのステージは、同窓会のような懐かしい空気に浸っている会場の空気を一変させた。
「りさちなんなーランド!」や「ぱちぱれーしょん」のような新しくも定番になっている曲を披露すれば、ひぜんりささんの独特の世界観をしっかりしているダンスと歌で表現する迫力で、さすがひぜんりさだなあと感じた。
個人的に、この日、おおっと思ったのは、かなり懐かしめのピンキースカイの「It's a small world」をやってくれたことである。
なんでも最近レパートリーに加えられたらしいが、藤崎みくりや、吉川りおさんや樋口かこさんがいたMONECCO5が、ピンキースカイと喜んで共演していた頃を思い出させるような選曲が心憎いと感じた。
また、ひぜんりささんが素敵だなと感じたのは歌やダンスだけでなく、そのMCも。
Re:fiveの生誕祭にもよく出演しているから、そのたびに感じているのだが、ひぜんさんのMCは、自分の持ち時間で出演しているにもかかわらず、主催者の冠があるイベントならば、その主催の主役のアイドルに最適化されていることが多いように感じる。Re:fiveの生誕祭ならば、その生誕祭の主役の話を、自分の持ち時間なのにたくさん話してくれるのだ。
この日も、たくさんの自分のファンを連れてきていたはずなのに、デビューしたときに先輩だったみくりさんを見た話など、みくりさんとのエピソードを自分の持ち時間でたくさん話してくれた。
このスキルの高さもさすがの一言だった。

ひぜんりささんの暖めたステージに満を持して登場したのが、その主役の藤崎みくりさん。
いまさらこんなことを改めていうのは大変失礼なこととは思うが、改めてしっかり見ると、やはりみくりさんの歌唱力ってのはうまいなあと感じた。
どうしてもぐだぐだのMCや、ご本人の控えめな性格で軽く見られがちなキャラだけど、普通にうまいし、ステージの盛り上げ方も心得ている。
力強いシャウトなど本当に心地よいのだ。
このみくりさんの素晴らしいステージが、もうあと少しで見られなくなるのは寂しくなるなとちょっとぼくは感傷的にもなりながら、ステージを見ていた。
また、最初に言ったような「同窓会的」な印象をみくりさんもぶち壊そうとしていて、なんとこれまで一回もみくりさんがステージでやったことない曲も用意していた。
昨年の11月に卒業を発表し、卒業に向かっての思い出作りのように主催イベントを始めている印象もあったし、その側面も強いのだろうが、そんな中でも新しいことにチャレンジする姿勢は立派だ。
誰が何と言おうと、人を感動させる実力を兼ね備え、更に進化を目指す。
やはり藤崎みくりさんは正しいアイドルだなと感じた。

藤崎みくりさんのステージが終わると、吉川りおさんとひぜんりささん、藤崎みくりさんの三人でトークショーが始まった。
「一番寝起きが悪いのは?」など、同級生三人しか知らない姿を暴露しようという楽しいコーナーだったが、他で見られない面白さだなと思ったのは、司会が吉川りおさんではなく、みなみぶちょーが天の声的にやっていたことである。
Re:fiveの主催イベントや普段のテレビ、ラジオの仕事で司会者という役割になりやすい吉川りおさんが、自由に話している姿はレアだ。吉川さんのアイドル時代をほうふつとさせるような自由な感じに、それに負けじとトークを進めるひぜんりささん、そしてライブのMCよりもリラックスして話しているみくりさんと、笑いあふれる空間だった。最後のほうでは、そこに関係者席で見ていた樋口かこさんまで巻き込まれる自由な空気も心地よかった。

その心地よい空気のまま、フィナーレはその藤崎みくりさん、ひぜんりささん、吉川りおさんに樋口かこさんまで加わった四人での楽曲披露だった。
ひぜんりささんは「グループアイドルにあこがれていたから、グループアイドルみたいで楽しい」と言われ、みなみぶちょーが「この四人を私にプロデュースさせてくれ」と半ば本気に言うほどの同級生四人のステージは見ごたえがあった。
曲は一曲目がひぜんりささんの「ももものがたり」、二曲目が吉川さんと樋口さんが在籍していたMONECCO5の「朝からカツカレー」、三曲目が藤崎みくりさんがステージでたまに歌うカバー曲で、完成度で言えば、そりゃひぜんりささんひとりのほうが、「朝からカツカレー」はそりゃ後継グループのRe:fiveのほうがというクオリティだったのは否めないけど、そこは実力を持っている4人の経験のなせる技。
この日見られないスペシャル感もあって、まさにぶちょーがプロデュースしたいというのもあながちリップサービスじゃないだろうなという感じだった。

