三和 導代 です。
夏本番、やっと長い梅雨に終わりを告げ、猛暑の日々が始まりました。日本の夏と言えば、盆踊り、花火大会、そして東北地方ではねぶた祭りが始まります。今週末は私の地元では盆踊り大会と花火大会が予定されています。
私は根っからのお祭りにや儀式が好きで、世界各国のお祭りや儀式を覗いてきました。20年前にガーナにいた時も、2年間お祭りというお祭りを歩き回りました。日本のように開催日があらかじめ決まっていませんでしたので当時は日程を調べるに一苦労した経験があります。当時はインターネット情報も全くない時代ですので、全て人から聞く情報です。でもアフリカって昔から歴史も書物はなく口伝の世界でしたので、別に不思議にも思いませんでした。
お祭りや儀式はその地方や人々の伝統文化を引き継いだ昔ながらの行事ですので、歴史を知る上でもとても重要なイベントなのです。アイヌの世界を知る上でも様々な儀式に参加しました。アフリカでもお祭りがない場合でも事前にお願いすれば再現してくれますので、歌えや踊れやで大変です。もちろん本番に勝るものはないですが。
岩手県盛岡市でのさんさ祭りが明日8月1日から4日まで開催されます。私は昼間は盛岡市内で仕事、その後18時から始まるさんさ祭りにご案内いただくことになっています。とても楽しみです。ちょうど2週間前に盛岡に行きましたが、急に心変わりがして一戸と二戸に足を延ばすことになり、本来の目的の盛岡市をスルーしていましたが、東京に戻ると直ぐにこの盛岡での仕事が舞い込んできたのです。
私が岩手県の歴史をつづるガイドブックの盛岡の部分を開いた際に一番先に目についたのが、このさんさ踊りの由来となった三ツ石神社の巨石です。岩に鬼の手形が残っているのです。この岩の鬼の手が現在の岩手県という名前の由来となったとも言われています。
その昔、南部盛岡城下に羅刹(らせつ)という鬼が現れ、悪さをして暴れ、困り果てた里人たちが三ツ石神社の神様に悪鬼の退治を祈願したそうです。その願いを聞き入れた神様は悪鬼をとらえ、二度と悪さをしないよう誓いの証として、境内の大きな三ツ石に大きな手形を押させたとのこと。里人たちは喜び、三ツ石のまわりを「さんさん」と踊ったのがさんさ踊りの始まりだと言われているようです。
日本では鬼伝説、西洋では悪魔伝説が多く残っています。この伝説にはとても深い意味が隠されています。さあ、謎解きに出発です。