1981年のアルバム(その95 Turn Back / TOTO)
1981年のアルバム・シリーズ
全米アルバム・チャート最高位に準じてはいますが、100枚目まであと数枚・・・
といったところで、セレクトも慎重になってきます。
そんな中、やはり自分が聴き込んでいたという作品を・・・ということで・・・
TOTO
アルバム Hydraによって、そして1980年3月の初来日公演によって・・・
日本においては、特に音楽をプレイしている人を中心にカリスマ的存在に
そんな彼らでしたが・・・やはり元々、スタジオ・ミュージシャンとして超売れっ子だっただけに、さらに多忙に・・・
一方、当然、3枚目のアルバムには大きな期待が寄せられていました。・・・
そんな中、筆で書かれた「へのへのもへじ」のようなマークを見つけたのですが・・・
ニュー・アルバムは、1981年に登場、タイトルは・・・
Turn Back
そして、ジャケットは・・・
その「へのへのもへじ」のようなマークだったのでした。・・・
正直、このジャケットは・・・手抜きじゃないか・・・そうも思いました。(苦笑)
人気のTOTOだけに、早速、アルバムからの楽曲が、FM等でオンエアー
先ずかかったのが・・・
Goodbye Elenore
「なんだこのイントロ、KISSのDetroit Rock Cityみたいだな・・・」
そうも思いましたが、いい音してるし、ギター・ソロが入るところとかカッコいい
さすが、上手い人たち・・・そう言えるでしょう。
自分も日本盤が発売され、それを購入しました。
レコーディングは、1980年、ハリウッド Cherokee Studiosにて・・・
TOTOメンバーは・・・
Bobby Kimballリード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
Steve Lukatherギター、リード・ヴォーカル、バッキング・ヴォーカル
David Paichキーボード🎹、シンセサイザー、バッキング・ヴォーカル
Steve Porcaroキーボード🎹、エレクトロニクス
David Hungateベース
Jeff Porcaroドラムス、パーカッション🥁
エンジニアリング、ミキシングは、Geoff Workman
レコーディストは、John Weaver、ライヴ・ミックスは、Leo Bonamy
マスタリングは、Sterling Soundにて、George Marino、Nestor Iencanella
技師は、Ralph Dyck、Roger Linn
ドラム・テクニシャンは、Guy Moore
ギター・テクニシャンは、Bruce Heigh
キーボード・テクニシャン🎹は、Paul Jamieson
プロダクト・テクニシャン、ステージ・ミキサー・テクニシャンは、Shep Lonsdale
クルーは、Chris Littleton、マネージメントは、Dick Gall
プロデュースは、TOTO、Geoff Workmanです。
アルバム・ジャケット
写真撮影は、John Cosgrove、Sam Emersonとクレジットされています。
A面1曲目、軽快にギターが刻まれ、そこへキーボード🎹、ドラムス
Gift With A Golden Gun、David Paich、Bobby Kimballの作品
軽快にノって歌い始めるリード・ヴォーカルは、Bobby Kimball
メンバーがコーラス、ポップなロックン・ロール・ナンバー
途中、ピアノ🎹に導かれ、Steve Lukatherがギター・ソロ・・・
邦題は短縮で「ゴールデン・ガン」、最後もノリよくフェイドアウトしていきます。
2曲目、エフェクターを効かせたギターを響かせ、そこへピアノ🎹・・・
English Eyes、David Paich、Bobby Kimball、Jeff Porcaro、Steve Porcaroの作品、リード・ヴォーカルは、Bobby Kimball
ドライヴ感溢れる音をバックに熱唱、メンバーもコーラス、途中静まって・・・
ストリングスが入って、叙情的に・・・そして後半、再びハードに戻って・・・
最後は、やはり Steve Lukatherのギター、フェイドアウトしていきます。
3曲目、軽快なギターのカッティングに、ドラムスが響いて・・・
Live For Today、Steve Lukatherの作品でリード・ヴォーカル
彼が初めて単独で書いたナンバーで、ドライヴ感のあるロック・ナンバー
勿論、ギター・ソロもしっかり聴かせます。アルバムから第3弾シングル
