長く取材活動をしていると、業界内の知らなくていいことや隠された裏の真実などを知ってしまうことがある。今回の話は現場の関係者から雑談として聞いたものばかりで、裏は取っていない。追求すると我が身に面倒もかかるし…。しかし、信頼できる人から聞いた話なので、私の中では真実として捉えている。ただし、単なる噂であることも否定できない。信用しようがしまいが、それは読み手の判断に任せたい。
<ガソリンスタンドに商品を卸す大手商社マンから聞いた話>
多くのカーシャンプーやカーワックスが量販店で売られ、新製品が次々と登場している。しかも、効果がよりいっそうUPしたことをアピールして。消費者はそのキャッチコピーに引き寄せられ疑うことなく購入しているが、果たしてそれは本当に良い物なのか?
はっきり言うと、良い物ではあるのだろうが、100%優れたものではない。どういう意味か?
実は、本当に優れたシャンプーやワックスはスタンドにしか置いておらず、市販はされないのである。もし、そんな良い物が出回ってしまうと、ドライバー達は自分で洗車をするようになってしまい、誰もスタンドでの洗車を利用しなくなるからだ。
スタンド側としては“一般のドライバーが自分で洗うより、プロのスタンドでやってもらった方がすごく綺麗になり撥水効果も良い”というハッキリした結果を出さないと、洗車での売上が上がらない。だから100%に近い完璧品は市販されないというわけだ。
今まで自分でやった時とスタンドでやってもらった時に差があると思っていた人達…、それは腕の差ではなく、単なる使用する製品の差だったというわけだ。
<割烹料理店の従業員から聞いた話>
庶民にはまだまだ高嶺の花のマツタケ。それでも最近は輸入物が増えてひところに比べれば安く手に入るようになった。しかも、外食店でも安く食べられるようになった。店の方が上手く味付けをしてもらえ、マツタケの命ともいえる香を引き立たせてくれることもあり、自分で調理するよりも食べに行く人が多いという。
しかし、ここに問題がある。ちゃんと調理する店もあるのだが、一部ではマツタケのエッセンスをぶっかけている店もあるのだ。しかも、それが割烹料理店だったりするから始末が悪い。
それが悪いというわけではない。粗悪でも一応本物のマツタケを使用しているし、お客に美味しく味わってもらうためのアイテムとして利用しているのだから。
しかし、なんか釈然としない。純粋な本物の香じゃないわけだし。だいたい一流の料理人が最高食材を使って調理すれば、小細工する必要などないわけだし。ファミレスやコンビニ弁当なら仕方がないと妥協もするが、割烹料理店でそんなことされたのでは…なんだか騙された気がする。
ちなみにその店では、しゃぶしゃぶ用のお湯にいいダシを使っていると公言しているが、実はただの水だったりする。国産牛の産地偽造騒動が起こる前は、松坂牛と言っておきながら実は輸入牛だったという。
このような看板だけの割烹料理店は他にもあるのではないか?
<チェーン店の現役美容師から聞いた話>
髪の毛の悩みを持っている人はかなり多いと聞く。そりゃあ誰だってツヤツヤサラサラになりたいものだ。だからみんな使用するシャンプーやコンディショナーはかなり気を遣っている。
だが、効果のほどはいったいどうなのだろうか? 一時期は恐ろしい界面活性剤が使われ放題だった。今ではしっかり成分表示されるようになり、オーガニックも市場に多く出回るようになり、消費者も選べるようになったが…。
しかし、洗髪用のシャンプーも洗車用のシャンプーと変わらない。そう…、良い物は市販されないという点で。理由は全く同じだ。
市販されている物と違い、美容院のみで使われている洗髪用品は油分の落としを抑えることができるし、毛穴をつぶしたりすることがないのだという。それなら綺麗な髪質になるのは当たり前だ。
車の洗車と違い、生活環境や個人の洗髪技術によって髪質に差が出るのは仕方ないが、それでも100%優れたシャンプーやコンディショナーを使うか使わないかの差は大きいのではないか?
[編集後記]
ガソリンスタンド、外食産業、美容師といった業界関係者からすれば決して珍しい話ではなく、表に出さない常識としてまかり通ってる話だと思う。