個人的な激戦から一夜明けた。上半身が痛かった。
交流会司会をする僕に対して後輩が言った一言が少しだけ胸に残った。
「○○さんはいつまでも格好いいから嫌いです」
僕は僕を否定する人が大嫌いで、肯定する人の味方になる。
それが性分なのだと気づいたけれど、この後輩に対してはどう接していいのか、
ずっと僕は分からないでいる。
彼女との悶着は1年前に遡る。
あまり接点がなかった子だったけれど、
学園祭練習から頭角を表し始め、終盤には懐いてくれた……気がしていた。
好き、とたまに連呼するけれど、僕はそれをどうとらえるべきか分からないでいた。
好きだって色々あるだろう。
そもそも自分が好かれるなどと思ってもいなかった僕は彼女の行為を結構雑に扱った。
好きという言葉は色んな意味で用いられる。
恋愛的な意味で使われているとはあんまり思えなかったし、
信じて後でバカを見るのも嫌だったのだ。
しかしそれがもし真実なんだとしたら
もうすぐ卒業する僕にはなにかしらのアクションを起こした方がいいんじゃないかなと
思わなくもない。
漫画だとこういう時
「思いきりあとくされが残らないように振ってやるのが優しさだ」
と書かれているような気がするが
自分ならいくらなんでも好きな相手からそんな風に言われるのは
我慢ならないというか一生悪い記憶として両者の胸に残り続けるのではないかと
思ってしまう。
残された期間はあとたったの3か月。
そんな後輩に一体僕はなにが出来るのだろうか。