1976年のアルバム(その72 The Best Of The Band)
ちょうどEric ClaptonのNo Reason To Cry
とNeil Diamond
のBeautiful Noise
が出たので・・・The Band
へ・・・
1976年、洋楽解禁となって、そしてそんな時に聴いてハマったアルバム
それが・・・
Northern Lights - Southern Cross
「南十字星」と邦題がついたこのアルバムですっかりThe Band
に興味をもったのですが・・・
そんな頃、The Bandはもう解散する
そのような話が出ていました。・・・
自分がThe Bandに興味を抱いたばかりなのに・・・
そんな1976年の秋頃、The Bandがベスト盤
を発表する
そんなニュースが伝わってきました。・・・
タイトルは、ズバリ、The Best Of The Band
そして新曲として、シングル・リリースされたTwilightが収録されていることも話題でした。・・・
この新曲は「たそがれの流れ者」という邦題で、日本でも発売
Robbie Robertsonの作品で、リード・ヴォーカル
はRick Danko
リラックスしたムードで、The Bandとしては珍しくコンパクトにまとめられたナンバーでしたが・・・
シングル・ヒットはしませんでした。・・・
さてそのベスト盤の方は、なんと「軌跡」という邦題
何か最後にまとめたといった感じで嫌な予感もするタイトルになった気もしました。
The Bandのメンバーは、勿論、Garth Hudson
、Levon Helm
、Richard Manuel
、Rick Danko
そしてRobbie Robertsonの5人
6枚のアルバムからセレクトされた10曲と上記の新曲
プロデュースは全てThe Band名義です。
A面、ドラムスから泥臭いイントロ、そしてLevon Helm
のヴォーカル
Up On Cripple Cleek
Rick DankoとRichard Manuel
もコーラスを
セカンド・アルバムThe Bandから、Robbie Robertson
作で彼ら最大のヒット曲です。
Bob Dylanとのライヴ・アルバムBefore The Flood
でもThe Band
の1曲目に登場
邦題はただの「クリップル・クリーク」になっていました。
2曲目、これもドラムスから、グイグイ迫ってくる曲調の、The Shape I'm In
アルバムStage Flightから、Robbie Robertson
作で、Richard Manuel
のリード・ヴォーカル
あのRobbieのギターも勿論、Garth
のオルガンもパワフルです。
3曲目、あのカントリー風のギターから・・・勿論・・・
The Weight
あのLevon の渋い歌へ・・・
途中、Rickもリード・ヴォーカル
Robbie Robertson作、デビュー・アルバムMusic From Big Pink
から・・・
何の説明もいらないでしょう。・・・
4曲目、It Makes No Difference
ここでは新しいNorthern Lights - Southern Crossから、Robbie
の作品ですが、Rick Danko
の名唱
としてお馴染み
邦題は「同じことさ!」
余談ですが、竹内まりやさんが好きな曲として挙げておられました。・・・
この面5曲目、リズムも凝ったイントロにホーンも加わったLife Is A Carnival
アルバムCahootsから、珍しくRick Danko
、Levon Helm
、Robbie Robertson
の3人の共作、ヴォーカル
はRick
とLevon
そしてブラスのアレンジメントはAllen Toussaintです。
1971年にこのような斬新な音作りをしていたことに改めて脱帽です。・・・
LPレコードB面は、前述の新曲Twilightでスタート
2曲目は、Don't Do It
ベースのイントロから軽快にピアノ
そしてリード・ヴォーカルはLevon
Holland - Dozier - Holland作のMarvin Gaye
でもお馴染みのナンバー
ライヴ・アルバムRock Of Agesからシングル・カット
尚、ここでもホーン・アレンジメントはAllen Toussaintです。
因みに映画The Last Waltzでは最初に登場しますね。・・・
3曲目、Tears Of Rage
アルバムMusic From Big Pinkのオープニング・ナンバーで、Bob Dylan
とRichard Manuel
の共作
邦題は「怒りの涙」
ゴスペルっぽい曲調を勿論、Richardが歌っています。・・・
4曲目、Stage Flight
同名アルバムのタイトル曲、Robbie
の作品ですが、軽快にパワフルにRick
が歌っています。・・・
5曲目、Ophelia
アルバムNothern Lights~からで、シングル・カットされていたこともあって、このベスト盤でも耳馴染みなナンバーに思いました。
Robbieの作品で、メインの歌はLevon
Garthの色々な音作りが聴きものです。
そして最後は・・・
The Night They Drove Old Dixie Down
アルバムThe Bandから、Robbie
作で、Levon
の名唱
ですが・・・
なんといっても、Joan Baezの1971年のカバー・ヒットで知られたナンバー
人気曲であるこの曲でこの「軌跡」は締められました。・・・
The Bandはさほどヒット曲のあるバンドではありませんが、このベスト盤は、アルバムからシングル・カットされた曲を中心にコンパクトにまとめられた気がします。・・・
強いて言えば、I Shall Be Releasedと、Before The Flood
では新曲だったEndless Highway
を入れて欲しかったと思いますが・・・
LPレコードの時代としては、これが1番適切な選曲だったのかもしれません。
新曲のTwilight
こちらはアルバムNothern Lights - Southern Crossの8曲があまりにも素晴らしかったので、いくらシングル向きでも、見劣りする感は否めなかったでしょう。・・・
さてその動向が気になっていたThe Band
その答えは、1976年11月24日に出されてしまうことになるのでした。・・・
アルバムNorthern Lights - Southern Cross
Eric Clapton、Neil Diamond
との共演・・・
この初のベスト盤
そして、1976年11月24日・・・
1976年のロック・シーンで、The Bandが最もその年の話題となったバンドの1つであることは間違いないでしょう。・・・
最後に、1976年には、Deep Purple、The Allman Brothers Band
、そしてThe Band
が解散した、過渡期と言える時代でした。
その後、前2者は復活しますが・・・
The Bandは’80年代に復活したと言えるのか
・・・
それがどうであれ、今では見果てぬ夢と消えてしまいました。・・・
(1976年のアルバム その2 Nothern Lights~に関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12374619979.html
(1974年のアルバム その11 Before The Floodに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12305749136.html