【 熱中症対策を考えよう 】

数年前にNHK番組のガッテン!でタオルグリップで血圧が下がる仕組みを紹介していました。当時はカナダやアメリカで専用のグリップがあると紹介されただけでしたが、現在、通販生活でメディカルグリップとして販売されていました。と言ってもこの商品をおすすめするのではなく、このメカニズムに注目して熱中症対策を考えてみたいと思います。

 

熱中症対策とメディカルグリップの関連性

 

深部体温を効果的に下げる専用の製品にCoolMittというものがあります。それを元に東京オリンピックが開催された1年前、NHKで紹介された深部体温の上昇を抑える方法として、片手にペットボトル(12度~15度)を握っているだけ。しかし、温度が低すぎると毛細血管が収縮してしまい、循環が悪くなるため適温が条件のひとつになります。また、両手に持つとこれも冷たいという感覚が毛細血管を収縮させてしまうという理由があるからです。

いかにAVA(動静脈吻合)血管を収縮させずに効率よく血液を冷やすことができるかがポイントで条件が揃えば、深部体温の上昇を抑え熱中症を予防することが可能になります。とするならば、血管は拡張し続けたほうが良いので、握り方に注目。

CoolMitt(20万円~30万円、現在の価格は不明)は、確かミット部分が陰圧だったと思います。出来るだけ血管を拡張させ続けることが狙いだからです。それを考えますと、ペットボトルを握っているだけで血管が拡張し続けるというのは、単に温度を一定の条件にすることだけなのでしょうか?

そこで考えられる事のひとつに、メディカルグリップを使用した時の作用です。2分間適度な圧最大握力の80%程度で握り、1分間のインターバルの後また2分適度な圧で握ることを3回~5回繰り返し行なうことで、血管の内壁から一酸化窒素(No)が作られることで血管の拡張を促します。これまた片手だけという条件です。もし、このメカニズムが作用するとしたら、単に12度の保冷剤を手のひらに当てておく方法と12度のペットボトルを握る方法とどちらが効率よく血液を冷やすことができるでしょうか?

おそらくペットボトルを握っている方だと思います。

 

どうせやるならメディカルグリップ使用方法を真似する事で血管の拡張を促し、より効果的に深部体温の上昇を抑制させたいですよね。

 

ちなみに、500mlのペットボトルに水を満タンに入れて冷蔵庫でしっかり冷やした水の温度は4℃でした。このまま握ると毛細血管が収縮してしまい、深部体温の上昇を抑制することはできません。そこで、3分の1ペットボトルの水を捨てて水道水を追加します。今時期の水道水の温度の水が混ざるとペットボトル内の水の温度は12度になります。15分ほど握っているとペットボトル内の水の温度は19度になっていました。その為、12度~15度の適温は10分程度になります。継続して深部体温の上昇を抑える為には、替えのボトルも用意しておくと良いでしょう。

 

めまいにはいろいろな原因がありますが、現代だららこそ増えているめまいがあります。

まずひとつ目は、美容院脳卒中症候群です。正式な病名はスタンダール症候群と言います。検索をかけると2016年頃からネット上で話題になっていますが、このころからスマホ首(ストレートネック)も話題になっていました。実はこの二つの疾患は関連性の高い疾患で、スタンダール症候群は、一過性の脳の血流障害ですが、原因は椎骨動脈の一部が頭蓋骨と頸椎の間で圧迫されてしまうことで引き起こされてしまいます。

美容院では、シャンプーやトリートメントをしている時に仰向けの状態で首の角度が後ろに反らした位置でしばらくの間キープされ、圧迫された血管で血栓が作られたり、脳自体の血流量が減る事で脳から自律神経を通じて心拍数や血圧を上げる指令が出されたりと同時にいろいろな事が起こります。症状もめまいの他吐き気や頭痛、目の前が真っ暗になるブラックアウト現象で失神することもあります。

でも、症状が出る時と出ない時があります。それは、首凝りの度合いに関係します。そのため、ストレートネックの状態で首を後ろに反らすことで頸椎椎間関節の圧力が高くなってしまうのです。主に首の前や側面の筋肉が硬結状態であったり、筋肉の柔軟性が劣っていたりすると条件的に症状が出やすくなります。

 

昔々、中世のヨーロッパで大聖堂が建設され、天井にそれはそれは素晴らしい壁画が描かれました。それを観るため観光客が押し寄せたそうです。ところが、観光客の中には必ずと言って良いほど壁画を観ていた人の一部は気を失って倒れてしまいました。

