ハンサムなラムセス2世の父・セテイ1世にお似合いの美しい墓 | 竹内文書の世界を旅する三和導代のブログ

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三和 導代 です。

 

カイロ博物館から移転したファラオのミイラの中で一番ハンサムはミイラはセティ1世です。今回、まじまじお顔を拝見させていただきましたが、保存状態も素晴らしくバランスのとれた顔だちです。

 

イギリス人の女性考古学者オンム・セテイ(本名ドロシー・イーディー)は子供の頃に訪れた大英博物館で開催されていたミイラ展でセテイ1世のミイラに出会い、自らの前世はという名の古代でエジプト次回の女神官であったことを思い出します。ふとしたことからセテイ1世と恋に落ちて、やがて、彼女は妊娠してしまったのです。それは純潔を守るはずの神官にとって、掟を破る重罪に相当するものでした。もし自分が妊娠したことが発覚し審問にかけられれば、愛人であるセティ1世の立場を追い詰めることになると考えた彼女は、彼の名誉を守るために自害したのです。

 

このストーリーに関しては『転生―古代エジプトから甦った女考古学者』新潮社刊を参考にしてください。子供の頃から考古学に興味を持ち、そしてついにオンム・セテイ1世が住んでいたアビドスに移り住むことになります。セティ1世の神殿の遺跡に向かうと、香を焚き一晩中過ごす日々が続きました。オンム・セティの公言する前世の事については懐疑心を抱いていましたが、実際には数々の予言通りに新たなる発掘が行われました。

 

アビドスのセテイ1世の葬祭殿、つまり葬式が行われた場所で内部のレリーフは色も大変美しく保存状態も素晴らしい場所です。古代エジプト人にとりましては過去世や生まれ変わりの思想がありましたが、現在のイスラム教徒にとってはこの考え方は全くありません。大変興味深い話しです。オンム・セテイは実際に夢でセティ1世に教えてもらったり、過去世を思い出すことにより、考古学上の実績をあげているのですから。今世は考古学者として前世で女性神官としてなしえなかった仕事をするために変わってきたのでしょう。彼女はこの葬祭殿の地下には秘密の文書庫があり、貴重な文書がたくさん詰まっていると予言して亡くなっていいます。まだ発掘はされていません。これからの発掘が楽しみです。

 

アビドスは古代の巡礼地でありました。エジプト神話に登場するオシリス神復活の地であるエジプト古王国時代にはすでに聖地でした。アビドスの「オシレイオン」にはフラワーオブライフが2つ描かれています。またセテイ1世葬祭殿の中上部の壁に描かれたヘリコプターはオーパーツとして有名です。見どころ一杯のアビドスです。ルクソールからデンデラと合わせて日帰りツアーでも可能ですが、アビドスにもとても素敵なホテルもあります。

 

そしてルクソールの王家に谷にはセティ1世が自ら建設したと言われる美しい重厚な墓があります。これは通常の入場券以外に特別料金がかかります。1,000ポンド(約7,000円)がかかりますが、今回初めて入場してみました。セティ1世王墓は、王家の谷の中でも一番長い140mの長さを誇ります。入口の壁面には死者の書が記してあります。その先にある玄室は高い天井に柱が何本もあり、その壁面、柱全てに装飾が施されてあり、この美しさは想像以上のものでした。アビドスを訪れた人には必見かもしれません。ツタンカーメンは300ポンドです。有名度ではツアンカーメン、見ごたえとしてはセティ1世のお墓ということでしょうか。何と言っても英雄ラムセス2世の父親ですから。ラムセス2世もきっとハンサムだったと思います。エジプトは両手以上訪れていますが、毎回新しい発見がある私の欲求を満たしてくれる国です。