Anime 037 - 海底超特急マリンエクスプレス | 午前零時零分零秒に発信するアンチ文学

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■概要

1979年8月26日『24時間テレビ「愛は地球を救う」』で放送された手塚治虫のアニメスペシャル第2弾。



■あらすじ

2002年、人類最先端の海底超特急「マリン・エクスプレス」の開業を前に、招待客を乗せて試運転が行われようとしていた。

日本へ向けロサンゼルスを発車した超特急に乗り込んだのは、日米の計画責任者と関係者たち。その中には列車に忍び込んだ殺人犯を追ってきた私立探偵、計画を成功させることに情熱をもった若い運転士、密かにマリン・エクスプレスの破壊を計画する関係者、それに試運転を利用し武器の密輸を企む一団などがいた。

様々な思惑を乗せて走る列車は数々のアクシデントに遭遇し、やがては太古の世界のムー帝国とインベーダーとの争いにも巻き込まれて行く。
Wikipadiaより抜粋)



■解説

手塚治虫氏原作、一話完結のスペシャルアニメだ。

特徴としては、過去の手塚作品に登場した主人公や人気キャラが勢ぞろいである。いわゆる「スター・システム」をとったアニメなので、制作には相当苦労したものと思われる。しかも、これを一話完結2時間程度のストーリーにまとめるとなれば更に難しくなるだろうし、下手すればキャラクターの顔見せ的器用貧乏な作品になってしまうものだが、本作にそんな心配は一切無用だった。

恐らく、手塚自身が松本零士氏のSFアニメ劇場版「銀河鉄道999」に対抗意識を燃やしてたんじゃないかと思われる。主題歌に同じゴダイゴのメンバー「トミー・スナイダー」を起用しているし、大野雄二氏によるBGMはいかにも「ルパン三世」に使われるタイプの音楽だ。ウィキによれば、放送時間を大幅に上回ったので後半のシーンを中心に大幅カットをされたようだが、これほどの完成度ならもはや何もいえまい。

舞台は2002年。太平洋を横断するかのように海底に建設された円柱型の透明チューブの中を最高速度900km/h(緊急時1000km/h)で走る夢の海底超特急・マリンエクスプレス。運転士のロックを始め思惑の異なる利用客を乗せて発進する。「ロサンゼルス」より、途中停車駅は「マルケサス島」→「サモア島」→「ポナペ島」。そして、終点が「東京」。

ところが、何者かによる列車破壊計画は既に進行中だった。

本作の時代設定は12年前だが、79年から見た2002年といえば、とてつもなく先の未来だった。科学技術の発展により、人類の未来は海底にも夢を描く。その一方、科学偏重主義に染まった人間の傲慢と強欲、環境破壊の触手を海底にまで伸ばそうとする愚に対しての警鐘も打ち鳴らしてるのだ。

尚、登場人物にはアダム(鉄腕アトムのアトム)やナーゼンコップ博士(鉄腕アトムのお茶の水博士)のように、ストーリーの設定上で名前を変えている者もいる。

以上、とてもスペクタクルで素晴らしいアニメだ。



■海底超特急マリンエクスプレス

2002年、カリフォルニア――。

私立探偵の伴俊作は事件を追っている途中、床で倒れていた男を発見する。男は既に死んでいたが、顔を見ると依頼主のシャイロックだった。そして、彼がはめていた奇妙な指輪に手をかけた途端、何と死体が溶けてしまったのだ。

思わず驚いてしまった俊作だが、外に逃げていく人影が見えたので追跡する。何とか人影を捕まえるところまで行ったが、後ろから何者かに殴られて気絶する。

目が覚めたところには、シャイロックの主治医・ブラック・ジャック(BJ)がいた。どうやら俊作は、倒れていたところを助られたようだ。だから、BJは治療代を払えと法外な金額を請求する。

そんな無茶苦茶な話があるかという俊作だったが、BJは一向に引く様子がない。そばでテレビを見ていたピノコは、海底超特急マリンエクスプレスの試乗会の様子を見るなり、それをBJに告げる。釣られて話を聞き、思わずテレビ画面を見た俊作は、乗車した一人を見るなり「アイツは自分を殴った奴だ」いい、捕まえようと列車へと向かう。しかし、そこにはもう一人――。

「治療代を払って行け」

BJも一緒に乗り込むことになった。

トミー・スナイダー - ザ・マリンエクスプレス


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