アロマをお持ちの方でも、
普段ご自身の好きな精油しか使わない方がほとんどかと思います。
また、絶対合わない組み合わせってないですか
と

始める前からアロマを「ブレンドする」ことを難しく思われる方も多くおあいします。
ですが、アロマをブレンドすると、
より奥深くアロマの香りの豊かさが楽しめ、
なんとシングル(単品)では嫌いな香りもいい香りになったりもするので、

精油ひとつひとつを「ブレンドする」という観点で取り上げ、
ブレンドする時のコツやオススメブレンドレシピもお伝えしていきます



今回は、イランイラン

約10年前、私がアロマの勉強を始めた時は、
生々しさ
えぐみ
完熟しきった感じ
倒れそうなぐらいの妖艶さ
が大っ嫌いでした。。

私にとっては動物的な匂いのするジャスミンとともに我慢ならない二大精油でした。笑
今は大好きですが、そうなるきっかけは「ブレンドする」ことを学んでからです。
とあるスクールにてアロマで香水を作るワークショップに行き、
大っ嫌いだったイランイランは実はとっても
「私に必要だった

だけど課題に向き合いたくないから避けていたい精油だったこと」を学びました。
その辺りのお話は下記のブログを



そして、恐る恐る少量だけブレンドに加えてみると。。。

とってもいい香りで受け入れられるようになり、
またイランイランをいれて、その力も借りているということが私にとってとても癒しになり、驚きました



その翌年からAEAJでアロマブレンドデザイナーという資格認定が始まり、
「アロマをブレンドする」ということを学び、
今ではアロマ香水を主として自宅や出張でレッスンをさせていただき、
より精油の素晴らしさ、奥深さを感じています。

ありがとう、イランイラン
笑


【ブレンド時のイランイランの特徴】

バナナのように甘い
湿度が高い(梅雨の時期使うと鬱陶しくなる)
重い(ベースノートなど他の精油の量も気をつける)
完熟仕切って茶色くなった部分のある黄色、もしくはお色気ムンムンな紫のイメージ
あたたかい(南国出身ですもんね)
夜(朝はあまり嗅ぎたくない)
大人(子どもより大人の女性に人気です)
女性的(陰)

学名はCananga odorata です。
蒸留して一番初めの段階のものが甘い香りが強いエクストラ、
その次が、ファースト、セカンド、サード
とあり、
それらすべてのグレードのものが混ざっているのがコンプリートと呼ばれます。
エクストラが一番質がいいと考える方もいますが、それは用途によると私は考えます。
香料としてはエクストラが一番いいかもしれませんが、
不安やパニック、皮脂の調整などの効用を得たい場合はサードの方が優れています。

濃度が高いとほかの精油をかき消してしまいますし、
気分が悪くなる人もいますので、ブレンドする場合は少量ずつ試します。
以下、イランイランの香りを楽しむオススメブレンドレシピです。



【オススメブレンドレシピ】
(意外な組み合わせNo.1
)


初めてアロマ香水を作った際に、ユーカリをメインに、イランイランはほんの少しだけ入れて作りました。
花粉症や抗菌といったイメージで、
ツーンとするユーカリを香水に入れるの

え〜
と思いましたが、


ユーカリはアルコールで希釈するとなんと「透明感」に変わります

濃厚でむおっとした花の香りであるイランイランに、
爽やかな風を吹かせて南国の風にしてくれるユーカリ。
効果・効能で勉強していた際には絶対に考えられなかった組み合わせでしたが、
今でも大好きな組み合わせです

(柑橘系精油とのブレンド)

完熟した大人の女性で色気ムンムン(イタリア🇮🇹女優のモニカ・ベルッチのようなイメージ)のイランイランに、
親しみやすさNo.1のオレンジスイートをブレンドすると、
万人に受け入れやすくホッと安心できる香りになります。
一般的に一番受け入れやすいイランイランブレンドと思います


お花になりたかった柑橘・エステル類多めのベルガモットとのブレンドは、
よりゴージャスに、南国リゾートの非日常的な雰囲気になります。
海辺に住むイタリアンマダムというイメージで、
爽やかだけれどもスイートオレンジなどと比べ、とっても落ち着いています。
ラグジュアリー感、非日常感を出したい時にオススメの組み合わせです。
五つ星ホテルのロビーや銀座・表参道に立ち並ぶブランドショップというイメージですが、
こだわりのものを置くセレクトショップや
一日限定ひと組なんていう特別感あるサロンを目指される場合にはブランディングにも一役買ってくれるはずです


甘みがなくさっぱりしたレモンとイランイランは意外と合う組み合わせです。
今は大人だれども、若き日の失恋を思わせる爽やかさ。笑
イランイランを使いたいけれども、お花前回の甘々にしたくない時はオススメです。
レモンはアロマの中でも香りの強さがとても弱いので、ブレンドする割合としてイランイランより多めに入れてくださいね。
(スパイス系精油とのブレンド)

