■概要
「偏差値は最底辺、喧嘩は最強の風鈴高校で頂点に立つ」という強い意志を持つ少年・桜遥は、不良高校として知られている風鈴高校のある街に訪れる。だが、風鈴高校は周辺のヤクザなどから街を守る存在として地元住民から感謝される、彼が抱くイメージとは正反対の存在だった。
防風鈴(ボウフウリン)と呼ばれ、「誰かを守るために喧嘩をする」という彼らの姿に感銘を受けた遥は、慣れないながらも風鈴高校や街に溶け込み、この高校の頂点を目指していく。
(Wikipedia【WIND BREAKER(漫画)】より抜粋)
ファンタジー・ヤンキーバトルという新ジャンル!?
明けても暮れても「喧嘩」「喧嘩」「喧嘩」なんて、昭和の価値観じゃあるまいし。あの時代では、学校によれば入学式を迎える前からバトルがあったなんて珍しくなく「じゃあ一体何が原因でそうなったのか?」といえば、実は何も喧嘩の原因らしきものはないのである。
要するに…
「最初が肝心だ」とか「舐められたら終わり」とか、学校の勉強よりも喧嘩が強いのかどうかの価値観しか持っていない者同士が対立するのだ。だから、同じような空気感で展開されるヤンキー漫画って難なく受け入れられたんだけど、果たして現在ではどうなんだろうねえ?
だって、今は喧嘩が強くても、何の得にもならないし、第一、暴力って「先に手をだしたほうが負け」というルールはガキでも知っている。
そんな現代にあって、果たして昭和に染まった世界観って受けるのかな?
■第1話 サクラとフウリン
その懸念は、序盤から見事に発揮された。
正しくは、主人公の桜遥が体験した違和感になる。
別に、髪を染めても脱色もしていないのに、キレイさっぱり白と黒の二色に別れている桜遥。偏差値は超底辺、喧嘩は誰よりも強い。時には弱い者やイジメられている者を助けたこともあったという。しかし、そんな事をしても世間は冷たかった。彼に貼られた「不良」のレッテルは、社会から「ゴミ」と認知される。底辺として蔑まされる事はあっても、感謝された事は一度もなかったのだ。
いつでもどこでもそうだった。
だから、彼こと桜遥は目標を持った。
それは、自分と同じように勉強は出来ないが喧嘩にかけては超一流と恐れられているド底辺学校「風鈴高校」へ入り、そこで天辺を取る!
弱い奴は俺を避けるように
強い奴は俺を見つけるように
しかし、彼が辿りついた街の様子は違っていた。
ちょっと前まではチームやらギャングやらの抗争が絶えなくて、治安は最悪。普通の人なら誰も寄りたがらない街並みだ。2年前までは。
そう、2年前に全てが変わった。
底辺と呼ばれた「風鈴高校」の生徒によって粛清されたからだ。
以降、街の治安は彼らによって守られているって訳だ。
良い事をしても誰からも褒めて貰えない。
感謝もして貰えない。
生まれた時からそうだった桜遥にとって、この世界観は異質なものだった。
「どいつもコイツも、ここの住人は頭おかしいんじゃないのか?」
(何で、不良が人なんて助けてんだよ?)
で、入口の看板には…
これより先
・人を傷つける者
・物を壊す者
・悪意を持ち込む者
何人も例外なく
ボウフウリンが粛清する
ボウフウリン…防風鈴…街の盾になる。
名付けて「WIND BREAKER」
■登場人物
■感想
もしかしたら、大ヒット作になるかも知れないね。
半分「クローズZERO」入ってるけど。
第1話を観た限りでは「おい、警察はどうしたんだよぉ」って突っ込みたくなるんだけど、そんな事なんてどうでも良くなるくらいのクオリティ。
この謎めいた街の雰囲気も、閉ざされたローカル臭がプンプン漂ってくる。喧嘩のシーンがまたいい。とにかくカメラワークに注目!
これから色々なサブキャラクターが登場しそうだけど、もしかしたら、2年前のことも明かされるかも知れない。結構な伏線がバラまいてある。