北秋田市にある「阿仁伝承館」・「阿仁異人館」。
かつて産銅日本一を誇った「阿仁鉱山」の歴史を伝える資料館です。
8月中は無料で見学できるということで訪れましたが、
8月11日は木曜日で休館だったので、「異人館」を外観から見ました。
「異人館」は、明治初期、ドイツ人技師メツゲルらの住居として建築されました。
設計はメツゲルによるものとされ、煉瓦造りの建物です。
洋風建築の代表とされる鹿鳴館やニコライ堂に先駆けて建てられたものです。
「旧阿仁鉱山外国人官舎」として、国の重要文化財に指定されています。
異人館の特徴である赤煉瓦は「イギリス積み」したものです。
イギリス積みは、長手と小口の段を交互に積み重ねていく積み方です。
強度が高く、経済的であると言われているそうです。
群馬県にある「富岡製糸場」で見た煉瓦と同じ積み方です。
敷地内には他にも阿仁鉱山に関する実物展示があります。
こちらは、「坑夫の試験石」です。
鉱山の発破作業の際、岩石に穴を掘り、爆薬を詰めて爆破したそうです。
この穴掘り技術によって坑夫の等級・賃金の格差がつけられたといわれています。
鉱石運搬用として使われていた「英国製の古レール」。
新橋-横浜間に建設された日本最初のレールで、払い下げられたものです。
昭和45年の休山まで使用された「ローター」と「鉄鉱車」。
休館日で館内の見学はできませんでしたが、
阿仁銅山の歴史の一端を知ることができ、十分楽しめました。