国際版 少年少女世界童話全集⑧ 《ハメルンのふえふき》 | TAKAYAN'S ROOM

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主に本を楽しんでいます。
読みにくい場合はPC版で閲覧してください。

ちょっと怖いお話です。



1284年に約130人の子供が失踪する事件が起きたとか…



物語の舞台はドイツ…



目次です。《ジャックとまめの木》なども収録されています。




ハメルンの町は今、異常発生したネズミたちに悩まされていました。



ああ、チーズが穴だらけに…(;・∀・)



人々は市長を怒鳴りました。

『早くネズミたちをやっつけろ!』

『それができないのなら、町から出ていけ!』




頭を抱える市長の所へ一人の男がやってきました。
この男は『一本の笛だけで様々な国を救ってきた』と言うのです。

男『私がネズミたちを退治したら、どんなお礼をくれますか?』

市長『き、金貨を五万枚出そう!』

というわけで…




商談成立です。笛吹き男は仕事に取り掛かります。彼が笛を吹くと…



ネズミたちが彼を追っていくではありませんか!



笛吹き男はネズミたちを一匹残らず溺れさせてしまいました。
これでハメルンの町は救われたのです。笛吹き男は市長に約束の金貨を要求しますが…

『金貨五万枚だって? もうネズミはいないんだ』

『話が違います…』

『心配しなくても金なら払うよ。ほら、金貨五十枚だ。持って行け。

二度と来るな。この守銭奴め!』




『……』


笛吹き男は無言で市役所を後にします。
しかし、このまま引き下がるつもりはありませんでした。




町へ出ると、笛吹き男は笛を吹き始めました。

すると、音色に魅了された子供たちが彼を追っていきます!

『いけないわ! あの笛は魔法の笛なのよ!』

母親たちが叫びますが、子供たちは聞く耳を持ちません。




笛の音色に誘われて大勢の子供が連れ去られていきます。
やがて山が見えてきました。

『あの山を越えるのは無理ね』

『笛吹き男も諦めて引き返すに決まっているわ』

母親たちは安心しました。ところが…




麓の岩壁が開いたではありませんか!

大人たちは慌てて引き止めようとしますが、間に合いませんでした。
笛吹き男と子供たちは山の中へ入ってしまったのです。
ああ、岩壁が元通りに閉じられてしまいました。




子供たちは楽園に着いたのでしょうか? それとも…
大切な我が子を失った人々は市長を恨みました。
市長が約束を守っていれば、こんな悲劇は起こらなかったはず…



読んでいると、時間が過ぎるのを忘れてしまいますね。
それほど夢中にさせてくれる本です。