みなさん、メリークリスマス
どんなクリスマスをお過ごしでしょうか。

ここ蘇家屯(Sujiatun)ではきのう雪が降りました

ホワイトクリスマス!

なんてロマンチックな感じではなく、それはもう寒くて寒くて…。
ここのところ気温は下がり続け、-28℃を記録しました!
生まれて23年。こんなにも寒いのは人生初。

校舎も古く寒いので、教室によっては授業中もダウンを着ています。


それでも心暖まることもあります

今日は中学1年生の日本語の授業だったのですが、
あるクラスで「じゃあ、授業を始めましょう。」といつも通り始めると、
なんだか学生がそわそわし始めました。
そして…

「1、2、3、
ジングルベール ジングルベール 鈴がー鳴るー ~♪
先生、メリークリスマース!」

サプライズです!クラスみんなでジングルベルをうたってくれました
幸せですねー(*^^*)
素敵なプレゼントをもらいました

お返しに、私も今度何かうたってみようかと思います。


歌といえば。
今度の土曜日は新暦で今年最後の出勤日です。

授業後には教職員が食堂に集まって忘年会をするとのこと。
そこで、私は中学2年の先生数名と日本の歌を歌うことになりました!!
「それなら、中国でも知られている歌を。」と思って相談したところ、
選んでもらった曲は…

“時の流れに身をまかせ” by テレサ・テン

聞いたことはある。うん。聞いたことはある。
これから練習ですね。

しばらくはあの職員室で“時の流れに身をまかせ~”と歌声が聞こえることでしょう。


写真は、学生からもらったものです。
中国ではイブにリンゴを送る習慣があるらしく、お店にもきれいにラッピングされたリンゴが並びます。

外国語として日本語を選択している学生たち。
Marry Christmas となっているのはお愛嬌
今日は中学2年生の朗読大会でした。

「日本人の先生が来たということで、初めての試みです!」
とのことで、ここ2~3週間ほど昼休みと放課後を使って朗読指導をしていました。

発表する生徒は12人。
朗読内容は「三つのおの」または、「おばあさんの知恵」という物語です

物語とはいえ、新しい単語やまだ習っていない表現・文法だらけの文章。
初めは一回読むのにも時間がかかりました。
それが今では暗唱して発表しているのですから感激です

朗読なので、当然、ただスラスラ読めればいいってわけではありません。
感情を込めて、役になりきって読めるようにといろいろな練習をしました。
登場人物がいくつくらいで、性別は何で、どんな性格か考えて話し合ったり、
劇のように引用部分は発表者同士で役を割り振ってみたり
お互いの発表を聞きあってコメントしあったり。


そして本番の時。

中学2年の日本語選択の生徒と、日本語科の教員の前での発表です。
私は司会をしながら、「贅沢は言わないから、練習通りに…!」と
祈るように聞いていました。

とても緊張したのか、覚えていたはずの文章が抜けてしまった生徒もいれば、
練習の時には見せなかったほどのパワーで堂々と発表した生徒もいました。


朗読大会後は、教員が付けた評価シートをもとに順位付けです。
ずっと一緒に練習してきた私には結構辛い作業。

「いつも真面目に練習してたんだけどな…」
とか
「練習を盛り上げてくれたのはこの子だったんだけどな…」
とか

いろいろ考えてしまい全員に1位をあげたい気分に。

指導といっても、頑張って練習したのは彼らだし、
私に何ができたのか今はまだ正直よくわかりません。

でも、これを機に少しでも日本語学習に対するモチベーションが上がったり
人前で発表することに自信を持てたりしてくれたらいいなと思います。

来週から昼休みと放課後の練習がないのは、なんだか寂しいけど
月曜日彼らに会ったら「頑張ったね」って声をかけたいと思います。
2つ目のデスクとなった中学2年の職員室では、
日本語ブームが到来中です!!


朝、職員室に行けば

私 「早上好!」
 
先生方 「おはようございます!」

…傍から見たら、おかしな光景であることは間違いなしです


授業がない時間が重なったりすると日本語のテキスト片手に
いろいろな質問が飛び交います。
私が一人授業準備にあくせくして、先生方だけで会話をしているときも
日本語についての話題が必ず出てきます。


中国人の英語の先生と生物の先生が

生物 「仕事が多くて疲れます。」
英語 『はい、そうですね。ストレスが高い、いや、多いです。』

って話していたかと思うと、

生物 「お腹がペコペコは…?」

どうやら、お腹がペコペコという言葉の意味が分からなかった様子。
すると、

英語 『お腹がペコペコは~。(朝鮮語:お腹が空いたという意味だと説明している)』
生物 「お腹がペコペコは~。(朝鮮語:違うよ、お腹がいっぱいだよと反論している)」

こんなのが少し続いたのちに、

生物 「花岡先生、お腹がペコペコはどういう意味ですか?」
私   “饿了(お腹が空いた)という意味ですよ。”
英語 『ほらね!もう!彼女は私の言うことを信じません!!』

なんていう会話に発展したりします。
当然この後、職員室中が大笑いです(^o^)


日本語科の教師でもないのに、なぜこれほどまでに日本語に親しんでいるのか。
実は、朝鮮族である先生方は学生時代に日本語を勉強していたのです
それは今の学生のように中学や高校ではもちろん、
彼女たちは大学でも日本語の授業があった世代!!

何年間も学校で勉強していたのだから、現役の学生より日本語の上手な先生がいるのも
ある意味当然なことなんですね。
もちろん、忘れていることも多いけど基礎ができているのでとても積極的に話しています。

日本語科の先生方とはいつも日本語で会話をしますが、
それ以外の先生方とは中国語のみでコミュニケーションをとると思っていた私。
ちゃんと気持ちが伝わるか赴任前は不安でした。

それが今では予想外の状況が嬉しくて楽しくて、ついつい日本語ばかり話してしまいます。
でも、中国語も勉強せねば!!

中国語会話の練習がしたい私と、日本語会話の練習がしたい先生方との
不思議なやり取りは2年間続きそうです