ある時、有名な小説家が観光に訪れ、壁画を観ていると意識を失ってしまいました。呪われた壁画とも噂されていた様ですが、その方の専属医師が原因を突き止めました。その小説家の名前を病名につけスタンダール症候群と呼ばれるようになったそう。

また、その後、倒れた人の調査結果で、日常生活で読書などうつむいた姿勢を長時間している人に多いという結果が出ているそう。

 

正に現代病のスマホ首の人は要注意。という理由ですね。

 

では、どのようにすれば防ぐことができるのでしょうか。

 

原因がわかっているので、対策は容易と思われがちですが、ストレートネックの改善は時間がかかります。そもそも頸椎の配列は前彎(ぜんわん)と言って軽く後ろに反った状態が正しい位置になります。ところが、長年うつむいた姿勢でいた為、首の後ろの膜がその時間伸ばされ続けてきた結果、膜の範囲が広くなりその分可動域が増加したことで、首を前に倒し易くなっています。しかし、首の前や側面の筋肉はそこまで伸ばされていないため、特に変化がなく長年膜が伸ばされていません。結果、後ろと前の膜の広さが異なります。頸部の前屈と後屈の動きが異なります。見た目では正常な動きと思ってしまいますが、例えば、前側は伸縮性のない布切れを貼り、後ろ側には伸縮性のある薄いゴム板を貼ったとします。頚椎の関節は確かに動きますが、関節の圧力を考えるとどうでしょうか。

よって、ポイントは首の前や側面の筋膜をいかに広げるか。です。

すぐには広がりませんので、月日や年月をかけて広げていく必要があります。ストレッチが有効ですが、一回のストレッチの時間を最大でも2分から3分以内とする必要や、ストレッチ動作で関節の一部が折れ曲がる様な状態をキープし続けることは避け、滑らかなカーブを描くようなストレッチ動作でキープすることがとても大切です。ストレッチの時間が長すぎるとそれこそスタンダール症候群になってしまう可能性があります。十分に注意しながらストレッチを行なう事が必要です。また、柔軟性だけでは、頸椎の安定性が低下してしまうため、頸部周囲の筋力強化も必要です。そのため、闇雲にストレッチや筋トレをやれば良いという訳ではなく、しっかり専門家にみてもらう必要があります。

他にもストレスによって筋肉が縮まることがあったり、筋疲労で縮むことがあったりするため、場合によっては筋肉を緩める刺激を入れることが必要になることもあります。その様な時は鍼療法がとても効果的です。

ゴールデンウィークに入り各地で夏日になったところが多かったと思いきや、今度は明け方の気温が下がったり日中の気温もあまり上がらない肌寒い日になったりと温度差が激しい日が続いています。

この様な気象状況に身体は常に反応していますが、暑ければ体温を下げようとしたり寒ければ体温を上げようとしたりします。それを行っているのは指令塔となる脳です。指令を出す前に暑さ寒さを脳に伝えているのは温度を感じ取る感覚神経(温痛覚神経、冷痛覚神経)になります。脳は感覚神経から受け取った情報をもとに指令を自律神経(交感神経、副交感神経)に伝えますが、自律神経に伝える直前に脳からの信号を増幅する機関があります。その機関で増幅される倍率には個人差があります。ある人は低い倍率しか増幅されませんがある人は高い倍率で増幅され、増幅された信号が自律神経に伝わります。脳の興奮は両者同じだとしても増幅率が異なることで各臓器などの信号を受け取る機関に少ない信号が伝わるのと大きい信号が届くのとでは各臓器などの機関の働き方が異なります。

あたかも自律神経が正常ではなくなっているから体調が悪くなっていると思われがちですが、自律神経は、脳の興奮状態を伝える信号をさらに増幅された信号を受け流すだけの例えて言うなら電線や家電の電気コードとしての役割でしかないのです。自律神経系の疾患の多くは脳の興奮が自律神経に伝える増幅率が高くなればなるほど各臓器などの機関が極端な働きをしてしまう事による症状ということになります。

自律神経のバランスを整える方法にはいろいろな方法がありますが、いずれも脳を落ち着かせる方法で対処療法になります。いろいろな方法がある中、自分自身に合う方法をチョイスしてその都度行なう事は良いことでしょう。お薬も同じことになると思います。

沢山いろいろな対処法を覚えておくことで、様々な場面でそれらを上手にチョイスして実践できることも良いことでしょう。マインドフルネスや腸活も良い方法です。

しかし、根本的な問題は、脳の興奮を少ない増幅で自律神経に伝えるようにできるかどうか。になります。