1978年のアルバム(その64 Street Player / Rufus)
1978年のアルバム・シリーズ
全米最高位No.14のアルバムを続けていますが、続いては・・・
Rufus
6枚目のアルバム
そして、Chaka Khanの名前を出して、Rufus Featuring Chaka Khanとクレジットされるようになって4枚目のアルバム、それが・・・
Street Player
Rufus Featuring Chaka Khanは、Sweet Thingの大ヒットもあり、好セールスを記録しましたが・・・
自分の洋楽を断っている時期のリリースということもあって、ほとんど聴いておらず・・・
次のAsk Rufusは、1977年のアルバムで考えていたものの、最後の10枚が激戦となり(苦笑)100枚の選から漏れてしまいました。・・・
・・・ということで、このシリーズ、1975年の Rufisized以来の登場です。
その3年間に Rufusは、大きく変貌を・・・
Chaka Khanの名前がより大きくフィーチャーされるようになってきたのは、勿論・・・
Chicagoの弟バンドと言われた Madulaのメンバーで、Chicagoのアルバムにも、特にDanny Seraphineのパートナーとして、色々関わってきた David "Hawk" Wolinskiが前作より正式参加
キーボード奏者、ソング・ライターとして、Rufusの大きな存在となるのでした。
さて本作、レコーディングは、1977年・・・
カリフォルニア州、サン・フェルナンドの Dawnbreaker Recording Studiosにて・・・
メンバーは・・・
Chaka Khanリード・ヴォーカル、バックグラウンド・ヴォーカル
Tony Maidenギター、パーカッション、リード・ヴォーカル、バックグラウンド・ヴォーカル
唯一のオリジナル・メンバーとなった Kevin Murphyキーボード
Bobby Watsonベース、パーカッション
そして本作より正式メンバーとなった David "Hawk" Wolinskiキーボード、バックグラウンド・ヴォーカル
同じく本作より新加入の Richard "Moon" Calhounドラムス、パーカッション、バックグラウンド・ヴォーカル
以上、6人がRufusとしてクレジット
その他参加ミュージシャンは・・・
ホーンとして、Seawind、メンバーは・・・
Jerry Heyトランペット、フリューゲルホーン
Kim Hutchcroftサックス、フルート、Bill Reichenbach Jr.トロンボーン
Larry Williamsサックス、フルート、ピッコロ
さらに・・・
Helen Loweバックグラウンド・ヴォーカル、Everett Bryson Jr.パーカッション
ストリングス・アレンジメント、コンダクターは、Clane Fischer
ホーン・アレンジメントは、Seawind、Rufus
マスタリングは、Allen Zentz Masteringにて、Brian Gardner
ミキシングは、ABC Recording Studiosにて・・・
エンジニアリングは、Roy Halee、George Belle
プロデュースは、Rufus、Roy Haleeです。・・・
アルバム・ジャケット、アート・ディレクションは、Glen Christensen
そして、写真撮影は、あの Norman Seeffです。
A面、オーディエンスの拍手(疑似ライヴ・・・)から、コーラスも交えて、ファンキーなサウンドでスタート
1曲目は、Street Playerでスタート、アルバム・タイトル曲
David Wolinskiと、Chicagoのドラマー、Danny Seraphineの作品
そう、近年では、Chicagoの楽曲も書いているコンビです。
ここでのリード・ヴォーカルは、Tony Maiden
Chakaは、バックアップに回っています。
Tonyはファンキーにパワフルに熱唱
それだけでなく、ギターもしっかり聴かせてくれます。
尚、Chicagoとは、競合曲ということになるのか、翌年、Chicagoのアルバム Chicago 13にも収録されます。
Chicagoヴァージョンは、Peter Ceteraが歌い、シングル・リリースもされ、ヒットはしませんでしたが(苦笑)ライヴではプレイされていたりするので、この曲に関しては、Chicagoの方が知られているかもしれません。・・・
2曲目、シンセサイザーの軽快なイントロから、コーラスが入り・・・
Stay、新加入の Richard Calhounと Chaka Khanの作品
Chakaがエモーショナルに歌う、ミディアム・テンポのバラード
