2011年てるてる大賞受賞作品
「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」
冒頭にレッドアロー号、でも2両編成、舞台は秩父ではなく富山県。
あと1ヶ月で定年を迎える男、滝島徹(三浦友和)さんは、35年間無事故無違反で勤めあげてきた真面目な鉄道運転士です。
再就職の話にもぐずぐずしてます。
運転士の仕事は、急に代役を頼まれることもあり、不規則で緊張の連続。
だから、徹さんは長い間支えてくれた妻とのんびり出雲旅行でも・・・
あ、なんていい奴なんだ、俺って・・・と思っています。
でも看護婦だった妻の佐和子(余貴美子)さんは、妊娠出産のために退職し、親の介護のため復帰することもできずに、ここまで来ました。
このままでわたしの人生いいの?って考え、夫の定年を機会に働き出そうと決意し、市民病院の在宅緩和ケアセンターの就職を決めてきます。
夫婦の噛み合わない会話、そして佐和子さんは家を飛び出してしまいます。
「出て行け❗」と怒鳴ったら、突然離婚届を突きつけられ、茫然自失の友和さん・・・。
残り1ヶ月の運転士業務に、新人運転士小田(中尾明慶)さんの研修指導を行うことになってしまった徹さん。
チャラチャラしている小田さんに、「お前は運転士に向いてない」と言い放つ徹さんですが、彼女との別れ話で落ち込んでいるという小田さんの話に、身につまされます。
同僚の島村(岩松了)さんと先輩の吉原(米倉斉加年)さんは、宇奈月温泉で定年祝いをしてくれました。いまだに進路を決めかねている徹さんに、吉原さんは「長いぞ、これからは・・・」と語ります。
一方、佐和子さんは緩和ケアセンターで受け持つことになった、末期がんで在宅療養中の井上(吉行和子)さんにきついことをいわれますが、残された時間を家族とともに過ごしたいと願う井上さんの気持ちを思い、主治医にも粘り強く訴えかけます。
両親の別居に、出産間際の娘、麻衣(小池栄子)さんは話し合おうとしますが、頑なな父親にあきれ果ててしまいます。
人生の節目での男の決断。
三浦友和さんの男の顔がしびれます。
夫の決断に絶句する佐和子さん、「それ駄目だから」がききます。
素敵なお話でしたね☺️
