第1回定例会について-厚生常任委員長として、そして一人の県議として- | ~共に悩み、共に生きる~ 神奈川県議会議員 武田翔のブログ

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世の中におかしいと思うことがたくさんあります。悩みながらも成長を目指す軌跡を描きます!


2月上旬から、神奈川県議会では令和6年第1回定例会が開催されています。
通常、役所等は4月を基準とした年度で物事が進みますが、議会は新年1月からの起算となります(もちろん、審議対象の予算などは年度単位となります)。

(画像出典:神奈川県議会フェイスブック

その神奈川県予算ですが、現在審議中の令和6年度予算は約4兆5千億円が計上され、その中で医療や福祉、国民健康保険などを所管する厚生常任委員会関係の予算は約1兆4千億円となっています。
非常に莫大な予算ですが、実際にはほとんどが法律(政府から地方公共団体への法定受託)で決まっている、どちらかというと受動的な経費です。この予算額を毎年見るたびに、いかにして県民ニーズや神奈川県の特性への最適化を図るか、あらためて身が引き締まる思いです。

今回の予算の目玉は、昨年4月に施行された「神奈川県当事者目線の障害福祉推進条例」の基本計画が策定され、その計画にのっとり予算が配分された点です。例年に比べて格段の予厚みが増し、福祉先進県を標ぼうする県の本気の姿勢が伝わってきました。
福祉については、県民の皆様からも様々なご意見をいただきます。どのような福祉が効果的かつ効率的なのか。一朝一夕には成果が見えにくい部分があります。
また官民を問わず、障がい者への虐待に関する報道が出るたびに胸が痛くなります。障がい者への虐待が起きる背景に目を向けると、そこには人手の不足という声が少なからずあります。ならば、人手を手厚くすれば良いだろうという話になりますが、はたしてその最適値はどの辺にあるのか。当然ながら青天井とはいかず、「あちらを立てればこちらが立たず」。つねに理想と現実(予算)とのせめぎ合いです。
厚生や福祉の分野は数値だけでは割り切れないものがあり、理想と現実のギャップに苦労されている現場の方々、そして利用者の方々を思いながら悩む日々です。

政治を作っていくのは、他ならぬ「人間の意志」だと思います。どんなにAIが進化したとしても、決して人間がテクノロジーに負けてはいけない部分です。
かつて私が仕えた「ヒゲの隊長」こと佐藤正久・参議院議員は、論語の「信無くんば立たず」をアレンジし、「意無くんば立たず」と日ごろから口にしていました。

私はその考えをさらに一歩前へ進め「思い無くんば立たず」、意思の「思い」の部分に重点をおくのが政治のあるべき姿だと考えます。


私自身、来年2025年には政治家を志して10年目の節目を迎えます。はたして今の自分は100%の力を出し切れているだろうか。もっと汗をかかなければ、そして結果を出していかなければ。改めてそう思います。