エミリオ・サンチアゴ /
Feito Para Ouvir
ブラジル MPB界の名シンガー、漆黒のダンディズムと謳われた
エミリゴ・サンチアゴは以前にも初ソロ・アルバムを記事にしたことがあります。
このリブログ記事で採り上げた初ソロ盤は75年の発表。
今回は77年発表、31歳のときの4作めを。
どうして次は2作めにしないのかというと、
YouTubeにアルバム全曲の動画が揃っているか否かということとか、
次の記事の予測をつけられたくないこととか … (笑)
ま、それはともかくエミリオはトロけさせる歌声。
心地よい男声ボーカルを楽しませてくれるシンガーです。
ただしエミリオはセルソとちがって、私の知るところでは曲を作りません。
歌手専門。
そもそもかれは歌うことは好きなようですが、ミュージシャンを目指してなくて、
弁護士にでもなろうと法律関係の大学へ入りました。
また、ここがホネを感じさせるところですが、
ブラジルに黒人の外交官がいないことを知って一念発起、自分こそが
本国初の黒人外交官になろうと決意し、そのための努力をしていました。
ところがかれの歌のうまさを知っている大学の友人たちが… 、ということで
以下はプロフィール欄を。
外交官になりたい夢と、音楽の方面での度重なる成功体験で進路を決めかねて
いましたが、ま、結果としてプロ・シンガーになる道を選んだということですね。
アルバムのタイトルは "Feito Para Ouvir" で、
「聞くために作られた」という意味になります。
初ソロ盤ではテンポの速い軽快な曲も揃っていたのですが、本盤はじっくり
聴かせるような曲が多いので、そんなタイトルが付けられたのかもしれません。
選曲はすべて、プロデュースを担当したホベルト・メネスカルが決めたそうです。
エミリオ・サンチアゴ (Emilio Santiago)
ブラジルのMPBシンガー。(6 December 1946 – 20 March 2013)
同国 リオデジャネイロ ★ で生まれる。
弁護士や外交官を目指しつつも、大学のバーで友人たちと一緒に
歌って楽しんでいた際、友人たちが彼に知らせずに彼を
大学の音楽フェスティバルに申込んだ。
仕方なく参加して歌ったところ、ベッチ・カルヴァーリョなどの
審査員の注意を引き、その後は参加するすべてのコンテストで優勝した。
法学の大学の学位を取得。
その後はコンスタントにアルバムをリリースし、
1988年から1995年まで7枚のアルバムに渡った
"Aquarela Brasileira" シリーズで成功を収めた。
Beijo Partido
オープニング曲。
ジャズっぽい楽器編成で大人っぽいムードと、
男性的なテナーのトロかせるボーカル。
トニーニョ・オルタが書いた曲です。
Maria
ジルベルト・ジルの書いた曲。
歌い出しが少しアントニオ・ザンブージョ ★ を
思わせました。(個人的なハナシ w)
O Que É Amar
曲を書いたジョニー・アルフは60年代のボサノヴァSSW。
Última Forma
フレッシュなアコギとシンプルなパーカッションで
歌い始めます。エレピやフルートも気持ちいい。
ギタリスト、バーデン・パウエルと、詩人でもある
パウロ・セザール・ピニェイロが書いた曲。
Tristeza De Nós Dois
ガイタ(ハーモニカ)奏者、マウリシオ・エイニョルンも
♪ タイトルをクリックすれば曲を聴くことができます。
♪ Spotify に合わせた曲順に変えています。
(Baden Powell, Paulo César Pinheiro)
(Roberto Menescal, Paulinho Tapajós)
10. E Agora (O Que Faço Pra Esquecer) (Silvio César) 3:27 ★
(Tom Jobim, Vinicius de Moraes, Chico Buarque)
☆ YouTube (全曲) 39分16秒
Acoustic Bass – Sergio Barroso ★
Acoustic Guitar, Electric Guitar – Ary Piassarollo ★
♪ "Feito Para Ouvir" の詳細は →