ピリリと辛いブラックペッパーとのブレンドは、毒々しい悪女感がします。
マレフィセントみたいな感じです。
都会的な女性、カッコよくてこびない、でも色っぽい女性というイメージです。
ちなみに、イランイランとブラックペッパーとゼラニウムを1:1:1でブレンドすると、
カーネーションの香りになると本で読みました。
ブレンドしてみた時はカーネーションの精油を嗅いだことなかったのですが、
店頭でホンモノを嗅いだら、ホンモノよりブレンドの方が良い香りだなと思いました。
笑

(ハーブ系精油とのブレンド)
花も含まれるハーブとは基本的にはとても合います。

淑女セクシー、大人の色気といった印象で、
40代以上の大人の女性が好きな組み合わせです。
香りが花の華やかだけでなく、
ミントっぽさ、シソ科っさも持っているゼラニウムですが、
イランイランと合わせると特にお花の香りに、甘く感じられます。

私が学んだスクールでは「モテる女子の香りNo.1」と聞きました。
笑

なぜなら、ラベンダーはまだ咲く直前の花の蕾で大人になる直前の少女のお花です。
そんなラベンダーと組み合わせると
昼は愛らしい淑女で(ラベンダー)、
夜はイランイランのように大胆な大人の女性に、をイメージするからだそうです。
もはや合コンに行く年齢ではないので、試したことはありませんが、笑
たしかに清純セクシーはモテる香りNo.1かもしれませんね
笑


鎮静作用という点では共通していますが、セクシー系のイランイランと
色気は出さない森ガールっぽいプチグレンは合うのかな
とも思える組み合わせ。

イランイランのセクシーさを活かしたい時には向かないかもしれませんが、
人に見せている華やかな仮面をとり、
「素の自分」になり、癒されるという点では好きな組み合わせです。
精神的に疲れた時に、無理なく自然に寄り添ってくれる優しいブレンドです。

嗅いだ瞬間に浮かんだのは、
ロイヤルブルーのドレスをお召しになった🇬🇧キャサリン妃でした。
格調高く、上品で、女性らしい



自由で軽やかなイランイランを上品に楽しめるブレンドです。

イランイランとゼラニウムのブレンドを淑女セクシーと話しましたが、
その香調を大切にするにはベースには是非パチュリを。
逆らうのとは違い、自然と積み重ねて大人の女性の美しさが出るパチュリが、
上品で大人の女性の落ち着き感を与えてくれます。
(フローラル系精油とのブレンド)
イランイランを中心にブレンドを考えているので、
強い香りであるイランイランと他のフローラル系と精油がバッティングしないように
「どちらかを主にして」ブレンドすることをオススメします

(バルサム・レジン(樹脂)系精油とのブレンド)

南国の植物同士、とても合う組み合わせですが、
両方ともとても甘く、ブレンドするとより甘くなるので、
それぞれの分量、また全体の中でのこの二つの分量には注意が必要です。
南国っぽい香りにしたい時や
疲れて甘えたくなった時にわたしは嗅ぎたくなります。笑

ボンキュッボンの🇮🇹イタリアの宝石モニカベルッチさまのように、
ムチムチの大人のお姉さま感がある組み合わせです。
妖艶だけれども媚びているわけではない、
女性としての絶対的な自信、
自分の生き方への確信を感じるブレンドです。


乾いたミルラと湿度のあるイランイランをブレンドするとちょうど良い湿度の香調になるのが不思議です。
ミルラのキラキラ感が出てきて、
クレオパトラみたいな女性のイメージです。
(ウッディ系精油とのブレンド)

サンダルウッドがよりイランイランの甘さを引き立ててくれる
間違いない組み合わせです。
私はこれらだけのブレンドというよりも、
ベンゾインなど他のベースとともに使い、少し甘さの調整をしたい時に使っています。
イランイランとあうベースノートの精油がわからない!という方は、まずはサンダルウッドから




日差しがさし暖かくて落ち着いた秋。
黄色く色づいたイチョウの葉がたくさん落ちている、そういう風景のイメージです。
ホーリーフもリナロールなどが含まれる癒し系で少し甘い精油なので、
少し甘めの秋🌰ブレンドです。

シダーウッドアトラスはかなり甘くて湿度も少しある精油なので、
イランイランとも合いますが全体として重く感じられるブレンドに仕上がるので、
わたしはシダーウッドならバージニアの方がオススメです。
ホーリーフのような甘さはあまり出ない、
ちょうどいい湿度の心地よい秋晴れの日というイメージです。
空間芳香に使いたい組み合わせです



アロマのブレンドの話をしだすと話が止まらないので、
今日は比較的長文のブログになりましたね。
笑

当スクールでは昼夜の寒暖差が大きいマダガスカル🇲🇬産のイランイランを使用しています。
通常のイランイランより甘さがフルーティで濃厚な香りのものです



イランイランも元々は植物。
農産物が地域や気候の影響を受けるように、
メーカーによって、産地によって、年によって異なりますので、
お手持ちのイランイランの特徴に合わせて、ブレンドを楽しんでみてくださいね



次回のブレンドのコツは「スイートオレンジ」にしようかなと思っております。
本日もブログをお読みくださりまして、ありがとうございます



AEAJ認定アロマテラピーインストラクター
AEAJ認定アロマブレンドデザイナー
片見 真希