1976年のアルバム(その16 Spirit / Earth, Wind & Fire)
1976年初頭、アルバムGratirudeによってあまりにも大きさセンセーションを巻き起こした
Earth, Wind & Fire
日本でもスーパー・スター(スーパー・グループ)の仲間入りを果たしました。
そして次のアルバムが大いに期待されている中・・・
何とプロデューサーのCharles Stepneyが急逝・・・
これでアルバム制作中断も余儀なくされたようです。
そしてMaurice Whiteを中心にアルバムは完成
先行シングルとして、Getawayがリリース
パワフルなブラスとスキャットが合わさったスピーディーなイントロから、ある意味ポップなナンバー
Maurice WhiteとPhilip Bailey
が交互に出てきて、軽快なギターのカッティング
、まるで動きが見えるようなVerdine White
のベース・ランニング
まさにスキのないサウンド
大ヒット確実と言えるナンバー
FM等でも、頻繁にオンエアーされるようになっていました。
そして待望のニュー・アルバムが登場
タイトルは・・・Spirit
まさにCharles Stepneyに捧げられたようなタイトル・・・
そして邦題は、そのまま「魂」に
そして何といっても話題はジャケット
横尾忠則先生のデザイン
Santanaでもお馴染みの横尾先生のジャケットが世界に登場です。
この時のEarth, Wind & Fireのメンバーは・・・
Maurice White
Verdine White
Philip Bailey
Larry Dunn
Ralph Johnson
Johnny Graham
Al McKay
Andrew Woolfolk
Fred White
この9人がメンバーとして、ジャケットにも写っています。・・・
各自の担当と、その他の参加ミュージシャンは・・・
ヴォーカルがMaurice
、Philip
、そしてVerdine
ピアノ、キーボード、オルガン、シンセサイザーが、Larry
その他キーボードにJerry Peters
ギターが、Al、Johnny
、ベースがVerdine
コンガがPhilip、カリンバがMaurice
、ティンバレスがMaurice
ドラムスがFred、Ralph
、そしてMaurice
パーカッションがFred、Ralph
、Al
、Andrew
、Verdine
、Philip
といったメンバーと、なんとHarvey Mason
サックスがお馴染みDon MyrickとAndrew
その他、ブラスに大勢のメンバーが参加
ストリングスも然り・・・
ハープとしてDorothy Ashby
コンサート・マスターとしてCharles Veal
総勢30名以上のミュージシャンが参加しています。
そしてアレンジが、Jerry Peters、Charles Stepney
、Tom Tom 84
プロデュースは、Maurice White & Charles Stepney
です。
A面、いきなりGetaway
息もつかせぬナンバー
Peter Corとその後、EW&F
の楽曲に大きく関わってくるBernard "Beloyd" Taylor
の作品
全米No.1確実と思いきや、意外にヒットせず・・・(苦笑)恐らくアルバムがリリースされたことで、そちらに行ったのでしょう。・・・
2曲目、ミディアム・テンポのブラスから、軽快にOn Your Face
Charles StepneyとMaurice
、Philip
の共作
Mauriceの歌に、Philip
のハイ・トーンが絡んできます。
このポップなグルーブ感は後のEW&Fにも引き継がれているでしょう。
3曲目、極上のソウル・バラード、Imagination
これもCharles、Maurice
、Philip
の共作
Philipの歌声に圧倒されます。・・・
4曲目、タイトル曲、Spirit
こちらはLarryとMaurice
の共作ですが、静かに始まってPhilip
のファルセット
の独壇場
恐らくCharlesへの鎮魂歌なのでしょう。・・・
B面に行くと、ドラムスのビートから、Saturday Nite
ここでもブラスがフィーチャー
軽快なギター・カッティングを聴かせるAlと、Maurice
、Philip
の共作
ポップな1面もあり、第2弾シングルとなりました。
エンディング部分はパーティーといったところなのでしょう。・・・
2曲目は、なんとタイトルがEarth, Wind & Fire
MauriceとSkip Scarborough
の共作
ドラマチックなイントロで始まる、Mauriceが中心に歌うミディアム・テンポのナンバーです。
短いInterludeといえる、ブラス音とカリンバによるDapartureに続いて・・・
カリンバからパワフルなドラムス、そしてブラスが入ってくるインストゥルメンタル、Biyo
MauriceとAl
の共作
サックス・ソロ、ギター・ソロもフィーチャー
パワフルなナンバーです。
尚、当時、「異次元への飛翔」という邦題がついていて、FMの日曜の夜の番組「ナガオカ・ワールド・ミュージック」のテーマに使われていました。
(これを聴くと条件反射的に小林克也さんの声も聴こえてくるようです。(笑))
アルバム最後は、静かなキーボード音から、Mauriceの熱唱
Burnin' Bush
アレンジとして参加しているJerry Petersの作品
重厚なバラードですが、ここではMaurice中心の歌
これも恐らくCharles Stepneyに捧げられたナンバー・・・
躍動感あふれるナンバーに始まり、最後は落ち着いたエンディングとなりました。・・・
尚、2001年にリリースされたリマスター盤には、5曲追加収録されています。・・・
このアルバム
残念ながら、Stevie WonderのSongs In The Key Of Life
とほぼ同時期のリリースということもあって、全米アルバム・チャートでは2位でしたが、日本ではかなり売れたようで、確か当時のアルバム・チャートの洋楽部門では1位になっていたのでは
そして、Earth, Wind & Fireという存在が、日本においても、ポピュラー・ミュージック界における普通名詞のような存在になっていった・・・
そのように思っています。
さて、このEarth, Wind & Fire
噂によると、まるでサーカスのようなステージ
果たしてそれが日本で見ることが出来るのだろうか・・・
当時はそのようなことがしきりに言われていたように記憶しています。・・・
(1976年のアルバム その4 Gratitudeに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12375208128.html
(1975年のアルバム その9 That's The Way Of The Worldに関する日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12315493142.html