私は扉に近づき、聞き耳を立てた。
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物陰に隠れて様子を窺っていると、この部屋の前で足音は止まった。
?「やっぱり御主人様の許可を得たほうがいいだろう」
?「それと、ランプを持って行くのも忘れないようにしないとな」
二人の男が何か話している。御主人様とは伯爵のことだろうか?
やがて二人の足音が踊り場の方へ遠ざかっていく。彼らが戻ってこないうちに、急いで立ち去ろう。
入ってきた扉とは別の扉から出たほうが良さそうね。
私は向かって左手の扉を開けると、早足で廊下を進んでいく。
すると、また別の扉があった。表札には〈メフィスト〉と書かれている。
この部屋に入ってみようか? このまま廊下を歩き続けようか?
役に立つ物が見つかるかもしれないわね。私は取っ手を回した。
あら? 鍵は掛かっていないけど、扉は少ししか開かない。
何かが引っ掛かっているみたいだわ。強引に開けてみようかしら。
体育は私の得意科目よ。それっ!
★ドカッ☆
私は扉にショルダー・チャージを浴びせた。
☆ギシィ★
どうにか私が入れるほどの隙間ができたわ。中に入ってみると、そこは小さな部屋だった。
ヒュウウウ…
窓ガラスが割れていて、冷たい風が渦巻いている。窓の下は吹き込んだ雨で濡れている。
部屋を見回しても、結び目のあるロープ以外に目を引く物は無い。
私はロープを持って行くことにした。
…! 扉の手前にガラスの破片が転がっている。これのせいで扉が開かなかったのね。
さあ、部屋を出て、廊下を左へ進んでいこう。
★ステータス
技術点 11(戦うときは-3)/11
体力点 16/18
運点 9/9
恐怖点 1/10
★持ち物
ペーパーナイフ(戦闘の際の技術点を原技術点の値にして戦える)
ロープ