どうすれば子どもの勉強時間を増えせるのか?
これについは、
子どもが勉強する→ほめる→子どもが喜ぶ→喜ぶからもっと勉強する→ほめる、、、
という方法によって、子どもを勉強に導くことができる、という考え方が一般的です。
「勉強しなさい!」といくら言ってもダメ、とくかくほめろ、というもの。
この方法は、もちろん、有効です。
しかしながら、例えば、ベ○ッセの宣伝教材など見ていますと、
とにかく「ほめろ、ほめろ」、このオンパレードという印象を受けます。
日本中で子どもをほめまくれば、それで、学習時間がどんどん増えるのでしょうか?
ちょっと違うのではないか、という気がします。
ほめれば子どもが勉強するようになる、という考え方は、
1938年に、スキナーによって”スキナー箱”が考案されたあたりから、
刺激に対してどういう反応が起こるのかということについての心理学な研究が
進み、その成果として徐々に言われるようになったのではないかと思います。
教育現場においてほめることの効果が強調されるようになったのは、ここ数十年の話だろうと思います。
スキナーは、空腹のネズミを小さい箱に入れ、レバーを押すとエサがもらえるようにしておいた。
ネズミがレバーを押すと、エサが出てきた。また、レバーを押すと、エサが出てきた。
やがて、レバーを押すと、エサが出てくるのではないかと考えるようになる。
そうして、ネズミがレバーを押す回数が増える。
これは子どもの勉強になぞられば、次のようになります。
偶然、勉強をしてみた。そうするとほめられた。
また翌日、勉強をしてみて。そうすると、またほめられた。
翌々日は、勉強の回数を増やした。
この行動原理はある程度正しいと思われますが、ある程度、に限定されるだろうと思います。
ネズミでも、ある程度お腹が一杯になった段階では、レバーを押しません。
(だからこそ、空腹のネズミを実験では使用した)
子どもにしつけのために何らかの行動をさせる、あるいは、10分程度の勉強をさせる、
という目的においては、ほめるという方法だけでも可能かもしれませんが、
受験生に要求されるような、1日3時間、とか、休日に6時間、などのような勉強時間を、
ほめるという方法だけで実現できるかというと、やや無理があるように思われます。
一般論として、心理学、特に臨床心理学が考察対象として選択するのは、
様々な問題病理を抱えた事象である場合が多く、
ここでの知見を単純に中学受験層においても活用することは、無理がある場合がしばしばあるように思えます。
ほめる、という外的動機づけの手法についても、批判的な観点もおさえておくべきだという気がします。
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