卒業することを発表し、残り少ないアイドル生活を過ごしている藤崎みくりさん。
たしかにいまの彼女にとってのアイドル活動は、他のアイドルのように大きなステージを目指す夢などはないかもしれない。
だけど、これまで応援してくれたファンに改めて思い出を与えたり、またいままでまったく知らなかった人に「そういえば藤崎みくりっていたよね」と印象を残すために、13年間のアイドル生活の集大成をぶつけようとしてくれているようにぼくには見える。
そんな藤崎みくりさんを最後まで見届けたいとぼくは思っている。
次のステージは奇しくも、この日ゲストで盛り上げてくれたひぜんりささんの生誕祭である。
楽しみだ。

 

2月22日は熊本市中心部のレストバー、スターライトで開催されたSTYLE:ALAMODE Vol.2に行った。

2月22日が、にゃーにゃーにゃーの日ということで「#すべてのねこちゃんとつながりたい」というタイトル。 

いわゆるアイドルの世界では「つながる」というミームはネガティヴワードなのだが、人と人とのつながりを大事にするNYDSにとってそんなのは関係ないと言わんばかり。むしろ、主催者として今日ここに集まってくれた人とのつながりを大事にしたい気持ちが見える、らしいタイトルだなとぼくは感じた。 

出演者は主催のNYDSに、ゲストが福岡からBaby-Dと宮崎からふわり歌舞四季会社、熊本勢は煌〜KIRA〜と熊本flavorにRe:five。

失礼なことを承知でいうと、フライヤーを見たとき、煌〜KIRA〜以外のグループは、なんとなく場違いな印象があったような気がした。少なくともRe:fiveのファンであるぼくは、珍しいイベントに呼ばれたなと感じたのが正直なところだ。 

だが終わってみてからの率直な感想を言うと、いいイベントに参加できてよかった、呼んでもらえてよかったとぼくは感じた。

たとえて言うならば、このブログはアイドルをはじめとする若い女性はひとりも読んでいない前提で書いているので、おじさんにしかわからないたとえで書くけれど、仕事絡みでしかたなしに行かなくてはいけない飲み会が、行ってみたら予想外に楽しかった感じである。せっかく飲みに行くなら仲のいい友達と行きたいのに、それが叶わずにしかたなしに行ってみたら、会う人、会う人がいい話をしてくれて、帰るときには、行ってよかったなあと感じたあの高揚感。いやな上司と夜まで顔を合わせるのかと面倒に思いながら会社の忘年会に行ったら、上司が仕事外ではすごくいい人で楽しかったりするあの感じ。

そんな予想外の暖かさのあったイベントだった。

まさに「#すべてのねこちゃんとつながりたい」という、絆を感じるイベントだった。

イベントをそんな絆を感じる印象に仕上げていたのは、いちばんは調整時間の長さとその合間の運営さんの進行にあったとぼくは感じている。 

ぼくはNYDSの主催イベントが初めてだったのですごく目新しく感じたのが、PAブースからNYDSのhideさんやスタッフの姐さんと煌〜KIRA〜のおくっちさんが、時間が空いたら次に出演するアイドルを紹介してたのだ。 

その言葉ひとつひとつが、このイベントを盛り上げようという主催者の気持ちと、出演しているアイドルへの愛が感じられたのが、本当に飲み会の意外にいい話のようによかった。 

おかげてイベント全体が暖かいものになっていて、独特の高揚感を生んでいて素晴らしかった。 


スターライトのステージは段差がなく、臨場感も迫力があった。

最初に登場したNYDSは、イベントの主催者として「タテヨコミギナナメ」で会場をいきなり熱くする。

ぼくが前回NYDSを見たのは、1月の熊本アイドル新年会で、あの日はくじ引きでトップバッターだったが、この日もトップバッター。ラップとトークで始まったばかりの会場の空気をステージに引き込むツヤンツヤンに、アイドルっぽく歌いながらもさらりとえげつないダンスを踊るYU-KIさんのふたりはさすがの一言だった。 


