地方の観光地へ取材で行った時のこと。土産物屋を兼ねているレストランに入ったのだが、そこで働いているのは大抵が近所にいるパートのおばちゃん。接客の仕方が大衆食堂風だし、私服にエプロン姿。まぁ、珍しくはない。私の母も田舎にいた頃は、そんな格好で観光レストランの手伝いをしていたからだ。
その店の中でやたら大声で仕切っている一人の婆ちゃんがいた。自ら働きながら従業員にもあれこれ口うるさく指示している。いかにもワンマン店主かオーナーの奥さんといった感じ。これもまた地方のレストランらしいあるあるの光景。
だが、その婆ちゃん、客にもいろいろ言い過ぎる。
ガラスケース内の食品サンプルを見ている客に「ここにあるものは何でも食べられるよ」…って当たり前でしょ。
店の名物であるゴボウ麺を注文する若い娘に「美容と健康にいいからねぇ。ますますきれいになるよ」と大絶賛。
一方で、名物以外のメニューを注文する客には「はっ?チャーハン?いいの?」と怪訝そうな顔をする。だったらメニューとして出すなっつーの。でもまぁ、なんとも正直な婆ちゃんだこと。客からすればイヤだけど。
[編集後記]
このレストランは『モーニングショー』で取材を受けたとのこと。出たがりそうなこの婆ちゃんが受け答えしたのかなぁ。どんな感じだったのかちょっと気になった。