79厨房設計/うどん専門店(セルフサービス) のキッチン計画の情報をまとめるポイント
業態特性とイメージコンセプトの確立
セルフサービスのうどん専門店は、香川県に点在する讃岐うどん店の業態をベースとして提供の仕組みをカフェテリアシステムで提供できるようにしたものであり、これまでも類似した企画の店が展開していることだ。
近年では低価格高付加価値店に客が多く集まるように、この業態も生活者のニーズや魅力を確立しているヒット店であることなど各企業が続々参入しているひとつの要因であろう。
基本的には、低価格で美味しい腰のあるうどんを食べることができるということに訴求できる料理への魅力があることや高い付加価値があるということが多くの客に支持されている理由であることを理解しておかなければならない。
最近では街やロードサイドのあちこちで見かけるようになっているものの、立地によっては昼間と夜の需要落差が大きい場合にはビジネスとして成立しにくいという難点もあることだ。
ただし前提のシステムの基本をカフェテリアスタイルにしているなど繁忙時やアイドルに合わせて人員配置を調整できることも業態の参入障壁を下げていることは確かであろう。
店によっては、昼のうどん主軸スタイルの業態と夜はうどん居酒屋の二毛作を企画し集客の幅を広げている店もあるなど、立地に合わせた複合化や二毛作など時間帯の需要に適合したスタイルに変化することも企画コンセプトして配慮しておくことだろう。
客層としては、立地によっても異なるものの、いまやファミリー、サラリーマン、OLなど幅広い客層に支持されていることである。
また価格帯としても280円から480円など客の選択する天麩羅などのトッピングなどの内容によっても平均価格はかわるものの、低価格という魅力が業態の魅力につながっていることは確かであることを忘れてはならない。
以下に企画コンセプトの重要ポイントを箇条書きにしておこう。
1うどん、天麩羅など料理へのこだわりを徹底すること
2低価格高付加価値の魅力を前面に打ち出す訴求をすること
3繁忙時に集中的に混雑する場合にもスムーズにレーンを流れる仕組みを計画すること
4立地選定は、昼と夜の集客状況や需要を配慮し複合化や二毛作など業態の企画をしておくこと
5客席は立地条件によっても異なるものの、昼間に繁忙時間が集中する場合には、客席数を比較的多く配置しておくこと
6厨房機能は料理を保温、保冷するための料理への美味しさを維持するためのものであり、料理への美味しさを追求するための機器開発も検討しておくこと
つまり厨房計画を進める前に企画する業種・業態のキッチンを計画するための情報を集めることが大切になることだ。
その企画する店の全体の飲食店とストーリーは、どのように厨房と関係するのかなど厨房設計を進める前にまとめておかなければならないことはことの他あるものであり、いかに厨房計画の詳細や内容を具体化しておくことを忘れてはならない。