こんばんは。またはこんにちは。もしくはおはようございます。






終わった。終わってしまいました。






こちらは前回のブログ。







上手く感想を紡げる気が一切しないわけなんですが(それは毎回)、何とか言葉にしたいと存じます。以下、時系列ネタバレ感想。









そもそも直木というキャラクターが、幽霊になる前からとにかく感情表現においてひたすら不器用でスマートさゼロで、しかしだからこそ愛おしくもあり「ふふっ」と笑える微笑ましさがあったんですが。


しかし先週ラストからの黒直木がさ。それまでのちょっとした気弱さとか戸惑ったりとかまごついちゃったりとかを完全に払拭して、ただただストレートに悠依へのいとおしさを爆発させてるの、あの、爆風の影響こちらも甚大です。今回冒頭キスシーンまでの数分、私全く息できんかった(体感)。



どうもロスタイムであるらしい実体化直木。を、すんなり受け入れる悠依はリアリティ無いと言えば無いんですが、でも「時間もったいないもん」という胆力ある台詞は本当にね、悠依らしくてその通りで。



いきなりの実体化システムのからくりなんてどうでもよくて、ただただ直木が目の前にいる現実を積極的に享受しようとする悠依。ご都合主義かもしれませんが彼女のキャラクターと何のブレもなくて私は違和感無かったです。そもそも幽霊を受け入れて一緒に生きていこうとしたくらいの悠依だものね。



それにしてもあの、あの抱擁はもう、凄かったですね。私は今まで推しのラブシーンをそれなりの数観てきたつもりですが、永遠の別れを内包した抱擁とキスってこんなにもたまらないのか。またタイトルバックで流れる悠依のモノローグ、「明日失くしてしまうかもしれない何気ない幸せを 私たちは生きてた」がね。もう。




ガストに呼び出され「不安ですか辛いですかボク何しましょうか」と立て板に水な魚住さん、好きです結婚しませんか私と(せんて)。


予告にもあった「ずっと見てた~い」(笑)「じゃあ…ちょっとだけ?後で?行っちゃう?」(笑)魚住さん、好きです結婚しよう私と(せんて言うてる)。





オープンしょっぱなのショップで服を買う悠依に「ちょ、服もいいけどほら、ウェディング!ウェディングやりやがれ悠依!!!悠依てば!!!!」と声を上げてまったワイ。や、しませんね知ってます知ってますけどね。はい。



「似合ってる」とか、悠依のお母さんのこととか。心に浮かんだことをためらわず言葉にする直木。そして悠依のお母さんは今仙台。日本全国たくさんの街がある中で仙台なんだなぁと。『おかえりモネ』を書いた安達さんの、ちゃんと理由あるチョイスなんだなと思いました。



直木の両親が思いの外に真っ当に描かれていて驚いた。当たり前だけど人は多面的なのだから、その時々で鬼のような顔を見せたり、人に帰ったりするのだ。英介がそうだったように。





何も知らない弟くんなのに、でも兄ちゃんとは違って(笑)ちゃんと「ありがとう。おれを生かしてくれて」と言葉にするの偉いね。「いい!」と、ほんの少し声を荒げた直木が良かった。



「じゃ、また」という拓海の何気ない普通の台詞が胸に響く。『Q10』でもありましたが、みんな当たり前のように明日が来ると信じて生きているわけで。本当は何の保証もないものなのに。なおゆいの「じゃあ、後で」という言葉の重みよ。




最終回、警察の先輩後輩勢揃いで良かった。「命だいじに」の正論シーン、ストレートすぎてちょっとこっ恥ずかしくまぁまぁ陳腐な場面なんだけど、それをあえてちゃんと入れるのがこの作品なんだなと、何だか納得してしまいました。



直木がコタツに入ってる…何かものすごい新鮮味。ちゃんとコタツ布団に触れてる(笑)。そしてまーさん(ここではミッチー)めちゃめちゃいい人でびっくりした。人って他人の話を聞くより自分の話をしたい人が多いのに。天職だったんだね。



涼香がまさか出てくるとはー!まーさんの電話対応に救われたというのは、この後のハヨンさんの「時間の長さは関係ない」「短くても、その人の宝物になる。そういう出会いがある」という話にかかってますね。



人生には本当にそういうことがあるんだよ。何なら直接会わなくても、声しか知らなくても(または声すら知らなくても)、忘れ難い出会いはあるんです。涼香を単なるかわいそうな被害者としてだけじゃなく、最終回にちゃんと出してくれた安達さん。細やかなんよ、ますます推せる。



そしてうわーん!!!!やっぱりこの3人のわちゃわちゃが大好き!「あなたたちは最高だ(キリッ)」て感じ。



直木を挟んできゃいきゃいしてる悠依と魚住さん、マジで腹立ってきた(マジじゃないくせにw)直木、うああああ………可愛い可愛い可愛いよ…オムのケチャップ消しちゃうくだりも最高です。





屋上の直木&魚住のシーンは、もはや演技とは思えず。「あなたの人生だ。好きにしろよ」「そうする」の、何とも言えぬ緊張感と信頼感のバランス。そして「でも本当…」でもう泣いてる直木がさ…。



「あの時魚住さんに会えて良かった」の言葉で、手すりから離れ直木にまっすぐ向き直る魚住さんにグッときた。「ありがとう。感謝してる」「こちらこそ…ありがとう」と。



互いに言葉にするここは、屈指の名シーンでした。男同士でここまでストレートに感謝を分かち合うの、少なくとも日本のドラマではあまり観たことないかもしれない。



100よかは、例えば好きとは言葉にしないけど好きが駄々漏れてる直木とか、そういう風に上手く演技に滲ませて今まで描かれてきたんですよ9話までは。けどここに来て何もかも、全てをそのまま言葉にしていく。



