江戸川乱歩の名作です。

あの有名な怪人二十面相が初登場です。
二十面相は金銭などには興味が無く、高価な美術品ばかりを狙います。
盗む前には必ず持ち主に予告状を送り、日時を知らせるという癖があります。
怪盗の分際で、卑怯な戦いをしたくないというポリシーを持っているようです。
二十面相は『二十の顔を持つ男』と呼ばれています。
彼は変装が巧みで、女の人にさえ化けてしまうこともあるそうです。
羽柴家のダイヤモンドが二十面相に盗まれ、息子の壮二君が誘拐されてしまいました。
そんなとき、羽柴氏を訪ねてきたのは小林芳雄少年でした。
小林君は明智小五郎という名探偵の助手なのです。
思いもよらない策で二十面相を追い詰めた小林少年でしたが…
二十面相は部下を替え玉にして、逃げ出してしまいました。
次に二十面相が狙ったのは日下部の屋敷にある古代の名画でした。
二十面相から予告状を受け取った日下部老人は顔面蒼白になってしまいます。
ああ、どうすればいいのでしょう?
ふと新聞を読んでみると、嬉しいニュースがありました。
あの明智小五郎が帰国しているらしいのです。
日下部老人は明智に名画を守ってくれるように頼みました。
しかし、二十面相は明智よりも上手でした。
老人が大切にしていた名画は全て盗まれてしまいます。
初期の挿絵は柳瀬茂でしたが、いつ頃からか山内秀一が描いた絵に変わっています。
怪人二十面相のデビュー作として、申し分の無い作品だと思います。
今の時代の若い方々も一度は詠んでみるべきでしょう。








