真似から始める算数・数学〜「わかる」と「できる」の違い〜 | 東京大学法学部卒が教える! 親子の力で受験を乗り切るブログ

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中学受験・高校受験・大学受験・就職活動
これらすべては、
親子が力を合わせて取り組むべきことです。

東大法学部を現役で卒業した目線から、
「世間」の理想を通過点と捉え、
真の親子関係を築くための方法について書いています。


こんにちは、高谷です。

お子さんの成績が伸びない

僕が普段、親御さんから圧倒的に多く受ける悩み相談です。

今週も、とあるお母さんから相談を受けましてご自宅にお邪魔しました。
いわゆる「家庭教師」です。

「成績が伸びない」ことについて悩んでいる方のほとんどに見られる傾向として
もっとも顕著なのは、

テストの点数=学習到達度

だと思い込んでいるということです。

厳密に言うと、点数とは結果であって目標ではありません。

今回は、この違いについて触れるとともに、
学習において気をつけていただきたいことに関して書こうと思います。


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家庭教師としてご家庭に出向く際、
おおよそ求められる内容は同じです。


テスト用紙を見せていただき、

「ウチの子はこれくらいの成績です。」
「×がついたところが出来ていないので、○がつくようにしてください」


と言われます。
間違い直しとそのフォローですね。

ですが、これだけでは不十分なのです。
厳密に言えば、

×を○にする方法を一方的に教えるだけでは不十分

という意味です。

正解を教えるだけでは、塾と役割が同じです。
家庭教師の使い方としては、少々もったいない…。

なぜ○×だけにこだわると不十分かと言いますと、
どこまでわかっているのか
という途中経過を全く無視しているからです。


塾や学校では一度に数十人を相手にしているため、
ひとりひとりがどこまでわかっているのか
まで授業だけではフォローしきれません。
時間が足りないのです。

それを便宜上「合っている」「間違っている」と2つに分けて判断するところまでが
集団授業の限界であることでしょう。


ですが、ただ「間違っている」と言っても、その理由は人それぞれです。

・問題文を読めていない(状況がイメージできない)
・公式を覚えていない
・線分図や面積図が書けない
・計算が出来ない


など、「なぜ間違えたのか」をさらに細分化して、
そのポイントを潰すことで、結果、「合っている」を目指す必要があります。


この、「なぜ間違えたのか」という部分を僕は、
「引っかかりポイント」と呼んでいます。

10人子どもがいるとしたら、10通りの「引っかかりポイント」があるのです。


目の前のテストを見て、間違えた問題の解き方を教えるだけでは、
それはうわべの解決にすぎません。
おそらく次に似たような問題を見たとき、おそらく間違えるでしょう。

逆に、「たまたま」目の前のテストでは正解した問題を
「合っている」からといってスルーしてしまうと、
これまた次に似たような問題を見た時に、同じように正解する保証はありません。


成績を中長期的に上げようと思うならば、その根本にある
引っかかりをなくす
ということを最優先にしなければならないのです。

引っかかりは、表面だけでなく根本でつながっていることが多いです。
ひとつの問題に限らず、他の単元(教科を越えることもあります)でも
似たような理由で間違えてしまうことが多いです。


雨漏りをイメージしてください。
ひとつのテストで○がつく解説とはすなわち、その場しのぎ。
たれてくる雨をバケツで受け止めるようなものです。
別のところから雨がもれてくるかもしれず、
その都度、床にバケツを置いていたら、床がごちゃごちゃでわけがわからなくなってしまいます。

引っかかりをなくすのは、雨漏りの穴自体を塞ぐようなものです。
補修工事になるので時間がかかりますが、
長期的に見ればはるかに有効だと言えるでしょう。


そして、勉強における補修作業を任されているのが、家庭教師。
お子さんの話を聞いて、どこがわからないのかを知り、
理解できていない範囲を潰すことで
次にひとりで解いた時にも出来るようにするのが役目です。


ところが、親御さん主導で純粋に点数をあげようとだけすると、
親御さんが点数だけで一喜一憂していると、お子さんはどうなると思いますか?

