先日、有料の低山登山ツアーに参加しました。

もちろん、勉強のためです。

実は、シニア向けに低山登山の楽しさを案内するような活動ができないかなと考えています。

プロのガイドがどんなふうに案内しているのかを、実際に体験してみたかったのです。



ツアーメンバーは女性9名・男性3名とガイドさんの13名。平均年齢は60歳を超えていたと思います。

 


参加してまず感じたのは、「さすがプロ」という一言に尽きる知識と心配りの数々。

コースの隅々を熟知しているのは勿論。咲いている花や鳴いている鳥の名前や習性に至る幅広い知識をさりげなく話してくれます。 



歩くスピードの調整、立ち止まっての休憩のタイミングが絶妙。

登りが続き暑くなれば「そろそろ上着を脱ぎましょう。水分補給も忘れずに」と声をかけ、日陰や尾根で肌寒くなればすかさず着用を促したりしてね。
 


特に感心したのは、自然への配慮を促す言葉の数々でした。

道端の花の写真を撮ろうとする参加者には、「足元に注意して花を踏まないように」と優しく声かけ。

さらに「踏んだあとは土が固くなってしまうから、枝などで少し掘り返してあげてくださいね」とまで。
 


自然に対する愛情と責任感が、言葉の端々にあふれていました。

そして更には、「希少な植物の生育場所は絶対にSNSにアップしないでくださいね」との注意も。
発信された情報が多くの人を呼び込み、心ない人が自然を痛めてしまうケースも少なくありません。情報発信の影響力とリスクをしっかり伝える姿に、プロの重みを感じました。

 


私自身も、山で出会う名も知らぬ植物に心奪われ、写真を撮るとき足元が疎かになることがあります。
人が歩いたことで土が踏み固められ、草花がもう咲くことができなくなっている場所も実際にいくつも見てきました。


一人ひとりのちょっとした心遣いが、自然にとっては大きな違いになる。

―そう感じずにはいられません。

 

登山というと、「体力が必要」と思いがちです。

もちろん、脚力や持久力も必要でしょう。でも実際にもっと大切なのは“心遣い”。
 

一緒に歩く仲間への配慮、すれ違う登山者への声かけ、そしてそこに生きる動植物たちへの思いやり。

これこそが、安全で楽しい登山の大事なことなのだと改めて気づかされました。

 



夕方、すれ違う登山者に対しても、ガイドさんは「この時間から山頂はちょっと難しいですよ。途中のビューポイントで折り返した方がいいかもしれません」と、さりげなく声をかけていました。その一言はとても大切だけどなかなか口にするのは難しいですね。

 


私自身、セカンドキャリアを迎えて「元気なうちは、何か人の役に立つことをしたい」と考えています。

自分の経験や歩んできた道、そしてこれから歩んでいく道が誰かの何かの役に立てれば嬉しいな。
登山ガイドという役割には、体力以上に“心の準備”と“気遣い”が必要で、人生のガイドにも等しいのかな?と今回の体験を通して感じました。

参加者への気配り、自然への敬意、そして全体を見通す目。
 

このツアーで学んだことは、これからの自分の歩みにきっと生きてくる。

ーそう信じています。