こんばんは。またはこんにちは。もしくはおはようございます。



こちらは前回のブログ。



さてさて四月になれば彼女は新キャスト発表やら(ありがとうございます)ぎぼむす制作発表会見やら(ありがとうございます)たけてれ配信決定やら(ありがとうございます)で沸きに沸くたけクラの皆様をまたもや置いてけぼり必須な記事となります今回、でもほら皆さんお分かりですよねそれがこのブログだってこと…エヘッ(エヘッ)(推しブログはまた別記事にて)。





今回はこちらです。傑作。全員観ようぜ『窓ぎわのトットちゃん』。

 


公式サイトはこちら。




『窓ぎわのトットちゃん』…ある一定の年齢以上の方ならめちゃめちゃ知ってる!な本ではないでしょうか。何と言いましても国内だけで800万部、全世界を含めれば2500万部のベストセラー。「最も多く発行された単一著者による自叙伝」としてギネス記録を持つというハイパーぶり。いわさきちひろの表紙と合わせ、あまりにも有名な一冊。


ちなみにそれを上梓したトットちゃんこと黒柳徹子氏と我が推しの共演と言えば徹子の部屋ですね(無理くり捩じ込む推し事)。



この時のマライアキャリーばりの貫禄蛇口ぶっ壊れなたける氏には度肝を抜かれた記憶。あれか、お猫様ヨシヨシしながらのご出演だったから余計何かこうセレブリティがジャバジャバやったんか…。
 


ちなみに徹子の部屋初出演時の、初々しくも遠慮なく徹子様の髪の中からキャンディをいただいちゃうたける氏も改めてヤヴァかったなぁと…いつか見返そう。





前置き長い。とりあえず映画『窓ぎわのトットちゃん』傑作。ネタバレ無しで色々書きます。
 

  

  

  

 


最初TLでこの映画の一報に触れたのはいつだったか。とにかくわりと批判的な文脈の意見が流れてきたのを覚えてる。それはアニメにつきものな、主にキャラデザについて。






このトットちゃんのキャラデザです。





エッメイクしてます?な頬のピンク。目蓋の赤み。そして唇をくっきりと描く紅。えっこれが…トットちゃん?と、私も「無いわー」となりました、その時は。





何しろこのイメージが強すぎて。この素朴なタッチのトットちゃんのイメージが固定すぎて。ビジュアルって強いですよね見た目って最強。だからキャラデザだけで私はもう映画『窓ぎわのトットちゃん』のことは圏外にやってしまい、以後思い出しもしなかった。




けれど公開されるやいなや「この映画凄いぞ」の嵐。ネットよありがとう、この映画を観ずに人生終わらなくて良かった私。キャラデザへの違和感を軽く凌駕し、すっくと立つこの作品の素晴らしさを何に例えればいいのか、私には分からない。





とにかく見事の一言。屈指の名作。この映画がいかに原作に忠実に、かつアニメーションの持つ力を最大限に生かしたものとして完成したかに関しては全く脱帽するしかない。



それもそのはず。そもそもの映画の出資者の筆頭に著者が堂々名を連ね、企画プロットの段階から黒柳氏がその豊かな記憶と感性と共にガッツリ「もうスタッフやんな?」な密度で関わり、話題沸騰な美術の美しさ含めアニメーション界の第一人者たちが集いし「もっと宣伝すべきでは?」な、日本アニメ最高峰クオリティ。





あたたかな愛情にあふれ、光にあふれ、四季の巡りの中で織り成されるかけがえのない子ども時代は、やがて泥水が染み込むように戦争の中へと取り込まれてゆく。豊かな色彩は失われ個の美しさは押し潰され、国全体が日の丸に染められていくその言い表せない恐ろしさ。満ちていく死と統率の臭い。



何もかもが炎の中に呑まれていくシーン、私は身悶えしたくなるほどの憤りで声を殺して泣きました。今この瞬間も、パレスチナで、シリアで、ミャンマーで…世界中の子どもたちの居場所と命と尊厳が奪われていることを思って。映画前半のきらめきが強ければ強いほど、それがみるみるうちに損なわれていく様には呆然とする。



驚くべきことに、戦争の直接的描写は皆無に近いんです。小さなお子さんが観ても全く怖くない。なのにこれでもかと伝わるものがある。全部計算ずくですよ、これ。怖い。怖くないけど怖い。スタッフ全員すごすぎる。



 

 

あの……あまりに作品が良すぎて私の語彙では一切その魅力を語れないのが辛いんで是非こちらのヒナタカさんの感想をば読んでいただきたい。他力本願で申し訳ないんだが本当読んで。


 


 

と、こちらも是非。私が言いたいこと全部乗せの特盛サイズ。特に泰明ちゃん(という人物が出てくる)の障害の描き方への解像度が素晴らしくて…『彼のようなマイノリティが物語上で担いがちな「役割」』という視点よ…!





さらに以下、TLより極々一部ですが皆さんの感想をば。どうか一人でも多くの皆さんに観てほしい…何しろ今週末はモンスター級アニメ映画『スパイファミリー』が封切られるからして…えげつない上映回数かっさらわれること間違いないので、どうかどうかトットちゃんはお早めに…。
   

 

 

  

  

  

  

  

 




戦争がいかに日常を侵食するかを徹底的に表現し尽くした今作。ロングランしてほしいなぁ。きっと未来永劫語り継がれる、語り継がれるべき作品です。これを映画館で体験できるうちに体験してほしい。お忙しい年末とは存じますがしかし、ぜひ。







ではまた後日。お疲れさまでした。