相続登記5
前回「遺産(不動産)の確定」について書かせていただきました。特に私道の登記漏れは、皆さんが感じている以上に重大な問題になりかねませんので(売却ができないなど)、ぜひ気をつけて下さい。
「相続人の確定」「遺産の確定」ができたら、相続人全員で遺産分割協議を行います。
なお、遺産分割協議を行わないままですと、遺産は相続人全員の共有状態のままとなります。いわば不確定状態とでもいいましょうか。
ただし、遺言書が遺されていて、そこに遺産の分け方が書かれていた場合、遺産分割協議は行わず、遺言書の通り、遺産を分けることになります。
遺産分割協議は相続人全員でやらなければならず、一人でも欠けてはいけません。また全員一致で決めなければなりません。
ですので、親族同士、あまり仲が良くなかったりすると、協議が成立しないケースもあります。そのような場合は、家庭裁判所に調停を申し立てると良いでしょう。
次に、遺産の分け方ですが、特に決まりはありません。ただし、遺産の額によっては、相続税の関係で、税理士の先生に相談してから協議した方がよい場合もあります。
今日は遺産分割協議について書かせていただきました。
次回は遺言書について書こうかと思っています。
ではでは。
相続登記4
こんにちは、寒くなってきましたね。
先日引越しをし、くたびれた状態で働いているえのけんです(;^_^A
引き続き、相続登記についてですが、今日は「遺産の確定」についてお話したいと思います。
遺産、特に相続登記に関係するものですと、不動産です。すなわち多くの場合、土地と建物です。この確定について書きたいと思います。
一番お薦めなのが、権利証による確定です。物件がすぐに分かりますし、私道持分や付属建物などの漏れも高確率で防げます。
権利証は原則として、相続登記に添付する書類ではないので、つい軽視しがちですが、ぜひ、権利証で物件を確認した上で、登記手続を行なうようにして頂きたいと思います。
では、権利証が見当たらない場合、どうしたらよいでしょうか?相続登記ですから、当然、その権利証の主は亡くなっている訳で、権利証が見当たらないことは多々あります。
このような場合、いくつか方法があり、可能ならば、全て試してみることをお薦めします。というのも下記に挙げる方法はどれも100%なものではないからです(権利証による確認も100%ではありませんが・・・)。
①名寄せ帳による確認・・・固定資産評価証明書を管理している役所(東京23区ならば都税事務所)には名寄せ帳というものがあります。これは、その市区町村において、ある人が所有している不動産を一覧にしたものです。
このように述べると万能な感じがしますが、実は、非課税の物件やたくさんの人で持ち合っている私道などは載ってこないことが多いです。ですので、名寄せ帳に頼り切るわけにはいかないのです。
②公図・住宅地図による確認・・・法務局(登記所)には、公図という土地の地形を表した地図のようなものがあります。また、ゼンリンなどの会社が住宅地図を販売しています。
まず、亡くなったかたが所有していた(と思われる)不動産を中心にして、公図上、その周りに位置している土地の所有者を調べます。法務局で要約書をいうものを取得すれば、土地の所有者が分かります。これで、隣近所の調査ができます。
また、公図は地形が分かりますので、私道であろう不動産も分かります。その所有者も調べることによって、私道の漏れを可及的に防ぐことができます。
また、住宅地図では、建物が何棟あるのか分かります。これで、建物の漏れも完全ではありませんが、防げます。
③登記事項証明書による確認・・・登記事項証明書(昔で言う登記簿謄本)には、分筆・分棟がなされた旨の記載がある場合があります。そのような記載があった場合には、分筆した土地の所有者を全て調べてみることも有効であることがあります。
また、登記事項証明書に担保権の記載がある場合には、共同担保目録というものがある場合があります。この共同担保目録上の物件の所有者も全て調べてみるべきでしょう。
④納税通知書による確認・・・亡くなった方は毎年5月頃に固定資産税・都市計画税の納税通知書を役所から受け取っているはずです。
その納税通知書には多くの役所の場合、不動産の明細が書いてあります。この記載を確認することも、一つの方法です。
ただし、この納税通知書には当然ですが、課税対象の不動産しか載ってこないですから、非課税物件は漏れてしまいます。
以上のようにして、遺産(不動産)の確定をします。上記の方法は私が10年以上司法書士業務をやっていくうちに学んできたものです。他に有効な方法があれば、ぜひ教えて頂ければ嬉しく存じます。
今日はこんなところです。ではでは。
相続登記3
今日も相続登記の続きを書きたいと思います。
前回、「相続人の確定」は原則戸籍によって行うと申し上げました。
では具体的に戸籍上の誰が法律上相続人となるのでしょうか?ご存じの方も多いかとは思いますが、触れておきます。
まず、夫や妻、すなわち配偶者は常に相続人となります。
次に子供がいれば、配偶者と共に相続人となります。子供が既に亡くなっている場合にはその孫が相続人となります。
子供も孫もいない場合、親が配偶者と共に相続人となります。
子供も孫も親もいない場合、兄弟が配偶者と共に相続人となります。
簡単に言うと以上になります。
次にその相続人たちの法律上の相続分ですが、下記のようになります。
配偶者:子どもたち=1:1
配偶者:親たち=2:1
配偶者:兄弟たち=3:1
これらの相続分は、後日述べる「遺産分割協議」によって変えることができます。
今日の知識を知っておくと、サスペンスドラマがより面白くなりますよ(笑)
次回は「遺産の確定」をお話したいと思います。
ではでは