インディーズバンドに告ぐ、MVにおける禁止事項 | novel2017のブログ

日夜新しい音楽を探し求めyoutubeやらapple musicをうろついているが、なかなかいい音楽にはそう簡単に出会えない。大好きな一曲を見つけるには何十曲もの屍があるのだ。

そんな屍を見続けていると、どうも気になることがある。それはミュージックビデオにおける過剰な「女子高生信仰」だ。どのMVも気が付けばすぐに女子高生が出ている。制服を着た女子高生は美しいしエロい。映像も綺麗に映えるし目も引く。だから女子高生を起用するのは非常に合理的である。しかしMVとはクリエイティブなものである。それなのに目を引くからとかきれいだからといってそんな簡単に制服に頼るのはクリエイターとしていかがなものか。それを思考停止と呼ぶのでは??

 

具体例を挙げよう。これ

 

 

 

 

チャリ走らせとるだけやないか―――い

 

 

 

なんだこれは。やる気があるのか。

 

こんな風にミュージックビデオにはどうしてもありがちな表現というものがいくつかある。それは去年岡崎体育が「ミュージックビデオ」という楽曲で揶揄した事でも知られているように、お世話になっている人に出演してもらったり二分割したりラーメン屋の見習いっぽいやつを店の前で落ち込ませたり(そんなのあるか?笑)など、様々なお決まりがある。どうしても表現は被ってしまうのはいたしかたないことだ。そんなポンポンと斬新な表現は生まれない。

しかしだ、今や自作MVが当たり前のように行われている21世紀、さすがにこれはちょっと捻りがなさすぎるんじゃ、と思われるものが多発してきた。なので、ここで一つその思考停止パターンをいくつか挙げるので、これからMVを撮ろうとしているインディーズバンドのみなさんはこれらの手法を使わないよう検討していただきたい。

もちろん、何か大切なメッセージが込められており、必要不可欠なため使用する場合があるのも承知しているしこのパターン自体がダメというわけでもない。この方がセールスが、PV数がいいというビジネス的な話も言われなくたって分かっている。それも踏まえたうえでの禁止令だ。PV数がいいから露骨なすり寄りやエロも構わないというならもうクリエイターなんていらないじゃないか。仮にも歌手も映像監督もクリエイターと名乗る以上はセールスやPV数を言い訳にしないでほしい。それは新聞記者と同じだ。あなたたちがビジネス面を言い訳にしていたら国が腐るんだぞ。

 

 

 

 

 

①とりあえずキャッチーなダンスを無表情で躍らせる

 

 

 

手始めにこいつから片づけよう。やっぱりフレデリックの影響?なのか、フレデリックもその波に乗ったバンドの一つに過ぎないのか。いずれにせよ、淡々とよくわからないヘンテコダンスを無表情で躍らせるのは「どう?キャッチーでしょ?踊りたくなるでしょ?マネしたいでしょ?こういうの好きだろ?」というスケベな意図が見え見えで胸焼けがするので禁止。

感覚ピエロ「A-Han!!」

MOSHIMO 「命短し恋せよ乙女」

go!go!vanillas / エマ

 

 

 

 

②女性を水浸しにする

 

 

制服信仰にも近いが、とりあえず濡らせておこうという魂胆はいただけない。雨の中立たせるのは風邪も引くのでかわいそうだし、着衣のまま水中に放り込むのは泳ぎにくかろう。だから禁止。

おいしくるメロンパン「色水」

 

 

 

 

 

③出演者の顔面にスローで液体・ゴミをぶっかける

 

 

目に入ったら危ないだろ。そりゃ色とりどりで綺麗だけどあまりに意味がない。撮っている本人たちは楽しいが完全に内輪ノリで楽しんでいるだけで全然こっちに伝わっていないことを理解していない愚かな企画ばかり。唐突過ぎるので禁止

嘘つきバービー 「バビブベ以外人間」

 

 

 

 

 

 

④あてもなくフラフラする

 

 

町中を歩くのは結構だが最初から最後までとは手抜きの証拠。カラオケの映像でしか許されない手法。

TOKYO HEALTH CLUB 「CITY GIRL」

Crystal Kay 「何度でも」

フレンズ 「夜にダンス」

The fin. 「Faded Light 」

Saucy Dog 「いつか」

WOMCADOLE 「綺麗な空はある日突然に」 

とけた電球 「いらない」

T/ssue 「Yui」

クリープハイプ - 「本当」

 

 

 

 

⑤野球場などで歌う

 

 

ガールズバンドがかっこよさを演じるためにやりがちな演出。そんなとこで演奏してもパンキッシュになるわけでもないしそんな暴れられると試合でイレギュラーが多発するので禁止

SHISHAMO「明日も」 

 

 

 

 

⑥女と花火

 

 

猫と子供を起用するテレビ局のようなあざとさ。いらない。必然性があるというなら、せめてGOING UNDER GROUNDの「トワイライト」を越えなさい。

禁断の多数決 「透明感」

indigo la End「夏夜のマジック」

 

 

 

 

 

⑦弾きもしないのにギターを持たせる

 

 

別にギター大好きだから怒ってるとかではなくて、シンプルにダサイ。もちろん理解はするけどさ。

サイダーガール 「オーバードライブ」

アップル斎藤と愉快なヘラクレスたち 「それでも朝日は昇る」

空想委員会 / 劇的夏革命

 

 

 

 

 

 

⑧青色ばっかり使う

 

 

 

 

BUMP OF CHICKENさん、あなただけに向けたメッセージです。青い光線の中歌うのもうやめてください。目がおかしくなります。

 

 

 

以上8項目。これらは使い方を熟慮していただいてから使用してほしい。

ちなみにこれらの項目で挙げた作品はあくまで一例として挙げているだけで、それらの作品が糞だとかダメだという意味ではない。もちろん、楽曲の評価とはなんら関係性はないのであしからず。

 

 

4/8 追記

まさにお手本のようなMVが公開されたので追加。神聖かまってちゃんの「光の言葉」というMV。なんと、「女子高生」「ブラブラさせる「水浸しにする」と、やりたい放題。テンプレとはまさにこのこと。制服信仰の弊害。女子高生じゃなくてもいいし女性でなくてもいいし制服でなくてもいいしドブを走らせなくてもいいしそもそも走るだけとはお粗末すぎる。