南アメリカ南西部チリのSSW ビクトル・ハラをトリヴュートするアルバムが
評価されて知名度を上げた同国ミュージシャンのフランセスカ・アンカローナ。
 
2008年の7作めから、アルゼンチンを代表するコンテンポラリーな
フォルクローレの重鎮 カルロス・アギーレと共演したのを契機に、
カルロスの主催するレーベル Shagrada Medra からのアルバム発表。
自国チリを超えて南米のモダンなフォルクローレの音楽性や、
米国ジャズ・ボーカルも吸収してきた歌唱で魅了するシンガー / 作曲家です。
 
当ブログではこれまでにかの女のアルバムを3作、記事にしていきました。
 
 

"Lonquén"   (2006年)   6作め

 

"Templanza" (2012年)   8作め

 

"Cartas de Amor" (2022年)   12作め

 

 

 

今回はこのシンガーの9作めのアルバムを。
といっても言わば企画性のある盤で、新曲はなく、これまでに発表してきた
アルバムの収録曲のなかから、自作曲を10曲、別アレンジで再録音したもの。
 
これが思ったよりカッコよく (笑)、かの女の盤ではおなじみとなった
カルロス・アギーレの鍵盤演奏やアレンジも気持ちよかったので記事にしようと。
ジャケットはなんだか映画のサントラ盤みたいな感じですが…。 (笑)

 

オーガニックな瑞々しさのあるモダンなフォルクローレと、ジャズのノリが

一体化した、ダイナミックなボーカル/演奏はフランセスカの独壇場ですね。

 
タイトルの " Espejo de los Sueños " は「夢の鏡」くらいの意味と思います。

2015年発表。

 
 
 
 
フランセスカ・アンカローラ (Francesca Ancarola)
 
☆   Rate Your Music    Discogs    Official    Spotify    Wiki    Discography     
      Apple Music     Instagram    Facebook
    
チリのコンテンポラリー・フォルクローレ・シンガー/作曲家。

1968年 チリ サンティアゴ 生まれのシンガー。

英語を交えたジャズ・ヴォーカルのスタイルを持ち、

ワールドワイドな活躍を見せる。

アンカローラは1980年代、チリのニューソング・ムーブメントに関連した雑誌

『La Bicicleta y el Café del Cerro』 が主催したフェスティバルで入賞し、

音楽家としてのキャリアをスタートさせた。
チリ大学音楽学部を卒業後、チリ教皇庁立カトリック大学で歌を学ぶ。 
1997年、フルブライト奨学金を得てマンハッタン音楽院で学ぶ。 

1999年 デヴュー・アルバム "Que el canto tiene sentido" を発表。

アルバムのタイトルは、ニュー・ソング運動の人気SSWで、
1973年にピノチェト率いる軍事政権によって殺害されたSSW
、ビクトル・ハラ  の歌

'マニフィエスト' へのオマージュである。

さらにまた、ビクトル・ハラをトリビュートしたアルバム 

"Lonquén - Tributo A Victor Jara"  (2005年)において、

アルタソル賞 を受賞する。

 

 

 
 

Luna Luz
オープニング曲はフランセスカのスケール感あるボーカル。
ストリングスやギター、打楽器、ベースがムードを盛り上げます。
 

 
 
 

Cuarto de Hotel
スローでジャジーなムード。
カルロス・アギーレのピアノがいいですね。
 

 
 
 

Allá
 

 
 
 

Vuelvo a Tí
スローボッサなギターとジャジーなピアノ・ソロ。
 

 
 
 
 
タイトルをクリックすれば曲を聴くことができます。
全曲 フランセスカ・アンカローラ の作詞/作曲。
演奏時間の右側の  は曲の作者が 歌ったオリジナル・バージョン。
 

 1. Luna Luz  4:42 
 2. Cuarto de Hotel  4:06  
 3. Doña María  2:12  
 4. Allá  3:31    
 5. Banderita Rota  4:01  
 6. Vuelvo a Tí  4:22  
 7. En Tu Piel  2:48  
 8. Quedará  3:58  
 9. Desnudas del Alba  4:42  
10. Ojos de Botones  2:32  

YouTube  (全曲) 【Spotify に表示された収録時間】 36分57秒 

 
 
 
 1. Luna Luz
Antonio Restucci
 : Guitar 
Carlos Aguirre
: Keyboards & String Arrangements 
Fernando Silva : Bass

Felipe Candia : Drums 
Hernán Muñoz : Violin 
Penélópe Knut : Viola 
Cristián Gutiérrez : Cello 
Francesca Ancarola : Vocals

 2. Cuarto de Hotel
Carlos Aguirre : Piano
Fernando Silva : Bass 
Felipe Candia : Drums 
Gustavo Bosch : Trumpet 
Nené Lecaros : Backing Vocals 
Francesca Ancarola : Vocals

 3. Doña María
Antonio Restucci : Guitar 
Juan Antonio Sánchez : Guitar 
Fernando Silva : Bass 
Carlos Aguirre : Accordion 
Felipe Candia : Cajón


 4. Allá
Misha Piatigorky : Piano 
Pedro Giraudo : Contrabass
Moisés Natenzon : Drums
Simón Schriever : Guitar
Francesca Ancarola : Vocal

 
 5. 以下の詳細はWeb上の記載がなく不明。
 
 
 

"Espejo de los Sueños" の詳細は → Rate Your Music   Official   Apple Music