もしかしたらそれはちょっと観てて面映ゆくくすぐったくて。野暮にさえ見えかねない会話だから、普通なら大人向けの作品では最近あまり使われない展開かもしれない。だけど禁じ手を封切るように今、登場人物たちはひたすら全てを言葉にしていく。



あと、あの、せっかく魚住さんがハグしようとしてくれたんだから(しかもすげぇ勢いよく両手を伸ばしてたwwww)そこは、そこは飛び込んでほしかった直木wちくしょうwwwwや、しませんね知ってます知ってますけどね。はい。



『100万回生きたねこ』は、白ねこが先に死に、とらねこもまた、その後泣いて泣いて泣いて泣いて、100万回も泣いて、そしてそのまま静かに動かなくなりました。で、ラストなのよね。それを読んだ魚住さんが、直木を見送る悠依を案じるのは当然で。



帰ってきてください、と。お守りを渡す魚住さんがね。優しくて優しくてたまらない。そしていつの間にか直木に対して敬語じゃなくなってるの、すごくすごく嬉しくて切なくて。ああずっとずっとこんな3人を見ていたい。見ていたかった。見ていたかったよ。




そして海へと。





「また会える?」「会えるんじゃね?」がじわじわ心に迫ってくる。会えて良かった。そしてここで英介を出してくるんだな。最終回で英介は出てくるかどうなのかと思ってたけど。「私は許せない」て、ちゃんと悠依が言ってくれて良かった。



どんな理由があれ、彼が奪ったものの大きさと取り返しのつかなさは計り知れなくて。それをちゃんと台詞にしてくれて良かった。



でも直木はそれでも、英介に救われた子どもたちに思いを馳せる。自分の命を奪った英介。でも他の誰かを救った英介。



ああ勝さんのところに行かなければ直木は英介に会うことはなく、死ぬこともなかったかもしれない。けど悠依に会うこともまたなかったかもしれないんだよね。人生って本当、喜びも悲しみも幸せも苦しみもないまぜにして進んでいく。





「ごめん」「ありがとう」「さようなら」「愛してる」思いを伝える直木のその言葉ひとつひとつが、愛する人を奪われ砕かれた悠依の心の隅々に、甘露のようにどんどんどんどん沁みて、沁みて、沁みていくのが分かる。





「愛してる」

「愛してる」

「愛してる」………………




 


あの日。直木と母親との関係を悠依が知った時。悠依が繰り返し繰り返し繰り返し直木に語りかけた愛の言葉を思い出しました。直木がずっとずっと欲しかった無償の愛を、見えない聴こえない相手に向かって微塵の迷いもなく投げ掛けたあの日のシーンを。



薬湯のごとく直木を癒した言葉たちが、今度は直木から悠依へ。この数ヶ月、あまりに多くのことがあり本当の本当は多分ボロボロで、だけど直木の願い通り笑顔でピンピン生きていくことを宣言した、そんな悠依へのきっとずっと、ずっとずっと忘れ得ぬプレゼント。



あの変な顔で吹いてくれたであろう口笛を残し、もう痛みも苦しみもない空のきれいなところへと上っていく直木からの視点。浸ることなくサッと立ち、自分の街へと帰っていく悠依の後ろ姿はたちまち遠退いてゆく。



延長もなくきっかり時間内の放送。映画ならここからエンドロールでしっかり余韻を残し終わってくれるけど、すぐ終わっちゃったのはちょっと残念。でもね、それでもね、もう私涙でびしょびしょだった。よくぞここまでまとめてくださったと思う。本当に本当にありがとうございます。





9話までは息をつかせぬサスペンスがストーリーを牽引し、最終回はそこからきれいに離れて「ちゃんとしたお別れ」に集中しましたね。本当はあれだけ愛してるの言葉を送っても、きっと全然足りないのだけど。







以下、皆々様の感想ツイ。もういちいちリツイートする手が止まらなかった。そうだよね、そうなんだよね…と泣きつつ頷きながらTLをガン見する、オッス!オラアラフォー!(端から見たらキツイ)































そして最高の魚住譲でした。松山さんのインスタの言葉にまた、私たちは号泣するのである。
 


松山さん、今回、推しとご共演いただきありがとうございます。松山さんも井上さんも、いやはやここまで魅力的な役者さんだとは…分かってたのに分かってなかった!分かってたのに分かってなかった!(ト○ロのサツキとメイ的なノリで)(情緒がおかしくなっておる)





ちゃんとしたお別れなんて本当は無い。例えロスタイムを与えられても、私はそれでも上手くお別れできる自信は無い。きっと色んな後悔や感謝やぐねぐねと曲がった言葉にならぬ思いたちに押しつぶされ、何ともぶざまなお別れになりそうです。



いつかは誰もがこの世を去る。それは今夜かもしれず明朝かもしれず。そんな平等できっぱりとした潔い世の理の中、それでも人は人に出会う。良い出会いも、もしかしたら辛い出会いも、何もかも一緒くたに。




 

 

 




生き返りなんてない。転生はない。死は人と人を永遠に分かつ。だから忘れないでいよう。あなたと私が出会えたことこそ奇跡。長くても短くても、時間は関係ない。出会えたことが宝物。そのことに気づけたら、それこそが奇跡。







作品をありがとう。出会わせてくれてありがとう。たくさんのありがとう、たくさんの愛してるを言葉にして、100よかに捧げます。








ではまた後日。お疲れ様でした。