「怒られたくない」という一心から
答えだけを覚えようとします。

まさかそんな…

と思うかもしれませんが、
これは僕の指導経験に基づく実体験です。
本当にそうなってしまうのです。


点数に関してこだわる家庭におけるお子さんの場合、
「なぜ間違ったのか」「次からどうすればいいのか」
家庭教師が解説をすると、お子さんはわかったつもりになります。
その場で似たような問題を見ても、解けます。

ですが、数日経ってからやってみると、
同じところで引っかかってしまうのです。

ここでポイントなのは、
お子さん、答えだけは覚えているのです。
解答として掲載されている数字、といえばもっとわかりやすいでしょう。

つまり、途中の解き方を覚えていないのです。
同じ問題文でも、数字が変わると途端に間違えてしまう。


解き方を聞いて「わかる」のと、
実際にその解き方を自分で「できる」のは、
大きく違います。


わかっているけどできないお子さんは、
家庭教師の教え方を、
まるで「ショー」を見るような感覚に捉えてしまうのです。

それを見て満足するのはよいのですが、
それって自分で考えたものではないですよね?

だからいざ、自分ひとりでテストに向き合うと、
やっぱり解けない。

そうなると、家庭教師が教えた時間すらムダだという結末になってしまいます。
それはもったいないですよね…。


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では、どうすれば良いのでしょうか。
成績を伸ばす方法についてです。
結果的に成績が伸びる方法についてです。

まずはお子さんの具体的な勉強方法について。


最も手っ取り早く、かつ効果的な方法として僕は、

解き方ごと丸暗記する

を推奨しています。

どうせ覚えてしまうのなら、
「答えだけ」なんて中途半端なことをせずに、全部覚えろ!
ということです。

塾や家庭教師に教わったやり方を、そのまま真似するのです。

はじめは、ノートを見ながらでも良いです。
線分図の書き方、図形の分け方、計算の仕方…
すべてをそのまま真似して書く。

毎日繰り返して、実際に手を動かして書けば、
「できる」に近づきます。
「身体が覚える」というやつです。
自転車に乗れるようになる時の感覚に近いです。
ある瞬間、いきなり出来るようになります。

「わかる」を「できる」に変えるには、
努力がどうしても必須になります。
継続は力なり。
習慣化が大事。


結局、「点数」というハッキリ目に見えるものだけに焦点を合わせてしまうと、
その途中にある「理解度」という目に見えないものを
ないがしろにしてしまうんですね。


テストの解説をする際、
僕は合っている問題も間違っている問題もすべて解説します。
解説する、というよりも解説してもらう、というイメージに近いですね。
考え方を、お子さん本人から聞きます。
どこまでわかっていて、どこがあいまいなのか、
「理解度」を正確に測るためです。
そして、足りないところを補う。
補った部分を、定着するまで何度も書かせる。


この理解度というものは、見ようとしないと見えないものなので、
なんとなく勉強させているうちは、親御さんにも把握するのは難しいと思います。

たとえばご家庭でお子さんの勉強を見るとき(丸つけする時でも良いです)
解答だけでなく、途中の計算式を見てください。
そして、答えだけでなく、解説を見てください。
お子さんの解答と答えを照らし合わせるのではなく、
お子さんの途中の計算式と解説を照らし合わせるのが、コツです。
これだけで、もし間違っていたとしても、理解度をある程度知ることが出来ます。

×が多い!
と怒るだけよりも、建設的に受験を考えることが出来ますよ。


このような勉強方法だけでなく、
親として、あなたの意識も大事です。

親は子に、影響を与えてしまいます。
それは学習態度においてもしかりです。

親御さんが結果ばかりを求めてしまうと、
お子さんも結果ばかりを求めてしまう。
途中の解き方ではなく、正解・不正解ばかりにこだわってしまうようになります。

最初から解き方を教えていても、
話を聞かずに先々計算を進めて、とにかく早く「正解」にたどり着こうとします。

この「正解不正解にばかりこだわる」というのは、
ある種染み付いてしまったクセのようなものなので、
対策を早く始めないと危険です。
特に成績が中の上くらいのお子さんやその親御さん多いこのクセ。
続けると、成績がそこで頭打ちになります。

相談はとにかくお早めに!


逆に、今成績が悪くても素直に吸収してくれるお子さんならば、
これからどんどん伸びしろがあります。
かつて数ヶ月で偏差値を20上げた際は、
むしろこちらのタイプのお子さんでした。



習っていないものを、はじめからいきなり出来る人なんていません。
この理解度をどこまで高められるか
この差がそのまま、受験における結果の差になります。


極端な話、勉強における結果とは、受験のとき、ただ一発勝負です。
だから、結果は、後回しです。
あとからついてくるものです。

まずはひとつずつ、千里の道も一歩から。


むしろ、

今すぐお子さんの成績をあげたい!

あなたがそう焦って必死になっていることが
かえってお子さんの首を絞めていることもありえます。

今日からは、
理解度を意識してみてください!


出来るようになるためには、
うまくいっている人の真似から始めるのが一番です。
メンタルブロックを捨てて、何事も。


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