第三十一回映画レビュー~ザ・ハッカー~ | novel2017のブログ

これは実話だ。

 

90年代末期、パソコンが普及しだし年々グレードアップしていく、そんな時代に現れたアメリカのハッカー。それが今回の主人公、ケビンミトニックである。

このミトニック、まじで強え。FBIを手玉に取ってしまうんだからヤベエ。そんな暴君ミトニックを捉えるべく召喚されたのが、何を隠そう日本人である下村努なのである。といってもアメリカに住んでいるので日本語は話せない(らしい)が。役者がまた巨人の長野にそっくりで、結構いいチョイスしてる。ほら、海外の日本人って大半がどう見ても大陸の人だったりするじゃん。それ、どっちかっていうとジャッキーチェンですやん、みたいな。その懸念を取り払ってくれただけでもこの映画に対する評価は高い。

壮絶なハッキング合戦の末、まぁミトニックは捕まるんだけど、結構映像がかっこいい。古臭くない。もちろんハード自体がめちゃめちゃ古いので、なんだこの馬鹿でかいデスクトップは!とかにはなるが、撮り方はすごくいい。オススメは下村とその仲間たちがFBIに早く捕まえろと釘を刺されるシーン。あれはかっこよかった。

 

個人的な趣向として、孤高な天才が好きというのがある。天才は天才でも、人を率いる天才とかカリスマとか、そういうのよりかは誰にも理解されない悲しき天才が好き。だからFacebookのザッカーバーグみたいな人も好きだしこのミトニックも好き。誰にも理解されない彼の知識と技術は、悲しいことに悪の道に利用してしまうことに。しかしそこに下村努というようやく出会えた同じレベルの人間は、敵でもありよき理解者でもあったのだ。映画内では対立構造を取っているが、どこかそれに親しみを覚える。ミトニック自身、一番感じていたのではないだろうか。

 

現在は出所し、セキュリティのコンサルタントを務めている。またこれが憎いね。ハッカーがセキュリティになるってのが。

犯罪者って紙一重ってのはよく思ってて、その怒りや熱量、技術などはほんの少しズレていたら違った方向に向かっていただろう。

知能と知能の一見するとわかりにくい映画をとても平たくわかりやすく描いてくれたので飽きることなく最後まで見ることができた。これはお薦め。