本物の書道の稽古とは | 書法家 武田双鳳の「そうほう録」

書法家 武田双鳳の「そうほう録」

「書で人生を豊かにする」をテーマに、日々のオモシロさを探求する書法家・武田双鳳の日記

思い切って自己表現!


繊細だからこそ、内向的だからこそ、人見知りだからこそ、書で自分を表すのは、本当に愉快なものです。

 

 

「1日臨書して1日創作をした」といスタイルを終生続けたという書の達人・王鐸にならい、臨書と創作の稽古を交互にしています。

 

「臨書」とは「手本を見て書く」ばかりでありません。「臨書」には歴史学習が含まれます。


その手本が書かれた時代的背景や社会的状況の学びが欠ければ、いくら書いても表面的なものに留まってしまいます。

 

今週は、1週目の稽古の座学で学んだ「臨書知識」の確認テストを実施。知識の定着を図っています。


 

「臨書」には、「身体性の真似び(学び)」も含まれます。古人がいかなる身体性を有していたか。


手先足先だけで生活できる現代人の身体性とは異なるところを、「ヒモトレ」というガイドを使って、探求しています。

 

臨書は「書く」ばかりではありません。見方や書き方などを、誰かに「伝える」(話す・教える)ことでこそ、臨書が充実します(下の写真は、臨書の仕方を互いに伝え合うゼミの様子)。
 

 

臨書学習の終着点は、古人の書きぶりを消化吸収とし、自己表現をより豊かにしていくこと。

 

今月は、明末清初の達人・王鐸のテクニックをいかに自分の書に取り入れていくか、そのコツをみんなで分け合っています。

 

 

本物の書の稽古とは何か。いつまでたっても正解は見つからず、日々悩んでいますが、「言葉の表現を通じて身体と精神を磨きあう場」は、とにかく、温かい。

 

 

身体を緩め、呼吸を整え、書を味わう時間。素敵な生徒さん達とのめぐり逢いに感謝しながら、まずは、掃除から始めるとします。

 

武田双鳳の書法道場

☆書法道場展「炫‐HIKARI」

3月26日~29日烏丸御池「しまだいギャラリー」で開催(入場無料)。

通学書道体験
通学コースの体験入会を、人数を限定しつつ、受け付けています。

オンライン書道体験
2月25日まで「3月お試し受講生」を募集しています。