厨房環境の理想的なあり方 | 厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を学ぶ/竹谷経営塾。ティファーズコンサルティング

厨房設計/繁盛店づくりの新しい厨房計画を学ぶ/竹谷経営塾。ティファーズコンサルティング

厨房設計/飲食店開業繁盛づくりを目指す人へのアドバイスをするブログ、飲食店コンサルタント「ティファーズコンサルティングの竹谷稔宏。その他厨房会社設計部門など飲食店の心臓部である飲食店の厨房設計について解りやすく解説する講座です。

厨房環境の理想的なあり方



一般的に飲食店の厨房は不潔で汚いというイメージをなかなか拭いされないものであり、現実的にも決して綺麗な厨房環境とは言えない。




その原因になっているのは、そこで働く人々のモラルや意識レベルの低さが大きく関与しているばかりかに、常に厨房は清潔且つ綺麗にしなければならないという思いが欠落していることに他ならない。


その以前の問題として厨房環境を企画計画する設計側に理想的な厨房環境を作りだすノウハウや知識そのものが不足していることである。


そもそも日本の厨房環境とは和食という日本特有の食文化を起点に派生されたものと言われており、和食の厨房に立つ職人の服装は白衣に高下駄と いう風体が定番であり、厨房内には床に簀子を敷き詰め床が滑らなくするというのが根底にあったことだ。


その古臭い慣習が現在も残り厨房の床に簀子を敷き詰める職人や店が閉店後は厨房の床、厨房機器に至るまですべて水で汚れを洗い流すという行為(足に水渋きが飛び散らないように高下駄をはくという習慣)が生まれたことである。


本来理想的な厨房環境とは、そこで働くスタッフのできることが理想的であり、一向に日本独自の理論や食品を扱うための衛生管理を維持しやすい環境づくりができない慣習から抜け出せないのが現実であろう。

欧米の厨房環境と比較しても日本の厨房環境は約25年以上遅れているといっても過言ではなく、一向に厨房環境や内容が改善や改革されないことが問題になっていることだ。


近年ではHACCP(ハセップ)思想を厨房環境づくりに導入しろという厚生省の推奨はあるものの、飲食店の末端の厨房施設づくりまでその指導や規制などこれまでと何も変わっていないことも大きな問題であろう。


理想的に厨房環境の基本は、厨房は作業に安全且つ衛厨房で働くスタッフが身を粉にして苦労しなければ生を維持しやすいということがポイントであり、


清潔さが維持しにくいというものでは理想的な厨房であるとは言えない。

理想的な厨房環境づくりを具体的に述べると、厨房の床は滑らないタイル貼りで厨房機器の足の下の塵や埃も簡単に清掃できることや厨房の通路の真ん中に排水側溝が計画されていないこと(厨房空間と汚染された水が隣接していることは衛生的にありえない) 排水は厨房の床に埋設し排水経路を確保することが基本である。


厨房内の温度も炎熱地獄といわれるように夏の厨房内の温度は厨房機器から発せられる熱や油煙類で、40℃以上があたり前の様な環境であり、もっと厨房内の空調の仕組みをしっかりと計画することが大切であろう。


厨房内の衛生的に区画も狭い厨房では洗浄エリアと調理エリアが同一空間に配置されていることが常であり、衛生管理もしっかりと実施できない環境にあることだ。

本来であれば、洗浄エリアと調理エリア、食材類のストックエリアは区画し、衛生管理を維持できるように計画することが理想的であるものの、ともかく


客席確保優先主義である飲食店づくりでは現実的でわないということで片づけられてしまっているのが常である。



つまり理想的な厨房の環境づくりは基本にならなければならないはずが、都合が悪いことは見て見ぬふりをするという現実が外食業界の厨房環境をよくできない理由の大きな要因であることだ。






















エーエフディーコンサルタンツ竹谷稔宏/飲食店の厨房設計講座









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