三論宗っていったい何なの? | 竹内文書の世界を旅する三和導代のブログ

竹内文書の世界を旅する三和導代のブログ

竹内文書の研究家・高坂和導の遺志を継ぎ、三和導代が古代スメラミコトの足跡をたどり、世界を旅するブログ

三和 導代 です。

 

2か月ほど前に菰野町のダマヌールの敷地内で草取りをしていた際に大きな墓石のような石2つが横たわっており、それを移動させようとその石を持ち上げたところ文字が書かれており、驚いて読んでみると、それはお隣に建つ三論宗のお寺への道しるべの石でした。今では誰も訪れることがないお寺ですが、かつても多くの青年がここで勉強をし、参詣者が沢山訪れた時代があるのは資料で知っていましたが、なぜここに横たわっているのか???

 

先週はまた同じ場所で草取りをしていました。この石の上に腰かけていますととても草取りが楽なのです。不謹慎かもしれませんが。しかし一体の隣のお寺の三論宗とはいかなるものか。赤い神社のようなお寺、どんな人があのお寺に来ていたのだろうか夢想にふけりながら草取りをしていました。

 

三論宗ってご存知ですか。私も昨年までは聞いたこともありませんでした。調べてみました。日本の仏教では一番早くに伝わった宗派のようですが、一般の人々に馴染みがない宗派です。中国の鳩摩羅什くまらじゅうが多くの空思想と密接な菅家のある経論を翻訳し、三論派の基礎を作りました。日本へは625年(推古33年)高句麗王の授けにより来日し慧灌によって伝えられました。

 

お唱え文句、経典、ご本尊はないがないというのは、現在の仏教とはかけ離れた存在。仏教というより宇宙論、哲学に近いかったのかもしれません。

 

三論とは2~3世紀ごろ書かれたインドの3つの論を指しています。1.中論(竜樹(ナーガールジュナ))2.十二門論(竜樹(ナーガールジュナ))3.百論(弟子の提婆(だいば))です。これらから「般若経」を説く空観の精髄を示し、三論宗が成立しました。空観とは?仏教の入門でもある「三輪玄義」は、空観を最も簡明に要約しています。

 

1.中論(竜樹(ナーガールジュナ))
小乗仏教に囚われの観念を打破するため、八不中道の正見を顕そうとしてものです。
利己的のみに捉われている観念を「八種の不(負)」を通じて、調和の取れた道(中道)に正しく眼(愛)で観て、一定ではないさま(無常)を観察することを説く。

 

2.十二門論(竜樹(ナーガールジュナ))
十二門論は、「空」を12章に分けたものです。それぞれ「空・不生」を証明しています。要約すると条件も結果も本来存在しません。なので、存在している全てのものは、空です。存在しているものが空なので、無為の存在も空です。有るものも無いものもくうなのだから、私の自我も存在するのだろうかといったフランスの哲学者デカルト的な思想。

 

3.百論(弟子の提婆(だいば))
仏教以外の学説を述べています。百論述べています。