そう、Chakaといえば、ファンキーでパワフルなイメージが先行しますが・・・
ここでは、じっくり聴かせ、歌の上手さを堪能です。
邦題は「心の鍵」、アルバムから第1弾シングル
全米No.38、全米R&BチャートNo.3
時代が違っていれば、レギュラー・チャートでももっとヒットしたと思います。(苦笑)
後年、Erykah Baduがカバーしたことでも知られます。
3曲目、ギターをフィーチャーしたイントロから、ややスローなファンキー・ビート
Turn、Bobby Watson、David Wolinskiの作品
Turn, Turn, Turn~のコーラスも印象的、ホーンも効果的に挿入され・・・
その中で、Chakaがパワフルに熱唱です。
4曲目、一転してエレクトリック・ピアノから、ストリングスも加わって・・・
Best Of Your Heart、こちらも、Bobby Watson、David Wolinskiの作品
Chakaが語りかけるように、静かに歌い始め・・・
そしてパワフルに聴かせるミディアム・テンポのバラード
邦題は「愛にひとこと」、この曲から続くようにベース音が響き、キーボード音・・・
Finale、Bobby Watson、David Wolinskiの作品でインストゥルメンタル
この作者2人によると思われる軽快なプレイに、ホーンが効果的に挿入
このフェイドアウトでこの面は終了です。・・・
B面、シンセサイザーも使用された明るくキャッチーなイントロから・・・
Blue Love、Richard Calhoun、David Wolinskiと新加入2人の作品
メインで歌うのは、Chaka、そしてTonyも加わります。
フィラデルフィア・ソウルを思わせるポップなナンバー
後半は、ChakaとTonyの歌のかけ合いでフェイドアウトしていきます。
アルバムから第2弾シングル
全米No.105、全米R&Bチャートでは、No.34でした。・・・
2曲目、エレクトリック・ピアノとホーンも少し入り、Chakaが優しく歌う・・・
Stranger To Love、David Wolinskiの作品
Chakaの歌を心地よいコーラスがバックアップ
当時のAORを象徴するようなナンバー、邦題は「愛の傷あと」
コーラスのリフレインでフェイドアウトしていきます。
3曲目、パーカッションの音がフェイドイン、ファンキーなベースが刻まれ・・・
シンセサイザー、そしてギターのカッティング・・・
Take Time、インストゥルメンタル・ナンバーで、Tony Maidenの作品
そう、Tonyのギターが登場
そこからは彼のギターがリード・パートを・・・
明らかにエレクトリック・ギターの楽曲
Rufusのテクニシャンぶりを発揮しているナンバーです。
4曲目、アコースティック・ジャズ風にChakaが心地よく歌う・・・
Destiny、ソングライターの David Batteau、Richard Hollandの作品
アコースティック・ギター、ピアノ、パーカッション、そしてストリングス・・・
Chakaが優しく、そして時にパワフルに・・・邦題はそのまま「さだめ」です。
5曲目、アルバム最後は、ファンキーなリズムにギターも絡んで・・・
Change Your Ways、Tony Maiden、Traude Sapikの作品
先ずは、Tonyがファンキーに歌い始め・・・
そして、セカンド・ヴァースからは、Chaka、しっかり聴かせます。
キーボード・ソロをブリッジに、Chaka中心のコーラスのリフレインで・・・
フェイドアウトしていきます。・・・
前述の通り、全米アルバム・チャート最高位No.14
そして、全米R&Bアルバム・チャートでは定位置といえるNo.1
前述の通り、Stayは、チャート上では今一つでしたが・・・
この楽曲等によって、シンガーとしての一段と評価を高め
新たな可能性を見出したことと思います。
一方、Rufusとしても、David "Hawk" Wolinskiの正式加入によって、ツイン・キーボードが復活
音にも厚みが増し、バンドとしての技量を見せつけたといえるでしょう。
さて、Chaka Khanは、ソロとして別のレコード会社と契約
そして、この年の後半、アルバム Chakaで待望のソロ・デビューを果たします。
そして、Rufusも、Tony Maidenを中心に、Chaka Khan抜きでのアルバム Numbersを、翌1979年初頭にリリース
そして、ドラマーがあの John Robinsonに代わっています。
このアルバムの後・・・
ともに新たな可能性に向けて、別の動きを始めたのでした。・・・
(1975年のアルバム その73 Rufusizedに関する日記です・・・)