少年少女世界伝記全集の第21巻です。
病気の起こる原因を調べて、対処法を考え出した人ですね。
ルイ=パスツールは1822年の2月にフランスのドールで生まれました。
父はパスツールが教師になってくれることを望んでいました。
16歳のとき、パスツールはパリの予備校へ行くことになりました。
高等師範学校に入りたいなら、死ぬ気で頑張らなければなりません。
やがて大学に入学したパスツールは理学部に入りました。
そして化学の世界には人間の知らないことが隠されているということを知るのです。
パスツールがマリー(ローラン学長の娘)と結婚したのは26歳のときです。
マリーはパスツールの良き理解者であり、優秀な助手でもありました。
おかげでパスツールは存分に研究に打ち込むことができたのです。
伝染病の元になるのは… それがわかれば…
パスツールは『毒性を弱めた微生物でワクチンが作れる』ということを発見したのです。
パスツールはワインの低温殺菌、ビールの発酵、カイコの病気の研究なども行いました。
彼は72歳で息を引き取り、パスツール研究所にある墓の中で眠っています。
ヘレン=ケラーは強い精神力を持った女性だと思います。
1881年の6月27日、ヘレンは1歳の誕生日を迎えました。
数ヵ月後、彼女の身に恐ろしいことが起こります。
1882年の1月のことでした。ヘレンは原因不明の熱病で寝込んでしまいます。
一ヵ月後、熱は下がりました。母が声を掛けますが、ヘレンは全く反応しません。
彼女は耳が不自由になっていたのです。いや、それだけではありません。
目も見えなければ、声を出すこともできなくなっていたのです。
母は暇さえあれば、ヘレンと人形で遊んでやりました。
しかし、ヘレンが5歳のとき、母は二女のですミルドレッドを産みます。
もうヘレンだけに構っているわけにはいきません。
(ママの膝に横になりたいのに、柔らかい物が邪魔をする…)
その柔らかい物とは、彼女の妹のミルドレッドのことがです。
(私の人形の寝る場所に柔らかい物がある!)
ヘレンは怒ってミルドレッドが寝ている揺り篭を引っくり返します。
母が遊んでくれなくなったので、ヘレンは荒れました。
両親はヘレンのことをベル博士に相談します。
すると、博士はアニー=サリヴァンという先生を紹介してくれました。
サリヴァン先生も目が不自由だったことがあるので、ヘレンの気持ちがわかるのです。
やがてヘレンは指文字を使って他人と心を通わせることができるようになりました。
目が不自由ながらも文字が書ける… 言いたいことが口に出せる…
少しずつですが、二人は奇跡を起こすのです…
私は苦しい思いをしてきた… だからこそ同じような人を救いたい…
そんな気持ちを胸に、ヘレン=ケラーは世界中を駆け巡りました。
彼女の福祉活動は体の不自由な人たちの励みになりました。














