もしやと思いちょっと調べてみたのですが、ジュール・ヴェルヌと吉田松陰って、同年代なんですね。
ヴェルヌが生まれたのが1828年2月8日で、吉田松陰が1830年9月20日で、ヴェルヌが二歳年上です。
同年代だと、未来がかなりの程度見えていたヴェルヌと比較すると、松陰の未来予見能力はたいしたことがないように思えてきます。ヴェルヌはアメリカが世界の覇権を握ることや、新聞が廃れてニュース放送が台頭することまで予想しています。
二人の奇妙な共通点として、松陰がアメリカへ行こうと黒船で密航しようとしたのに対して、ヴェルヌは11歳のときに恋人のためにインドへ行きの帆船で密航しようとした、というのもあります。
後の世代のH.G.ウェルズと比較すると、社会活動、思想家としての活動はほとんどないヴェルヌなんですが、亡くなるまで市会議員をやっていたので、まるっきり小説を書いていただけの人というわけではなさそうです。
私の松陰のイメージは、「思考が緻密な面もあれば、ある面では雑で抜けている知性のバランスが非常に悪い人」という感じなんですけど、そんなタイプの知識人にありがちな政府要人暗殺も可など過激な思想の松陰は、欧米のイスラム移民コミュニティで若者を集めてモスクで自分らの主義を説いているイスラム過激派の聖職者とあまり変わらないように見えます。
次の大河ドラマの中心人物になっていますが、ドラマのネタとしては面白くても、社会的にあまり賞賛してはいけない人のように思います。