次に登場したのはDolphin EntertainmentsのBaby-D。本格的なダンスのNYDSのあとに、本格的なガールズユニットの登場で、会場はその技量の高さを見せつけられていた。ぼくも年末のグリーンランドアイドルフェスティバル以来に拝見したが、さすがヤバイ3ガールズといった感じで、いいものを見せていただいた。 

ステージ前にこのBaby-DとNYDSの出会いが佐賀のもくむつで、つないだのがヲタクさんというエピソードがhideさんから披露されたのも、やっぱリ人とつながりって大事だな、今日はねことつながるけどなどと考えながらもほっこりした。 


実力あるダンスとボーカルを見たあとはいよいよアイドルの登場で、先陣を切ったのが煌〜KIRA〜。 

会場にNYDSのスタッフとして煌〜KIRA〜が以前所属していた荒尾のグループの人がいたこともあったのと、あとこの日、物販でポイントカードキャンペーンをやっていたこともあったのもあり、強く感じたのだが、煌〜KIRA〜になってこのグループが一番よくなったなと感じているのは、グループ内で電車ごっこができるようになったことである。 

電車ごっこというのは、北山修がビートルズで提唱した理論で、日本には「運転手は君だ、車掌はぼくだ」という電車ごっこがある。この電車ごっこの仕組みがあったから、ビートルズが他のロックバンドと違い世界中のアイドルになったという説だ。

普通のロックバンドはローリングストーンズならミック・ジャガー、クイーンならフレディ・マーキュリーみたいにひとりのシンガーが愛されるように作られてる。サザンオールスターズなら桑田佳祐、RCサクセションなら忌野清志郎みたいな感じか。そうしたほうが、常に運転のうまい運転手が電車を運転してくれるので安心感があるという理論だ。

だが、そうではなくビートルズは4人全員が愛されるようにこの曲はジョン・レノンが歌う、この曲はジョージ・ハリスンが歌うと曲によってリードボーカルを変えていた。それが、電車ごっこのようにひとりが運転手を独占しないというかたちで、それにより4人がアイドルになれたという理論だ。 

そして、前身のグループでは、どうしてもリーダーがセンターを掛け持ちしてたこともあり、運転手がリーダー、車掌が副リーダーという印象が強かったのが、煌〜KIRA〜になってからは、それぞれのメンバーが輝ける場所が四曲のオリジナル曲の中で少なくとも何か所かはあるような見せ方になっている。 

これが非常にうまくいっているなあと、この日改めてオリジナル曲をすべて聴けてぼくは感じた。


この日は日向みさきさんと2人だけだった熊本flavorだが、なんとこの日はリーダーの水無月あやかさんの復活という一大トピックがあった。 

ぼくが最後に水無月あやかさんを見たのは、去年の真夏のB9だったが、とにもかくにもお帰りのステージはそれだけで嬉しかった。受験のために休養され、いよいよ来月には進学のために卒業されることが決まってる残り少ない水無月さんのアイドル姿だが、そんななかでも相変わらず水無月さんらしさもある、ちょっとほわっと抜けたような、それでいてリーダーである水無月あやかさんを見れたことがまずぼくは嬉しかった。

そして、やっぱりすごいのは日向みさきさん。天真爛漫な笑顔なのに抜群の歌唱力に高い技術。 

そのみさきさんが、水無月さんがいることで安心しているようなところもいい関係に見えた。にゃんにゃんにゃんの日ということで「シエスタ」を猫語でやるというのも、熊本flavorらしくてかわいかった。 


まったくのはじめましてだったのが、ふわり歌舞四季会社。最近、ちょくちょく熊本でのライブもされてるらしく、熊本のアイドルヲタクにはおなじみになってる人もいたようだ。

こちらもガンガンに盛り上げる熱いステージを見せてくれた。楽曲はヘドバンも出るようなハードなものなのに、挨拶やMCがすごく丁寧なのも好感が持てるグループだった。


Re:fiveは、かなり珍しいアルク衣装で登場。 

久しぶりに3人が揃ったということもあり、心強いのもあったのだろうが、出番が一部の最後だったことで、すでに会場のいい雰囲気をhideさんたち運営MCが作っていたこともあり、いつもよりのびのびとステージをやっているように見えた。 

アルク衣装で「霖雨のファンタジア」をやる古くからのファンにはエモい感じでスタートし、2が並んでる日だからと「ツインテール似合ってる?」、そしていろんなタオル入り乱れての「ダンデライオン」とRe:fiveらしさを存分に発揮できていた。緊張してるRe:fiveがその緊張からいつも以上の力を見せてくれるのもいいが、こうやってのびのびとやるのも、メンバーも楽しそうでいいなと感じた。 


