火事に繋がる設置ミス 都内訪問 | BESCA ROASTERS 情報交換所

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先日、BESCA使用されている都内のカフェ経営者さまから
「エラー表示が出て焙煎機が動きませんガーン
とご連絡頂きました。

LINEから症状をおききして 写真など数枚送ってもらいました。

確かにおかしい。。。温度の信号が来ていませんね。
どうも本体からの信号が来ていない? HMI(画面)の不具合の可能性もあるので
ニコニコ「アルティザン立ち上げて写真ください」
 
驚きさ、さんぜんにひゃくど?!」
「なんだと?!」とフリーザ様もビックリですよ。
そりゃスカウターも壊れますとも!

そんな感じでおそらく温度を検知するパーツの不具合か 
本体とコントロールパネルをつなぐコードの問題?
など、ある程度予想診断。
この間も裏でBESCAの技術スタッフとチャットで
「ここの写真も送ってもらってくれ」
「これ試すとどうなる?」
など色々と話し合いもしております。 
こういった時のBESCAの対応はメチャクチャ早い。

本来はここでの診断の元、BESCAから必要なパーツが送られてきて(←これもめちゃくちゃ早い!)
ご自身で直すか修理提携会社に依頼しての修理になります。
今回はおそらくコードの問題か 温度の測定パーツのENDAの不具合。
たまたま私が個人的にENDAの予備パーツを持っていたのと
オープンしたてのお店なので 業務に支障があっては気の毒と言う事もあり
(出張修理・・・・と言うほどの知識も技術もありませんが)
その日の夜に 私の仕事を早く切り上げ車で向かう事にしました物申す

夜遅い時間ですが都内のカフェに無事に到着。
本体下のパネルを開けると・・・・
↑ なんかENDAに異様なふくらみが驚き
 
↑ 外してみると溶けてるじゃないか驚き
予想ばっちり! 持ち込んだENDA交換して修理完了♪
ただ、溶けた理由を探す方が大切です。
ENDAが溶けたのはただの結果。
ENDA自体の問題で(コンデンサ焼けたとか)はないので
外からの要因が考えられます。

【ENDAがなぜ溶けたのかの考察】
見ると排気筒とクーリング排気がその場で繋がれており
1本になりそのまま壁に。
しかも壁の反対側からガラリでそのまま排気してある様子。
さらに排気筒はジャバラのみでそのまま外に。

本来、サイクロンからの排気とクーリング排気は繋げないでくれと
メーカーからの指示がでておりマニュアルにも書かれています。
壁の外からは屋根の上まで排気筒を伸ばしドラフト効果により
排気を自然に上に引き上げる様に考えられています。
※排気筒に太い管を使ってドラフトによる引きを強くしたり
間にファンを介してたりして 2本の排気を自己責任で繋げる場合もあるかと思います。
 

ただ、今回はちょっと見るだけで色々な問題が見つかりました。
【改善点】
1 ジャバラ使用。火事の原因にもなりますので使用は控えましょう。ほぼ全ての県で条例違反です。
  (中にはロースター本体にジャバラ組み込んでいるスゴイ焙煎機もありますが驚き
2 2本の排気を繋いでいる。 メーカーからは禁止されています。
  これやるのなら 何か対策は必要ですね。
3 外へはガラリでそのまま壁から排気ではドラフトによる引きが無いので
  外気の影響も直に受けるので 強風の時は熱風が焙煎機に戻される可能性も。
4 ここは見ていませんが これらの施工の仕方をみるとガラリも網付きの予感。
  すぐに詰まりますよね。
5 外への排気はジャバラでそのまま外に・・・・そもそも排気の筒を掃除する事は考えていない。

今回はロースター下のパネルを開けたら ものすごい量のチャフが積もっていました。
理由は上記の問題点の合わせ技でしょうか。
排気の効率が悪すぎて 逆流したチャフがクーリングファンのある本体内部に戻された・・・かな?
そしてENDAの上に積もったチャフが何かの切っ掛けで引火してENDA溶かした・・・と。
 
BESCAは色々な安全装置もついているので この異常を感知して
稼働させないようにしたのでしょうが これそのまま使えていたら
オープンしたてのテナントで家事を起こしていた可能性もあります驚き

もちろんBESCAは購入者さまには排気筒については説明しております。
設置前には何度も説明をして注意もしておりましたが
知識の無いプロに任せた結果でこうなったのか。。。
工務店では依頼者からの指示をそのまま施工する業者さんも多いので
排気筒については無知識の方も多いです。
指示する時はご自身でも調べないとですね。
今はネットで色々な情報も出てきますし 排気筒に関することまで見つかります。

焙煎機を扱うのならば ある程度の事は自分でやる気持ちは必要です。
これはBESCAに限らずプロバットでもギーセンもフジでも同じだと思います。
日本車を買う感覚で「故障もしないし ノーメンテでも問題なし」とはいきません。
定期的にグリスアップも必要ですし 色々と開けて掃除も必要です。

 
排気圧を調べる為に取り付けてあったアナログの微差圧系も
斜め向いて上が奥、下が手前の色々とねじ曲がっていました。
話していて「うちでは排気〇〇という数字がMAXです」とオカシな数字を言うので
「えーなんだろ???」と思っていました煽り
実際にみたら人間で言うと首をかしげて 顎を突き出している感じです。
ジュリーですねオエー  こんな感じに微差圧計が取り付けられています。
今見ると なんか凄いなぁ・・・・流石ジュリー♪
でもこれじゃマトモな数字を刺しませんよね。


今回の修理は私の仕事を途中で切り上げ
無理やり時間造って伺いましたけど
行って本当に良かった・・・と感じました。ニコニコ
この状態で「どうしても焼かなきゃ」 と無理やり何とか稼働させちゃっていたら・・・
なんて考えると恐ろしいですね。
あとはお伝えした注意事項を直してくれるかどうか・・・。
 
しかし、BESCA本社から「その後、どうなった?」と心配の声もでているのですが
リペアしたお店からの返信もないので報告もできない(涙)
既読付ければ良いSNSの世界かも知れませんが
ビジネスマナーとして その後の報告くらいは欲しいかな煽り