18世紀に書かれた物語なのですね。

目次です。この巻は怖い話もあります。
また、自分で畑を作って、野菜を育てたりもしました。
そんなベルを見ても、姉たちは嘲笑うだけです。さて、不慣れな生活が始まってから一年が過ぎた頃です。
ベルたちの父親に一通の手紙が届きました。
『あなたが数年前に仕入れた品物を積んだ船が港に着いた』と書いてあります。
商人は全てを失ったわけではなかったのでした。
それらの品物を売れば、また裕福な生活に戻れるはずです。
『お金が入ったら、私は絹のドレスが欲しいわ』
『私は毛皮のマフラーよ』
二人の姉は好き勝手なことを言っています。商人はベルに聞きました。
『ベル、お前は何が欲しい?』
ベルは小さな声で『薔薇の花を一輪だけ…』と答えました。
商人は港を目指して出発します。
商人は多額の借金を抱えていたので、取り上げられてしまったらしいのです。
肩を落として帰ろうとすると、空が暗くなってきます。
瞬く間に大粒の雨が降ってきました。嵐です!
商人は必死に馬を走らせましたが、森の中に迷い込んでしまいます。
『このまま死んでしまうのか…』
そう思ったとき、森の奥に小さな光が見えたような気がしました。
商人は手綱を握ると、光の方へ馬を走らせます。やがて大きな城が見えてきました。
城の玄関を開けて入ってみると、そこは広い食堂でした。
テーブルの上には温かい料理が並んでいます。
商人は料理を食べると、ベッドの上に転がりました。
そして朝まで眠り込んでしまいます。
翌朝、目を覚ますと、汚れた自分の服の代わりに豪華な服が置いてありました。
商人は着替えると、城の人を待ちましたが、誰も現れません。
『申し訳ないが、帰らせてもらおう』
商人は馬小屋の方へ向かいます。庭には見事な薔薇が咲いていました。
『そういえば…』
ベルとの約束を思い出して、商人は薔薇を摘み取りました。すると…
野獣の顔を持つ男が現れました!!
『お前は何という恩知らずだ! 私はお前を城へ迎えてやった。
温かい料理とベッドも用意してやった。
それなのに、私が大事にしている薔薇を盗もうとするとは…』
『申し訳ありません。娘のことを思えばこそ…』
『娘だと!?』
商人の言葉を聞いた野獣は言いました。
『ならば、代わりに娘の一人を連れてくれば、許してやろう。
だが、三ヵ月以内に戻ってこい』
そしてベルに薔薇を渡すと、野獣のことを話します。
『ベル、あなたが薔薇なんか頼んだせいよ!』
『どうするの!?』
二人の姉がベルを責めます。ベルは答えました。
『わかりました。私が野獣の城へ行きます…』
『神様、私をお守りください…』
涙が頬を伝います。
『いいえ、私自身が勇気を出さないと…』
ベルは自分自身を励ますように独り言を言って立ち上がると、
美しい泉の前に腰を下ろします。
いつか我が家へ帰れる日は来るのでしょうか。
個人的にはお気に入りの作品の一つです。
ありがちなストーリーですが、夢中になって読めると思います。