そしてこの日面白かったのは、当日になっていきなりタイムテーブルが2部制になっていたことだ。 

それも「一撃show」と名付けられ、各グループが一曲ずつやる。その合間にも、ちゃんと運営さんの進行も入る。

アイドルは「一撃show」の名のように、短距離走のように全力で一曲をやる。その熱いステージは、熊本ではあまり見ない試みでもあり、新鮮で、またアイドルさんの必死さも伝わってすごくよかった。

Re:fiveが満を持して「朝からカツカレー」をやってスタート。 

煌〜KIRA〜は、DJババロアfromNYDSが制作したという新曲を軽くやってから、そのDJババロアfromNYDSが制作したすでにおなじみになっている「ハレに向かって走れ」で盛り上がりを見せた。 

そして大トリのNYDSがやってから、サプライズで2月20日に誕生日を迎えられたNYDSのYU-KIさんの生誕セレモニーがファン有志を中心に開催された。

圧巻だったのはそのときに出演者も全員ステージに戻ってきてYU-KIさんをお祝いしたことだ。

イベントに呼んでもらえたこと、主催してくれたことの感謝はもちろん、熊本勢にとっては憧れのダンサーとしてYU-KIさんはリスペクトされてるなと感じた。

これこそが、絆のつながりを大事にしているNYDSらしさであり、その雰囲気をイベントでも伝えてくれてたので、本当に見ていて気持ちがよかった。

そしてそのまま他の出演者を巻き込んでの「踊りマス宣言」をみんなで踊って、この日いちばんの盛り上がりがNYDSを中心に起こった。会場全体がひとつにつながった空気になった。

まさに心のつながりを感じられる素敵なイベントだった。




昨日行った健軍のスタジオJAMからは、県道28号線を挟んでドラッグストアコスモス健軍店が見えた。
ドラッグストアといえば、買いたいものはやはり「ミンナミンC」である。
「みんみん皆んなのミンナミン」で知られるミンナミンCは、テレビCMでおなじみの「元気はつらつ」のあのドリンクに酷似しているパッケージの商品だが、そのオロナミンCにはないリンゴ酢・ガラナエキスも含まれていて、ぼくにとって約一か月ぶりのアイドルライブを迎える前に飲むにはピッタリだと思ったのだ。
しかしドラッグストアコスモスに行ったのだが、残念ながらミンナミンCは健軍店には置いていなかった。熊本の人はPOS的にそんなにミンナミンCを買ってないのかもしれない。
残念ながらぼくは、類似品のオロナミンCを飲むしかなかった。
そのオロナミンCを一口飲んだ時、ぼくは思った。
「あれ、味変わってない?」
なんとなくだが炭酸が以前より弱く感じたのだ。
メーカーが公開していないためエビデンスはまったくなく、インターネットのAIで検索しても「オロナミンCが味を変えたという公式発表はなく個人の体調や記憶でそう感じることもある」と書かれていたのでそう感じただけかもしれない。
オロナミンCが味が変わったのか、ぼくの舌がバカだったのかは、たぶんぼくの舌がバカだっただけなんだろうが、そうぼくが勘違いするほど、世の中の飲み物は公式、ステルスを問わず味が変わっているものでもある。
公式で発表されているのでわかりやすいのはテレビCMで「新しくなった○○」や「更においしくなった」みたいなコピーが流れているときである。そうやってCMされている商品は、商品名は変わっていなくても味は変わっている。
特に顕著なのが緑茶飲料で、抽出や茶葉分離に新技術が開発されているらしく、同じ商品名なのに毎年のようにどの商品も味が変わっているようだ。自宅の急須で入れるお茶の味に近づいていってる気がしている。おそらくそこには各メーカーがその開発に膨大な費用をかけているだろう。
だがそこまで考えてふと思うのだ。
緑茶飲料に「もっとおいしくなってほしい」と思っている消費者はいるのだろうかと。
たとえば、スタバの新作みたいに一時的な大ヒットを狙っている商品ならば、お金をかけて開発する意義もあるだろう。バリエーションがたくさんある味から、消費者の好みを探るのも必要だろう。
だが緑茶飲料は日常的に飲むもので、スーパーのPBブランドのメーカー品の半額ぐらいの商品でも、実際そこそこおいしい。ましてやコンビニや自販機で買うメーカー品はどれもかなりおいしくなっていて、多くの人は現在売られている緑茶飲料の味に不満を持っていないはずだ。
それでも企業側だけが膨大な開発コストをかけて商品を開発しているのが事実だ。

