母:「あの子、本当に、いつになったらやる気スイッチ入るんだろう。もうすぐ6年生よ。」
父:「やる気スイッチなんてものはないだろう。そんなものあるんだったら、押しまくってやるよ。」
母:「昨日、ぶち切れたわよ。」
父:「どうしたの?」
母:「言ってやったわ。『もう中学受験なんてやめちまえ!』って。」
父:「なんで?」
母:「20時になったら宿題始めるって約束していたのに、何度も言ってもゲーム辞めないの。
3度目にぶち切れたわ。机の上のものを全部ぶちまけてやった。」
父:「あいつなんて言ってた?」
母:「『勉強勉強ってうるさいよ。』だって。でも、『受験はするよ。』だって。
だったら、勉強しなきゃいけないのにさ。矛盾しているのよね。幼いというか。。。」
父:「。。。。」
母:「はあ~、疲れる。」
父:「あいつは何で受験したいんだ?」
母:「あなたが受験するんだって、決めたんでしょ。」
父:「あっ、そっか。でも、あいつも主体性ないよな。自分の意思はないのかな。」
母:「そういうあなたもどうして受験させようと思ったのよ。」
父:「おれは単に自分が私立中学受験したから、子どももするのが当然だと思っているだけで。」
母:「その割には、あまり受験の手伝いしてくれてないわよね。あの子とと同じで矛盾しているわ。」
父:「そういう母さんはどうして、受験させようと思うわけ?
母:「それはあなたがするって決めたからでしょ。」
父:「人が言ったことをそんな簡単に受け入れていいわけ?
あれだよ、小学生の時の、
『じゃ、お前、屋上から飛び降りろって言われたら、飛び降りるのかよ。』、あれみたい。」
母:「バカにしないで。離婚してくれって、言われたら離婚してあげるわよ。」
父:「こわ~。」
母:「慰謝料はがっつりいただくからね。」
1.
中学受験の塾に通ったものの、途中で辞めて中学受験はしない、というケースは
相当数あると思われます。統計は確認できませんが、そういう例をしばしば聞きますので、
10%くらいの確率で起きていると推測します。
2.
大量の宿題ですっかり勉強が嫌になってしまう辞めてしまう、
という場合も少なくありません。
そういう場合、中学受験の塾には通わない方が良かったと、後悔することになります。
子どもにとっても、さんざん劣等感を植え付けられるだけに終わるわけで、
負の側面だけが子どもの心に残ることになります。
3.
中学受験は、同学年人口の8%しか受験しないという、特殊な受験です。
高校受験ならば、公立中学在籍生徒のほぼ100%が受験をします。
大学受験ならば、高校在籍者の半数程度が受験します。
世界的にも、中学受験というのはあまり行われていません。
欧米先進国では日本とは異なり、所得階層によって居住地域が分かれる傾向が強いので、
中学受験の必要がそもそもありません。
富裕層は、その地域に住んでいれば、それなりの私立学校に通えるということです。
そういう意味では、日本のように受験を通じて学校選択が可能である方が、
社会的な平等が担保されているといえますが、このあたりのテーマは、
本題からずれますので、これ以上はやめておきます。
4.
中学受験は特殊だということです。
東京都内では20%程度が中学受験に臨みますが、
30人学級で言えば、成績上位層6名程度が参加しているようなもので、
その上位層6名の中の真ん中、つまり30人学級の上位3番でも、
中学受験の偏差値では50でしかないのです。
現実は、成績優秀でも中学受験しない子どもも多いですから、もう少しマイルドであるにしても、
相当厳しい上位層の中での競争だということは、ふまえておくべきです。
大手進学塾さんの中学受験のカリキュラムは相当に早く膨大で、
学校の勉強が平均的にできる程度ですと、消化しきれない箇所ばかり、
宿題はわからないところばかり、ということになります。
ただただ塾に通うだけの、塾のお客さんになってしまいます。
そういう中で、わからなくても元気に楽しく通う子どももいれば、
辛く感じて辞める子どももいます。
辛いと感じながら、我慢して受験する子どももいます。
5.
”塾のお客さん”という言い方をしましたが、
いくつもクラスがあって、一番下のクラスに通っているような場合です。
そういうクラスでは、少なからず、大学生アルバイト講師が教えています。
「中学受験 アルバイト」というようなキーワードで検索されれば、
様々な塾で大学生アルバイトが、決して高くない時給で授業をしていることがわかります。
有名大学出身者ならいい授業をしてくれるだろう、と考える方もあるかもしれませんが、
実際は、5年、10年、20年と経験する中で指導技術が磨かれるものですから、
大学生に指導力を求めることには無理があります。
6.
これから中学受験を始めるならば、撤退の可能性も考えておくべきです。
今、通塾中の場合も、成績上位層ならばその可能性は低いですが、
そうでない場合、途中でやはり受験を辞めるというのはある程度の確率で起こります。
途中で辞めても意味があった、と思えるように、子どもと関わってほしいと思います。
7.
どう関わればいいのか?
一つは、無茶な目標設定はしないことです。
いわゆる名門進学校(御三家や早慶、それと同等レベル)に進学するのは、
中学受験層の5%程度です。
都内で考えても、20%のうちの5%ですから、同学年人口の1%です。
ということは、学年に一人いるどうか、というレベルです。
そういう水準の目標設定が子どもにとって妥当なのかどうか。
希望を伴うものであればいいですが、ただ親の希望を押し付けるようですと、
子どもがつぶされて終わります。
誰にも能力や適性がありますから、その時点その時点ではできることに限りがあります。
現時点での子どもの力を同じ目線で受け止めて、
そのいいところに注目して伸ばしていくという方向性が必要です。
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