全米メインストリーム・ロック No.40となっています。
4曲目、ドラマチックに流れるようなピアノ🎹、そして静かに・・・
A Million Miles Away、David Paichの作品、リード・ヴォーカルは・・・
Bobby Kimball、静かにじっくり聴かせ、効果的にギターも入り・・・
徐々にパワフルにサビの部分では、パワフルに盛り上がります。
そのリフレインで、最後はドラマチックにフィナーレとなります。
B面1曲目、ドラムスがフィルイン、そこへハードなギター・・・
Goodbye Elenore、David Paichの作品、リード・ヴォーカルは、Bobby Kimball、最初から熱唱のハードなロックン・ロール、"No No No No No~"
"And He Thought That She Was Coming Back But She Wrote Him A Letter~"
そのように歌うSteve Lukatherも印象的、キーボード🎹等でユニゾン・・・
そこへ、Steve Lukatherのギター、最後までノリのいいナンバーです。
前述の通り、第1弾シングルで、全米No.107となっています。
2曲目、いきなりSteve Lukatherが、アコースティック・ギターとともに歌い始める
I Think I Could Satand You Forever、David Paichの作品
ここでのアコースティック・ギターは、David Hungate、Bobby Kimballは、コーラスでバックアップ、アコースティック・サウンドから一転、ハードに
そしてSteve Lukatherのギター・ソロ、迫力のJeff Porcaroのドラムスピアノ🎹も入り、フィナーレ、邦題は短縮で「スタンド・ユー・フォーエバー」です。
3曲目、シンセサイザー音をブリッジに、ギターが入り、ハードなサウンドに・・・
Turn Back、タイトル曲で、Bobby Kimball、Steve Lukatherの作品
リード・ヴォーカルは、Bobby Kimball、ここでもハードに熱唱
キーボード🎹、シンセサイザーが効果的に挿入、ドラムスもパワフルです。
4曲目、前曲から、リズム音がブリッジとなり、ピアノ🎹が流れるように・・・
If It's The Last Night、David Paichの作品、優しく歌い始めるリード・ヴォーカルは、Steve Lukather、ヒット曲99を思わせるところも・・・
サビの部分は盛り上げて、ここでは生音に近いギター・ソロを聴かせます。
パーカッション🥁で、JeffとSteveの父である Joe Porcaroも参加
コーラスのリフレイン、最後は静かにエンディングとなります。
アルバムから第2弾シングル、邦題は短縮で「ラスト・ナイト」です。
全米アルバム・チャート最高位 No.41、全米でゴールド・ディスク獲得
カナダ No.29、オーストラリア No.89、西ドイツ No.39、スイス No.1、オランダ No.9、ノルウェー No.4、スウェーデン No.16、フィンランド No.21・・・
どちらかと言えば、欧州を中心に世界中で好セールスを記録
そして日本、オリコン・アルバム・チャート No.3、国内で173,000枚売上
日本でのTOTOにミュージシャンズ・ミュージシャンとしてのカリスマ性
それを示してもいるようです。
本アルバムは、さておいて・・・
この頃のTOTOのメンバーの活躍には凄まじいものがありました。
特に、Steve Lukather
日本のミュージシャンのレコーディングにも参加するほど超多忙
そして・・・Olivia Newton-JohnのPhysical、Quincy JonesのAi No Corida、Christopher CrossのArthur's Themeといった巷でも茶飯事かかっている特大ヒット曲の中にも、彼のギターは聴かれたのでした。・・・
・・・ということで、本アルバム Turn Backに話を戻して・・・
1枚目、2枚目に収録されていたような強烈なインパクトが入っていないことと、
この次に、あの大作が控えている・・・
そういったことから、地味な印象を受けるアルバムですが・・・
さすがTOTO、完成度の高い楽曲が8曲揃った力作とも言えるでしょう。
ただ・・・
この落書きのようなジャケット・デザイン(苦笑)と、"Turn Back"というシンプルなタイトルが、このアルバムに評価を下げているとすれば・・・
それは残念なこと・・・そう思ってしまうでしょう。(苦笑)