そんなことを考えながら、ぼくが久しぶりに見たアイドルライブは、ステージはドラムセットが隅に追いやられ、フロアにもマーシャルやローランドのアンプが置かれているスタジオでのライブイベントだった。
ライブタイトルは「Sunny Day Songs Vol.17」
以前はgritで一時期は無銭ライブとしても開催されていたSunnyHoney主催の健軍ライブで、入場料はリーズナブルな500円。
事前に30席で満席と書かれていたが、ライブアイドルファンとしては神現場と言いたくなるようなこじんまりとした会場だった。

主催であり一部のオープニングと二部のトリを務めたのはSunnyHoneyだった。
1月の新年会で見た以来だった。
橘みおさんが休演だったが、五人のメンバーがステージに並ぶ。
熊本で最も勢いあるグループの勢いは今年も突き進み、先週の土日は福岡でライブをしての熊本での凱旋だった。ライブ前のヲタクさんとの会話も、福岡の土産話になっていた。
登場したSunnyHoneyは、一月に見たときよりも、衣装がいくらかマイナーチェンジがされているように感じた。
そして流れた一曲目は新曲だった。
SunnyHoneyのコアなヲタクさんは当たり前のようにミックスを入れていたので、カバー曲なのかと漠然と見ていたが、MCでこの日披露されたばかりの新曲と知って、さすがSunnyHoneyはヲタクも強いなあと目を丸くした。
ステージ全体の印象としては、フロアとの距離の近さをめちゃくちゃ生かした印象だった。曲中に自分のヲタクを見つければ「よく来てくれた」とばかりにレスを送り、カメラや目が合ったファンには「もっと見てほしい」という気持ちを、SunnyHoneyのそれぞれのメンバーが全力で伝えていた。
それはぼくにとってはすごく新鮮だった。ぼくがその前にSunnyHoneyを見たのが1月の国際交流センターで、それ以外でも天明ホールなど広いホールで見ていたことが多かったためだ。いわゆる天海や健軍gritといった距離の近い現場でのSunnyHoneyは半年以上は見ていなかった。
ただ、このステージとフロアとの距離の近いステージングこそSunnyHoneyの原点だよなとぼくは感じた
ステージの全力がヲタクの熱狂を生み出し、その一体感で会場を熱くする。
もちろんその良さは大きなステージでも生かされているが、大きなステージではヲタクひとりひとりへ、その熱狂を伝えようとするところは物理的に見逃してしまうことも多い。
それが小さい会場だとよくわかる。
大きいステージが増えそれが貴重になってるからこそ、価値ある素晴らしいステージだった。

一部も二部も二番目の出番だった熊本Flavorは、新メンバーだった星川のぞみさんもすっかりなじんでいた。
一曲目が「No.1スター」、二曲目が「キャッチマイハート」と激しく盛り上げるセットリストで攻めていて楽しかったが、三曲目はぼくは初めて聴く曲だった。
更に攻めていたのが二部で、12月の5th Anniversaryのアンコールで演じられたRe:fiveの「This summer」とSunnyHoneyの「夏恋バケーション」を1曲目と2曲目で演っていた。熊本3グループのファンたちはこの曲を演じる熊本Flavorが見られたことに大喜び。その勢いのまま、ラストの「コイマチ」へと突っ走る。こちらもなかなかの熱気だった。
熊本一の美少女集団という印象が強い熊本Flavorは、衣装の雰囲気からもその美少女集団の印象を裏付けるヴィジュアルを大事にしているように感じているが、熊本3グループでの活動が増えてきて、こういう攻めたステージをするようになってきているように見える。
アイドルがステージで伝えるメッセージとしては「かわいい私たちを見て下さい」と「私たちと楽しい時間を過ごしてください」のふたつのエッセンスがあるとぼくは勝手に思っているが、それがこの日は後者のほうに傾いていたステージだった。
もちろんそれはセットリストによる要因が大きく、たとえば「Alice」や「Sweet Story」、更には「シエスタ」や「ロストジェネレーション」などがあればその方向性は「かわいい私たちを見て下さい」が強くなったのかもしれない。ただ、小さい会場だからこそ攻めたステージをやって、騒ぎたがる熊本のヲタクを盛り上げようとした意図を感じた。
そして、それを熊本Flavorがやったことが、美少女集団だからこそ、美少女集団と一緒に盛りあがれるのが楽しさがあった。
これはこれでいいなとぼくは感じた。

