86厨房設計/たこ焼き専門店のキッチン計画の情報をまとめるポイント
業態特性と企画コンセプトの確立
たこ焼き店の業態は、和風ファーストフードのひとつとして生活者に認知されて長い歴史があることだ。
たこ焼きの食文化としては、圧倒的に大阪を真っ先に思い浮かべるだろう。家庭でも週に1度はたこ焼きを食べるというほどに生活者に根付いている料理であることだ。
基本的には、業態のスタイルとしては、道路に面した店頭販売が多いものの、たこ焼き居酒屋などたこ焼きを主軸にその他つまみなどを提供する業態が成立していることも、大阪食文化ならはでの一面であろう。
関東では、たこ焼きをつまみに酒を飲むという食習慣がないことやたこ焼きをつまみにして酒を飲むことはほとんどないということである。
関東地区では、圧倒的に路面販売が多くデパートの地下食品売り場の一角に位置しているなどたこ焼きを支持する客層は寝ずいていることは確かであろう。
客層としては、男女、ヤングアダルト、子供などに圧倒的に人気があることが常であろうし、主婦は子供のおやつとしてテイクアウトする需要は高いといえる。
店の大きさも3坪、5坪など小さい店が多く、客席を付帯している店も少ないことが現実であることを理解しておくことだ。
客席を付帯している店でも客席形態としては、テーブル、椅子など規格品を使用している簡易的なスタイルが多いことである。
立地によっては、客席を付帯していることが客にとってはありがたいことであり、店頭で立ちながらたこ焼きを食べるという行為は利用動機を下げてしまう原因にもなるだろう。
たこ焼きといってもたこ焼きの大きさ、たこの大きさ、ミックス液のレシピーなど非常に奥が深く、たこ焼き機の機能に至るまで店としてのこだわりが訴求されていることがビジネス成立の基本であることだ。
たこ焼き機にも手動式からたこ焼きの穴にミックス液を入れた後は、全て全自動で焼き上げ自動機など種々なタイプがあるものの、手焼きに圧倒的な人気があることも、たこ焼きのひとつにまとめる技の妙技が一つの武器になっていることも現実であろう。
価格帯としては、たこ焼き6個、8個で約480円以内に設定しておくことが販売しやすい価格で提供することが集客力を上げるポイントであることを忘れてはならない。
以下に企画コンセプトの重要ポイントを箇条書きにしておこう。
1たこ焼きの生地、具材類に至るまでこだわりを持つこと
2たこ焼きの焼き方は、手焼きで素早く生地を丸める技を演出訴求すること
3価格帯は6個、8個で約480円以内の設定すること
4立地は路面店頭販売あるいはショッピングセンターのフードコート内など和風ファーストフードが集約される場所を選ぶこと
5客層は男女ヤングアダルト、主婦層などをターゲットの主軸とすること
6単独店の場合の立地としては路面1階が必須条件であること
つまり厨房計画を進める前に企画する業種・業態のキッチンを計画するための情報を集めることが大切になることだ。
その企画する店の全体の飲食店とストーリーは、どのように厨房と関係するのかなど厨房設計を進める前にまとめておかなければならないことはことの他あるものであり、いかに厨房計画の詳細や内容を具体化しておくことを忘れてはならない。