【まだまだ続く】インスピレーションの源泉 | 天野という窓

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渋谷で働くサラリーマンのもう一つの顔、小説家:天野の日常を綴るブログです

こんばんは、天野隆征です。

(飲み会帰りにつき、脳みそがアルコール漬けの中である種のネゲントロピー的精神で書いております汗)

 

さて、今回は短編の次に着手した長編小説に関するお話です。

明確に気づいたのですが、こうして執筆当時の考えを言語化するという行為には、学習・再発見という観点で明らかな意義がありますね。

ということで、今回のブログもおそらく誰も読んでいないのですが、自分のために書きます。

(願わくばシラフで書きかかったなあ)

 

…話がそれましたが、この長編も「一番最初のインスピレーションを具現化するための、トレーニング」として取り組んだのがきっかけではありますが、今振り返ると非常に野心に富んだ、故に思い入れの強い作品です。

 

なぜなら、この作品はあらゆる意味でぶっ飛んでいたのです。

それゆえの葛藤に、あらゆる面で苛まれたのですね。

 

具体的には、

・主人公が人間ではなく、とはいえ人間と言えなくもない、非常に曖昧な立ち位置に属している

 →どうやって感情移入すればいいねん!という葛藤

 

・世界設定が地球ではなく現代でもないが、それを感じさせない描写で始まる

 →どのように世界に整合性を与えるか、そしてどのように世界を明かしていくかという葛藤

 

・求められる書きぶりが、物語の前半と後半でまるで違う

 →異なる世界設定をどのようにつなぐかという葛藤

 

・広義の「神」という、人間にとってプリミティブでありつつ曖昧であり、かつ現代的には忌避しがちで、扱いによってはタブーの領域に踏み込んでしまうような主題を扱っている

 →独特の色を出しつつ、どのように説得力を持たせるかという葛藤

 

などなど。

構想段階では気づかなかったのですが、実際に書いてみると、上記のような深刻な課題にぶち当たり、その度に何度も何度も書き直してようやくひとまずの完結を見ました。

 

本当はまだまだ続く話であり、実際先の展開にも着手していたのですが、

動機というか、エネルギーというか、とにかくこの小説は一度ここで完結するべきだと感じ、約12万字、350ページほどの物語でひとまず話を完結させることにしました。

 

何というか、主題・テーマが転換する場合、同じ小説内で語らずに分けるべきだと思ったんですよね。

(ターミネーターとターミネーター2的な)

 

この小説も、訳あって今は公開できません。

ただ折を見て、この小説で何をしたかったのか、何を語りたかったのかは改めて書きたいと思っています。

(無論、自分のために(笑))

 

そして結果として、

この小説をひとまず書ききったことにより「最初のインスピレーションの小説化」は保留せざるを得ない、という結論に至りました。

それは力尽きたとか、己の限界を悟ったとかいうことではなく、一本の小説を書くということの、何というか「意味」に気づき始めたのですね。

(なのでこれは眠らせておいて、時期が到来したらまた書こうと思っています。ときたまインスピレーションも湧いてきますし)

 

それを教えてくれたという点で、この小説を書ききったことには大きな意義がありました。

そして無論、個人的には面白い小説になったと思いますので、この小説はいつか日の目を見て、ひとりでも多くの方に読んでいただきたいですね。

 

…ということで、長くなりましたが、

残念ながらまだ続きます(恐怖)