1975年のアルバム(その27 Miles Of Aisles / Joni Mitchell)
1975年初頭、素晴らしいライヴ・アルバムが登場しました。
前年Court And Sparkという最大のヒット・アルバムをリリースした
Joni Mitchell
そのCourt And Sparkにも参加していたTom Scott率いるThe L.A. Expressをバックに行ったツアー
そのUniversal Amphitheatreでの収録を中心としたライヴ・アルバム
Miles Of Aisles
ジャケットは、Joni Mitchell自身による写真(イラスト)です。
Joni Mitchell
そしてThe L.A. Expressのメンバーは・・・
リーダーのTom Scott
ギターはその後、ソロとして活躍するRobben Ford
キーボードはLarry Nash
ベースはMax Bennett
ドラムスはJohn Guerin
レコードは2枚組
新曲2曲を含め、全曲Joni Mitchellの作品
プロデュースもJoni Mitchell
Miles Of Aisles / Joni MItchell & The L.A. Expressです。
アナウンスの後、Joniの奏でるアコースティック・ギターも心地よく響く・・・
You Turn Me On, I'm A Radioでスタート
Joniの歌声とともに爽やかな印象
続いて、アップ・テンポとなり、Big Yellow Taxi
軽快に、そしてTom Scottのサックスもノッています。
ややイメージが変わって、Rainy Night House
このバックの音等、この後のJoni Mitchellを示唆してるようです。
そしてWoodstock
こちらはRobben Fordを中心としたハードなプレイ
CSNのプレイでも有名でしたが・・・
そういえばGraham NashとJoni Mitchell
以前は恋仲だったのですよね。・・・
ここで15分の休憩ということで、この面は終了です。
B面はアコースティック・ギターの弾き語りで、Cactus Treeでスタート
この曲は別の日の収録とのこと・・・
続いて、Cold Blue Steel And Sweet Fire
ここでは、Tom Scottが木管楽器で加わり、Joniの歌を盛り上げます。
ここで場内から・・・
「Joni、一緒にやるなら、Richard NixonとMick Jagger、どちらがいい」
ここでのJoniの笑い声が自然で印象的です。
ギターを力強く爪弾き、Woman Of Heart And Mind
続く、A Case Of You
この独特の音、そうダルシマーを奏でながらの歌です。
1983年の日本公演でもこのプレイは聴かれました。
(ただダルシマーだったか、不明・・・)
そしてピアノに移って、Blue
代表曲をしっかり聴かせ、この面は終わります。・・・
レコードは2枚目のA面(C面)へ・・・
リクエスト曲が飛び交う中、Joniのトーク・・・
「画家と歌手は違うけど、画家は色々な画材を使って、何度も塗って作品を作る・・・そこは同じ・・・歌も一つの歌声に、もう一つ重なれば良くなっていく・・・一緒に歌ってください・・・」
曲は・・・The Circle Game
多くの人は、映画Strawberry Statement(いちご白書)での軽快なテーマ曲として馴染んでいる曲でしょうが・・・
作者のJoniはここではギター1本ながら、観客の合唱も加わって
本当に素晴らしい世界に
このライヴ、このアルバムの1番の聴きものでしょう。
曲はPeople's Parties
この時の最新作Court And Sparkからこのアルバムへ唯一の収録
但しアコースティック・ギター1本で
続いて、All I Want
Do You Want~のリフレインが印象的です。
今度はピアノに移って、Real Good For Free
この曲も別の日の収録のようです。
そして・・・
Joniのギターのカッティングから・・・
Both Sides Now
「青春の光と影」として日本でもJoni Mitchellの代名詞のようなナンバー
Joni1人から、静かにTom Scottの木管が加わり、そしてThe L.A. Expressのメンバーが加わってきます。・・・
この面はここで終了です。・・・
アルバム最後の面は、まずメンバー紹介
そして最後に自分を紹介して・・・Carey
L.A. Expressの参加によって、ポップなナンバーとなっています。
そして同じアルバムBlueから、The Last Time I Saw Richard
最後に歌われることが多いよう、メイドさんの声の部分を声を変えて歌って、笑いを誘います。
Tom Scottのサックスが情感を高めます。
「ここから2曲は新曲、ともにラブ・ソング、1曲は希望の歌、もう1曲はがっかりする歌、好きなテーマよね・・・」
そんなことを言って、Jericho
こちらは物語のような展開、L.A. Expressのプレイも随所に光ります。
そして軽快なビートで、Love Or Money
こちらなど、新曲ということでシングル・カットすればヒットしたのでは・・・
Robben FordとTom Scottのソロもフィーチャー、Joniの歌を盛り上げます。
「来てくれてありがとう・・・」
このライヴはこれでエンディングとなりました。・・・
尚、新曲2曲はジャケットに歌詞が載っていました。・・・
このアルバム
ライヴ・アルバムとしては、最高峰である
そう思っています。
実は自分はリアル・タイム購入ではないのです。
良いアルバムということはわかっていましたが・・・
この2,3年後でしょうか・・・FM東京の「小室等の音楽夜話」で、小室さんの愛聴盤ということで、1週間このアルバムから取り上げていたことがあって・・・
それで購入を決意しました。
尚、これだけの名盤にも関わらず、紙ジャケットCDが出た時、これは入っていませんでした。・・・
ライヴということで、軽視されたのでしょうか。・・・
1976年にこのアルバムと同じく、Joni Mitchell & The L.A.Expressとしての初来日公演が予定されていたのですが・・・
Joniの急病で残念ながら中止となっていまいました。・・・
そして、それが実現したのは7年後の1983年3月
L.A. Expressはいませんが、日本武道館で感動を味合わせていただきました。
残念ながら、闘病中のJoniにこのようなライヴはもう望めないのかもしれませんが・・・
このMiles Of Aisles
最高のライヴ・アルバムであり、永遠のライヴでしょう。
(Court And Sparkについての日記です・・・)
https://ameblo.jp/take-1097-da/entry-12306528811.html