ポルトガル リスボンに移住したあとも、出自であるカーボヴェルデ ★ の音楽を
慈雨のようにこころ優しく歌い継ぐナンシー・ヴィエイラ。
これまでかの女のアルバムは2作、記事にしました。
"No Amá" (2011年) ソロ4作め
"Manhã Florida" (2018年) ソロ5作め
今回はソロ6作めになる今年(2024年)発表された新盤を。
前作が2018年なので、6年ぶりになるのですね。
このシンガーの情感豊かな歌いぶりが大好きなので、
本盤の発表はとりわけ嬉しいです。
すでにいろいろなサイトでこの盤が紹介されていますが、本盤の特徴として
カーボヴェルデにとどまらず、ルゾフォニア ★ のシンガーやミュージシャンとの
連携を強くしようという、開かれた姿勢が挙げられますね。
選曲もそうですが、ゲストに招いたシンガーにもカーボヴェルデだけでなく、
ポルトガル、西アフリカのギニアビサウやアンゴラのSSWたちを招いています。
大西洋を挟んだポルトガル語圏ミュージシャンたちの連帯。
個人的にもファンであり本ブログでも何度か採り上げたポルトガルのSSW、
アントニオ・ザンブージョや、アンゴラ出身 パブロ・フローレスの
ゲスト参加が「おおっ!」と声をあげたくなります。
考えてみたらどちらもナンシーと同じく、ポルトガル在住なのだから
呼び寄せることがむつかしいわけではないのですが、
ジャンルがちがっているので、共演を想像していませんでした。
タイトルの " Gente " はポルトガル語で「人々」という意味。
日本のライスレコードからも「人々とのつながり」というタイトルで
日本語解説付きのアルバムが発売されていますね。
ナンシー・ヴィエイラ (Nancy Vieira)
カーボ・ヴェルデ人女性シンガー。
14歳のときポルトガル リスボンに移住。
その他数カ国で舞台に立っている。
Sol Di Nha Vida
オープニング曲。
カーボヴェルデのSSW、マリオ・ルシオが書いた曲。
本盤ではマリオの書いた曲を4曲と、多く採り上げています。
ふわっとしながらしっとりした情感。深みのある歌声。
アコーディオンもいい味。
Singa
ボーカルで共演しているレムナ (Remna, レムナ・シュワルツ) は
ギネアビサウの詩人/音楽家、ホセ・シュワルツの息子。
本曲はそのホセが書いた作品です。
Fado Crioulo
ポルトガルのSSW、アントニオ・ザンブージョとの共演。
曲を書いたのはブラジルのSSW、フレッヂ・マルチンス。
ファド風でもありながら、そこにとどまらない広がりを
感じる音楽性は、ザンブージョの世界とも重なります。
Meditá
アフリカの西部、アンゴラ出身のSSW、
パブロ・フローレスとの共演。
♪ タイトルをクリックすれば曲を聴くことができます。
♪ 演奏時間の右側の ★ は曲の作者が 歌った or 演奏したバージョン。
♪ ★ は作者以外のバージョン。
feat. Fogo Fogo ★
6. Sabu (José Maria Neves, Kaku Alves) 3:39
7. Fidju Grandi (Mário Lúcio) 2:48
9. Praia Maria (Adalberto Silva Betú) 4:35 ★
10. Fado Crioulo (Alexandre Lemos, Fred Martins) 4:35 ★
11. Dia Funçon (Mário Lúcio) 3:57
14. Dona Morna (Teófilo Chantre) 4:43 ★
☆ YouTube (全曲) 【Spotify に表示された収録時間】 55分11秒
♪ "Gente" の詳細は → Rate Your Music