２週間前に、合格体験記（挑戦という選択）
という記事を書きまして、
その中で、「合格体験記は胡散臭い」ということを書きました。
合格体験記を宣伝に使用している塾は多数ありますが、
どうもやはり、「合格体験記を書いてくれたら、○○をプレゼント！」の”○○”を目当てに、
塾のいいところしか書かない、というのが私の思うところです。
私の体験談になりますが（今から２５年以上前）、
小６で受験を終えて、塾から体験記を書くことを依頼されました。
写真付きで、塾のパンフレットに載せる、とのこと。
私に連絡が来たのは、栄光学園に合格したのがその塾では私１名だったためです。
ひのき秀英学院、という、今はもうありませんが、神奈川県に数十校舎と
シンガポール校というのもあったと思いますが、そういう大手塾に近い規模の塾です。
合格して思っていることを書いて、ということだったので、
割と正直に思っていることを書きました。
で、それを１つ上の兄が読んで、「おまえ、これは合格体験記じゃないぞ！」と言われてしまいました。
私は、”宿題が膨大に出されるにも関わらず、テキストの解答が一切配布されないことが困った”、
ということも書いていたのですが、そこを指摘してきたのです。
「合格体験記、っていうのは、『塾のおかげで合格できた』とか『○○先生が良かった』とか、
そういうことを書くものだよ。」
とのことで、近くで聞いていた父も、確かに、という風にうなずいている感じでした。
で、仕方なく、書き直しました。
しばらくして写真付きで掲載されていましたが、
書いた内容は一切覚えていません。
多分、当たり障りのないことしか書いていないと思います。
塾を選ぶ際に、合格体験記、というのを使うことは避けた方がいいと思います。
ネットでお買いものをする際に、「口コミ」「レビュー」を見て、それで買う、ということはあると
思いますが、塾の場合のレビューは、宜しくないと思います。
倍率が２倍以上ある訳ですから合格者以上に不合格者がいるはずなのに、
不合格体験記、というのは存在しません。
合格体験記をいくら読んでも、塾の表面的な部分しかしかわかりません。
では、どうやって塾を選ぶべきか？、、、やや手間がかかりますが、
通うことになる教室に訪問して、実際に話を聞いて比較する、ことです。
合格実績というのもある程度は参考になるとは思いますが、
その教室での塾生に対する割合までは普通公開していないですから、実態はわかりません。
体験授業での子どもの反応、というのもほとんど参考になりません。
子どもは比較の基準を持ちませんので、「いい」「悪い」と言っても、あまり意味がありません。
大抵、新しい環境が新鮮なので、どこでも”いい”と言うだろうと思います。
入塾の相談に行けば、その塾の実力者（責任者）が出てくるはずですから、
複数の塾の話を聞いて、判断するのがいいと思います。
スマイルズの自助論には、
「その者が、部下など自分より下のものをどう扱うかを見れば、その人の人間性がわかる」
ということが書かれています。自助論は1859年の発行ですから、今から150年も前ですが、
これは世相が相当に変わった今でも、変わらない真実で、
責任者の人間性を判断するのに活用できます。
教育の成果というのは、カリキュラムや指導方式の影響もありますが、
やはり何と言っても、実際に指導に当たる指導者の資質に最も大きく依存します。
中学受験の場合は、大手進学塾さんに関してみれば、それほどカリキュラムなどは
差がありません。やはり、「教育は人なり」、というのがあてはまります。
「塾 アルバイト」というようなキーワードでも簡単に検索できますが、
驚くほど安い時給で、大手塾でも募集をかけています。
ご覧になったことがない方は、一度確認された方がいいと思います。
「えっ、あの塾でも！」と驚くと思います。
個別指導の場合は、悲しいくらいの時給です。
少なくとも東大生なら、よほど条件が合わない限り、まずやらない時給です。
優秀なアルバイトの方がいまいちな社員よりも実力がある、という場合ももちろんあり得ますが、
実際に誰が指導にあたるのか、責任者によく確認するのがいいと思います。
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