三ツ峠山 マルチピッチクライミング | take-u-higherのブログ

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2019.6.17〜18 三ツ峠山でマルチピッチのクライミングをしてきました。マルチピッチクライミングとは1本のロープでは登り切れない高度の壁を何回かに分けて登攀する方法です。足場も狭い断崖絶壁でロープを頼りに登っていく様を映画やテレビで見た事があるかと思います。よくあんな処を登るなぁ〜💦と思ったものですが、密かに憧れてもいたのです。

さて、山行報告の前に遡ることうん10年。
二十代前半で山に登りだし、ラインホルトメスナーに憧れて、いつか自分も『ロッククライミング』というものをやってみたい!アルプス縦走だけでは満足出来ない気持ちを抱えていました。
しかし、何をどうすればいいのかわからず、、ネットも無い時代、山岳会など敷居も高く、、結婚、子育てと生活環境の変化の中でうやむやになり、『ロッククライミング』はいつの間にか忘れ去られたテーマとなっていました。
そして月日は流れ、再び山に戻ってきた今、以前とは状況も変わり、プロガイドの佐藤氏との出会いもあり、チャレンジしたい気持ちがあれば誰にでも門戸は開かれている事を知りました。優しいレベルから始め、ロープワークを学び、マルチピッチ山行の参加許可をいただき、満を持しての今回の参加です。前置きが長くなりました。すいません(ノД`)

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 ドドーン‼️  樹林帯の中を1時間程登っていくと、目の前に現れたのは大迫力の岩壁です。
えっ⁉️マジ💦ここ 登るの❓
ビビる気持ちを抑えつつ、、だって今回の同行者は オバ、いや女性4名男性4名ですが、恐らく私か一番若いかも? ビビってる場合じゃありません。しかし、メンバーの中にはマナスル8000m峰登頂経験者や数々の岩壁登攀経験者、ヒマラヤ経験もある女性などそうそうたるメンバーだったのです。

ゲレンデは広く無数のルートがあります。一番人気は中央カンテ。グレードはそれ程でもないけど開けている為高度感がハンパないそうです。既に何組かのパーティが取り付いています。我々は少し奥の右フェイスでウォーミングアップです。
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1ピッチのルートを3本、クライムアップ、クライムダウン。懸垂下降の練習も後でやりましたが、登るよりも難しいクライムダウンで降りてくるのが佐藤氏流です😅
確実なカバホールドは少なくスラブ系の小さな手掛かりを探して登る感じの所が多いようです。
スイッチが入ってきました👍
3本目はザックを担いだまま登り、そのままマルチに突入です。
えっ❓今日からもう高い処に行くのぉ〜 聞いて無いよぉ〜😅 なんて言ってられません。行くんです。ここで3つのパーティに分かれました。私のパーティはリーダー以下女性1名と谷川岳の岩壁も登るベテランクライマーのおじさん、そして私。  さて、レッツ クライミング👍
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この日は雲は多かったけど晴れて時々富士山が大きく見えました。
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第1バンド 既にかなりの高度感があります。
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こわばった笑顔😱 セルフビレイを取っています。第2ピッチで右にトラバース。
第3ピッチの途中で3m程の手掛かりの無いスラブ壁がありました。両サイドにクラックがあるのでステミングで登りたいのですが、足元は下に70mも切れているのでなかなか思い切って右足を離してクラックにかける事が出来ません、、、 ベテランさんも此処で落ちました😨 落ちてもビレイされているので安心なのですが、頭でわかっていても自然と身体は強張ります。ジムでは簡単に出来そうな事もこの高度でやるのはなかなか大変です。何度か試行錯誤しましたが、左足を一方のクラックに突っ張り、左手は小さなホールド。右手は右側クラックで腰の高さより少し下にして、、、ググッと力を入れると  効いた!一気に右足を上げて右クラックで突っ張る。右手は上部の4㎜程のカチに掛ける。両足のステミングを効かせながら徐々に身体を上に上げていきます。マントリングして一安心。ふ〜💨 

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更に第4ピッチで『天狗の踊り場』を目指します。
マジで此処を登るのか⁉️ と思った(最初の画像)あの壁を登っているのだなぁ〜

100mの壁を登りきった充実感。
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天狗の踊り場で後続を待ちます。その間に通称『大根おろし』という壁にチャレンジです。10m程懸垂下降して小さなホールドが点在する垂直に近い壁を登り返します。ザラザラの壁面は落ちれば恐らく、、、 そう 大根のようにおろされてしまうのでしょう😱(笑)
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大根おろしの壁を登っている仲間を上から撮影。

初日のトポ
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夜は河口湖畔船津駐車場の東屋で鍋を囲んで宴会です。
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 この日は車中泊。明日に備えます。
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翌日は今回の山行の仕上げ。最初から荷物を担いで壁に付きます。かなりのガス。天気は良くなさそうです。若干寒い。
女性4名と男性は2名づつのパーティに分かれ男性陣は昨日よりも若干難易度の高いルートに挑みます。

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同じ右フェイスですがルートを変えて登ります。
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第1バンドで昨日と同じように右奥へトラバース。
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この日は最奥までいき第3ピッチで『草溝』に取り付きます。★★星2つの人気ルートです。

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先行パーティもかなり手こずっておりました。
半ば引っ張り上げられる人も、、
技術がいるよ〜 っと言われていたので、ここは力の見せ所と思っていたのですがいざ取り付いてみると、、、むむっ ムズイ😳
技術なんかどっかに置いて力押し😤💪  画面中央のクラックに左足をねじ込み、右足は窪みに突っ張る。手もクラックに突っ込み指を立ててカム。そのままズリズリと攀じる。スゴイ!スゴイ!とベテランさんからその後何度も言われましたが、なんだか泥臭い登りになってしまいました😅 今、思えば左足でサイドの壁を使ってキョンが効いたのではないかと、、 断然その方がカッコ良くスマートな登りだったはずだとちょっと後悔、、、(笑)

『草溝』を突破してしばらく行くと昨日のルートと合流して最終ピッチで再び天狗の踊り場へ。
あぁ これで終わりかぁ と思うとなんだか寂しい気持ちになり、めったに見る事が出来ない高度感ある景色を改めてしみじみと眺めたのでした。


草溝のトポ
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さて、今回の山行で長年の夢であった『ロッククライミング』の入口に立ち、人生の課題を1つクリアーしたわけです。次は谷川一ノ倉沢?劔の南壁?いやいや、難しいルートに行くというよりは、簡単なルートでいいのでトップ(先頭)でマルチを登りたいのです❗️オヤジの課題はまた1つ増えたのであった。