72厨房設計/ ファミリーレストランのキッチン計画の情報をまとめるポイント | 厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を学ぶ/竹谷経営塾。ティファーズコンサルティング

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72厨房設計/ ファミリーレストランのキッチン計画の情報をまとめるポイント


エーエフディーコンサルタンツ竹谷稔宏/飲食店の厨房設計講座








業態特性とイメージコンセプトの確立

これまでファミリーレストランは、日本に登場した当時は、生活者がこぞって店に押し寄せるほどの人気業態であったものの、時代の変遷や生活者のライフスタイル、嗜好などの変化によって客数は激減、売上も絶好期の約半分までに落ち込んでいることだ。

いまでは昔デパートの上階にあった「お好み食堂のように」和・洋・中華メニユーなどこれまでは洋食というメニューにこだわっていたものも、来店する客層に合わせていろいろな種類のジャンルを問わないメニュー構成へと変化してしまっていることが業態衰退の要因の一つであろう。



飽食の時代といわれるいまでは、生活者が店を選び、選択する時代になってきている状況を配慮すると、多種多様なメニユーを揃えている位置づけよりも、昔のように洋食料理にこだわりを持った店作りへと業態そのものを再編することが、時代の変化に対応した新しいファミリーレストランの存在を訴求できる業態になることを理解しておかなければならない。

それでなくともメニユーに合わせて業態が専門化していく傾向にあることは、生活者のニーズや志向に対応したカタチであり、より専門的且つ美味しい料理を食べたいという生活者のニーズの表れでもあるといえることだ。



むしろこれからのファミリーレストランとしては業態のスタイルとしては、洋食レストランというカテゴリーに絞って全てのコンセプトを統一しいくことが、レストランとしての個性やこだわりを訴求しやすくなる。

ターゲットとする客層は、ファミリーレストランである以上、これまでの幅広い客層にあわせた店作りでよいだろうし、むしろ客に提案するメニユーにこだわりを持つことこそ、新しい業態として認識されることになるはずだ。

勿論、今後の高齢化社会に対応するメニユー提案も必要であるが、常に定番メニューとしてラインナップを持つ必要はないだろう(将来的には変化に対応していかなければならない)

季節に合わせて和食フェアー、高齢者に適合したメニユーフェアを企画すればよいことであり、業態としてのコンセプトをもっと明確化することが大切であることを忘れてはならない。

立地や店の大きさとしては、ロードサイドの単独店よりも街のテナント物件を選定することが、来店しやすいことや頻度が高まる可能性が高いことだ。

ロードサイドの場合には、常に車や周辺の立地環境で来店する客数や客層が限定されてしまうものの、街の一角であれば、朝から深夜まで一定の客数が見込めることであろう。

客単価の設定としては、昼680円夜は980円の価格帯が一つの基準になるだろうし、ただし「安かろう、まずかろうという料理」では幅広い客を集客できないことを忘れてはならない。



以下に企画コンセプトの重要ポイントを箇条書きにしておこう。

1メニユーコンセプトは、多種多様ではなく洋食というカテゴリーに絞ること

2手作り感を前面に打ち出したメニユー訴求をすること

3全てのメニユーに「こだわり」というコンセプトをとり入れること。

4素材、食材の仕入れ産地などトレサビリティーを明確化すること

5ターゲットとする客層は、ファミリー、ヤングアダルト、サラリーマン、OLなど幅広いニーズに適合させること

6立地としては都心部を中心にした60坪程度のテナント展開を検討すること

つまり厨房計画を進める前に企画する業種・業態のキッチンを計画するための情報を集めることが大切になることだ。

その企画する店の全体の飲食店とストーリーは、どのように厨房と関係するのかなど厨房設計を進める前にまとめておかなければならないことはことの他あるものであり、いかに厨房計画の詳細や内容を具体化しておくことを忘れてはならない。