三和 導代 です。
アメンホテップ4世はエジプト第18王朝時代のファラオで宗教改革者として有名です。アメン神から、アテン神(アトン神)の信仰に変えたためアメンホテプより改名して"アテン神に有益なる者"を意味するアクケンアテンと名乗りました。イクナートンとも呼ばれますが、同一人物です。次のファラオは有名なツタンカーメンです。アメンホテプ4世は首都をテーベよりテル=エル=アマルナに遷都しました。今回は初めてアマルナ時代の遺跡を訪問することができました。カイロとルクソールの中間にあり、日帰り旅行では到底無理な場所でしたので、なかなか訪れるチャンスがありませんでした。
これまでの多神教から一神教への宗教改革のために14年間の首都として栄えたのがテル=エル=アマルナです。貴族のお墓内の壁画は想像以上に大変美しく保存状態も良くのが特徴です。墓のある山からの眺めはナイル川の恵みで広がる緑色の農地が美しく、ずっと眺めていたい場所です。
当時の宮殿のような巨大な遺跡はほどんど残っていませんが、アメンホテプ4世や貴族(神官)の墓が残っています。そこにはアメンホテプ4世、妻ネフェルティティ、子供たち、そしてアトン神が描かれています。どの壁面に書かれた家族の頭はとても長いのが特徴です。アトンという名は太陽の円盤を意味し、『太陽円盤から多数の手が差し出されている形態』や『輪つきの十字架を持った手の形態』で表現されているのが特徴です。
ラムセス2世の王妃であるネフェルタリ同様に次女として有名ですが、ネフェルティティの美しい彫像はベルリン博物館からまだ返却されていません。エジプトの遺物は世界中のヨーロッパ人の手により分散されてしまいました。巨大なモニュメントとして一番有名なのがオベリスクです。さぞかし運搬が大変であったかと思います。
この一族の頭の長さは以上で、これがアマルナ時代の芸術作品の特徴と言われてきました。が私は今回、現地で子供たちの中で頭が後ろが2段の断裁になって広がっている子を見かけました。こんな頭の子供を見るのは初めてです。スポーツ刈りでしたのでとても分かりやすく大変驚きました。同行のガイドが曰く、このあたりではよく見る男の子の頭の形だそうです。女の子には見られないそうです。アメンホテップ4世の時代から既に2,500年以上が経過していますが、アメンホテップ4世の血筋が今でも残っているかのようです。
アメンホテプ4世は指が異常に長く、顎が尖り、脂肪の付き方が不自然で上半身が男性、下半身が女性のような両性具のようです。
アメンホテプ4世と家族、アトン神