Re:fiveは白鳥ひなさんが休演で、東雲ういさんと空豆かれんさんの同級生コンビ。
Re:fiveはメンバーが休演すると、そのメンバーのグッズやカラーを他のメンバーが身に着けるのが恒例になっている。この日はふたりとも白鳥のアームバンドをつけ、東雲さんは白鳥さんのイメージが強い白いベレー帽、空豆さんは白鳥さんほど高い位置ではないけどツインテール風の髪形をしていた。
同級生コンビというだけで、いつもRe:fiveを見ているぼくからすれば、白鳥さんの歌割をだれが歌うかなというだけでも楽しみなステージだった。
一部で一番おもしろかったのは「This summer」の間奏でとつぜん二人でじゃんけんを始めたことだった。どうもオチサビ争奪じゃんけんだったらしく、勝った東雲さんがオチサビを歌っていたが、こういう楽しそうなことをとりあえずやってみるRe:fiveのスタイルはぼくは大好きだ。
二部では、それこそ二年前の柊わかば生誕祭以来じゃないかというカバー曲も披露。こちらもレアな選曲だった。
またこぼれ話として、一部と二部のインターバルでRe:fiveの運営さんとぼくらはミラノコルティナ五輪の「スマイルジャパンはイタリア戦を落としたのが痛かった」とか話していたのだが、その話の最中に運営さんが「うちのメンバーが練習するらしい」と慌ててスタジオに戻られていた。それを知ったのはたまたま一緒に話をしていたから偶然だったのが、そういう姿勢を知ることができると、だからやっぱりRe:fiveはいいものを見せてくれるなと感じたし、実際ふたりだけだったけどRe:fiveらしさ全開の最高の時間だった。

熊本3グループが30人で満席になるような神現場で見せてくれた「Sunny Day Songs Vol.17」。
全グループを見た感想は、去年の熊本3グループ合同ツアーとの大きなギャップだった。
熊本3グループ合同ツアーでは、熊本県内のステージも含めて、いまできる最高のステージをどのグループも仕上げてきていた。それはある意味、昭和的なたとえをするならば、デパートの食堂に出かけるような余所行きのスタイルだったと思う。
もちろん、それはそれで素晴らしいステージだった。
ただ、誰も不満を抱いていなくても飲料メーカーが緑茶飲料の開発を進めるように、いくらツアーのときに最高のパフォーマンスができて満足しても、そこからさらに試行錯誤していく必要がアイドルにはある。
いまの緑茶飲料に不満がなくても、飲料メーカーは日々、いま以上に急須で入れたようなお茶をペットボトルで提供できるように、開発を進めている。なぜならばそこに競争相手がいるからだ。いまの消費者が自社のお茶に不満はなくても、他のメーカーがいま以上に急須で入れたようなお茶を開発してしまえば、急激に自社のお茶が売れなくなるのを彼らは知っているのだ。
同じように熊本3グループアイドルも、いくら最高のステージがいまの時点でできてファンを感動させても、その後も同じことをやり続けるには飽きられてしまうのは間違いない。
そうならないための新たなチャレンジを試す場として「Sunny Day Songs」は、かなり価値があるなとぼくは感じた。
SunnyHoneyの新曲、攻めに攻めまくった熊本Flavor、同級生コンビのRe:fiveの懐かしのカバー曲。
どれもこれもフロアの反応をたしかめるようにアイドルは演じていたように見えた。
そして、この試行錯誤の実験的なステージというのは、最高のステージをツアーで見ていたファンからすると逆にレアで楽しいものであるのもたしかである。
昔の落語家は「自分だけを見に来てお金をいただいているお客様には、完成度の低い芸を見せるわけにはいかない」と新ネタは主席(トリ)ではない寄席でやることが多かったらしいが、最近では「ネタ下ろしの会」みたいなイベントが増えてきている。
そして「ネタ下ろし会」がマニアックな落語ファンに好評を得ているように、いつも最高のステージを見せてくれるアイドルが、新たなチャレンジをしてくれるステージは、それはそれで楽しかった。