ISが破壊した古代アッシリア都市ニムルド | 竹内文書の世界を旅する三和導代のブログ

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三和 導代 です。

 

イラク北部の都市ニムルドはISにより破壊アッシリアアッシリアの都市です。今回訪問した際にの大きな破壊の現場を目のあたりにし、取り返しのつかない宝物の損失に唖然とするばかりでした。再建は始まっているとはいえ、人材と資金不足で作業に時間がかかる様子、ブルーシートに被された遺跡群が並んでいました。

 

ニムルドというのは地名ではありますが、人名でもよく使われています。私が長期にお世話になったユダヤ人のイスラエルのガイドさんはニムロデという名前でしたので、私にとってとても親しみ深い場所です。

 

現在はニムルドと言われる都市ですが、アッシリアの時代にはカルフと呼ばれる都市であり、一時はアッシリア帝国の首都でもありました。、旧約聖書旧約聖書の登場人物で創世記の第10章では、クシュの息子として紹介されています。クシュの父がハム、その父はノアで、地上における最初の勇士で狩人であったと言われています。またユダヤ人の伝承が記された「ユダヤ古代誌」の中ではではバベルの塔の建設を命じた王とも書かれています。

 

ここから出土した有名な人頭有翼獣ラマッスの像のオリジナルはロンドンの大英博物館、パリのルーブル美術館、シカゴのメトロポリタン美術館で展示されています。ニムルド遺跡の最初の発掘は1845年から1851年にかけてイギリスの考古学者・レヤードにより行われ、様々な発掘が続き巨大な人頭有翼獣が世界中の博物館に持ち出されたのは何とも苦々しいとは思っていましたが、このように後の時代にISによってことごとく破壊されたことを考えますと、それ以前に大事に保存されたというのも大きな意義があることなのかもしれません。

 

コロナの終焉の時期にパリを出国する前に何度もPCR検査で陽性反応が出て(自覚症状はまったくなし)パリで足止めとなり、毎日ルーブル美術館通いをしてこのニムルドから発掘された人頭有翼獣のオリジナルを見ていますので、感動もひとしおでした。