私は〈アポリヨン〉の間を出て、踊り場まで引き返した。そして今度は反対側へ進んでいく。
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突き当たりを右に曲がると、左手に扉が二つ並んでいた。
片方には〈アザツェル〉、もう片方には〈メフィスト〉と書かれた表札が付いている。
私は〈アザツェル〉のドアを開けて、中を覗き込む。ほっ… 誰もいないみたいね。
そこは前世紀の実験室のような部屋だった。窓際に真鍮の望遠鏡が置かれている。
壁には図表や数式の一覧表などが貼られている。
望遠鏡の隣には骸骨の標本があり、木の台の上にはフラスコが並んでいる。
部屋を調べてみようか? さっさと立ち去ろうか?
私は部屋の中へ踏み込むと、ゆっくりと扉を閉める。
キィ… キィ…
────!! 途端、部屋の隅から声がしたので、私は飛び上がった。
それが檻の中に入れられた三匹のネズミの鳴き声だとわかったので、私は胸を撫で下ろした
さて、どこから調べよう? 机の引き出しを開けてみようか?
フラスコの中の液体を調べてみようか? ロッカーに何が入っているのかも気になる。
引き出しを開けてみると、中には数本のペーパーナイフが入っていた。
武器として使えそうだ。一本ぐらい失敬してもいいだろう。
(これを戦いのときに用いれば、技術点を原技術点の値にして戦うことができる)
スタ… スタ… スタ…
────! 誰か来る。
★ステータス
技術点 11(戦うときは-3)/11
体力点 16/18
運点 9/9
恐怖点 1/10
★持ち物
ペーパーナイフ(戦闘の際の技術点を原技術点の値にして戦える)